地獄の王子サマ

犬丸大福

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3章 王子サマの帰省

ハシビロコウが飛んだだと……?!

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地獄の第一階層、等活地獄とうかつじごくにある不喜処ふきしょでは、
今日も今日とて、モフモフ達が、罪人達をシバキ回している。


ブッフォア!!
アルパカのブチが罪人へ毒を吐く。

「キーーーッ!!」
(伸び続けるげっ歯類の歯、なめんじゃないぜ!!)
カピバラのチャチャが、ブチの毒でうずくまった罪人の足に齧りつく。

「ココココ、コケーーー!!」
(オラオラオラオラ、オレのドロップキックが火を吹くぜ!!)
軍鶏のアカが、チャチャの齧りつきで身動きの取れない罪人の背中に、ドロップキックをかまし鉤爪で肉をえぐる。

ドゴォア!!
そんな音と共に、罪人が吹っ飛ぶ。

ブチが首を振り回し、ラリアットをキメたようだ。

「コケッ!!」
(ブチのアニキ、ついに新技が完成したんっすね!!)

「キッ!!」
(さすがブチ、努力の結晶だな!!)

フーーー!!
鼻息荒くブチは胸を張る。

と、そこに、黒い影が差したので、
ブチ、チャチャ、アカが上を見上げると


「………ッシ?!」「キッ?!」「コッ?!」


三匹は、ガタガタと恐怖のあまり抱き合って団子状態になる。


そこには
ハシビロコウのアオが、悠然と空をぶ姿があった。
そして、
チラッと3匹に目を向けたが、そのまま前を向き飛び去って行った。



恐慌状態から戻った3匹は

「フーーーッ!!!」「キーーーッ!!!」「コケーーーッ!!!」
(((大変だぁぁぁぁぁぁーーー!!!)))

大慌てで執務室へ向かった。
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