地獄の王子サマ

犬丸大福

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2章 王子サマと愉快な仲間達

焔矢矯正計画 ①

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1日の仕事が終わり、雨炎火石処に帰り

「今日もオレは頑張った!」

胸を張って宣言した焔矢。

いつもならすぐにドドドッと足音が聞こえ、ゾウの焔朱がやって来て鼻で焔矢の頭を撫でてくれるのだが。

いつまでたっても焔朱がやって来ない。

胸を張った状態で、荒野にポツンと佇む焔矢。

ヒュ~~と風が吹き抜ける。

なんかストレスで荒野に愚痴を叫びに来た人、みたいになっている。


我に返った焔矢が、キョロキョロと回りに目をむけるが
見渡す限りの荒野である。

「え、え、え、エンジュうぅぅう~!!!」

涙目で雨炎火石処を駆け回り始めたが、ゾウの影も形もない。
むしろ、荒野にゾウが居たら、遠くからでも見える。
それが見えない。
プチパニックになって、執務室へ駆け戻る。

「オレのエンジュが居ない!!!」

「「「「は?」」」」

ドアを開けた瞬間に叫ぶ焔矢。
執務室にいた全員が???である。

「だから、オレ仕事終わったの!エンジュが居ないの!!!」

「………仕事終わって、雨炎火石処に帰ったら、焔朱さんが居なかった、と、そう言うこと?」
さすが安定の解説樹魅である。

「そう!!なんでエンジュ、居ないの!?」

(((知らんがな)))
部下たちの心の声が一つになった。

「ん………多分、場所なら、紀伊助が知ってるかも。
(ってか、プロジェクト始まったのか?なら、先に説明しろよぉ)
焔朱さんが居ないのは、焔矢のためだよ」
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