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幼少期

私の屍は越えちゃダメらしい

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再び目覚めると、まだ夜明け前だったので自分の鑑定結果を思い出す事にした。

前世のゲームみたいにHPMPの数値が表示されるのではなく、
どっちかっていうとウィキペ○○○みたいな説明が頭に浮かぶ。

欲しい情報だけ鑑定出来るようにならないと、本当に毎回ぶっ倒れるわね。
もしくは、私の頭の容量が増える?
無理よねぇ。

とりあえず、私の属性は
風属性で、風魔法があって、グレーの文字で竜巻だけは、ある。
とりあえず、お兄様みたいにレベルアップ出来そうだ。まずは、これを目標に訓練しよう。
そして、その下に
無属性で、浄化・鑑定がある。
その後に、グレーの文字で、調合がある。
ん?調合?
頭の中で確認するのって、ややこしいんだけど、
これ、タブレットみたいに目の前に出ないかしら?

「ステータスオープン」囁いてみた。
何も起こらない。

「ウィンドウ開示」囁いてみた。
何も起こらない。

「ウィキペ検索」囁いてみた。
何も起こらない。

「ダメじゃん、鑑定先生、仕事してくださいよぉ、っとぉ?!」
いきなり、目の前にウィンドウが現れた。
「鑑定先生、やればできるじゃありませんの」
そう言いながら、〝調合〞をタップしてみた。

~調合に必要な材料を鑑定すると、使用可能~

おおっと、ポーションとか作るためには、必要な材料をまず見つけなくちゃいけないのね。
じゃ、やっぱり、鑑定先生を私仕様にカスタマイズして、倒れないようにしないと。

「じゃ、鑑定をタップしてっと」

~触れたものの魔力から、情報を引き出す。
 引き出す情報を制限しますか?
 ▶はい
 ▶いいえ

鑑定先生、素晴らしい!!はい一択です!!

~引き出す情報を選んで下さい(後から修正も可能です)
 □名前
 □状態
 □生い立ち
 □属性
 □魔法
 □スキル
 □効能
 □使用方法
 □その他(    )

…生い立ちって、その人のそれまで生きてきた分の情報?だから、私倒れてたんじゃないかしら。

とりあえず、名前・状態・スキルっと。
属性や魔法はとりあえずおいといて、きっと調合に必要そうだから、効能・使用方法にチェックを入れましょう。

~鑑定をカスタマイズしました~

鑑定先生!良い仕事しますね!

「よし、行きますよ、深呼吸して、最大の問題〝魔王の銃爪〞をタップ」


~魔王が生まれるトリガーとなり得る人物。
今回の魔王候補は、洒落にならない人物です。貴女に何かあったら世界が滅びます。俺の屍を越えていけ、なんて厨二病的な発言は控えましょう。今世は、命大事に生きて下さい~



……お兄様?

私の屍を越えた先は、世界の滅亡らしい。
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