地獄の王子サマ

犬丸大福

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3章 王子サマの帰省

嵐の前の静けさ?

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地獄では、平和な日常が戻っていた。


柊路とうじは、規則正しく生活し
樹魅じゅみは、相変わらずツッコミに追われ
紀伊助きすけは、不喜処ふきしょでモフモフし
剛磨ごうまは、筋肉のパンプアップ
焔矢えんやは、今のところ、遅刻せず執務室に辿り着いている。
辿り着くだけで、褒められる。
まんざらでもない。
そのまま、おだてられて仕事を始める。
(((チョロい……)))
樹魅と部下達の心が一つになった。





「平和だ……」

そんなつぶやきが聞こえた瞬間、
ガタンッと椅子が倒れた。

「柊路が、自発的にしゃべっただと?!
マジか、天変地異の前触れか?!」

そう樹魅が叫ぶと、
部下達は避難袋の用意を始め、菅公かんこうたかむーさんに連絡を取る。

つぶやいた柊路は、苦笑いしている。





樹魅の予感は当たるのである。

人はそれを、フラグと呼ぶ。
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