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2章 王子サマと愉快な仲間達
ゾウは地獄の生物に驚愕する
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遠くに、雄叫びと土埃が上がっている。
ゾウの焔朱、アルパカのブチ、カピバラのチャチャ、軍鶏のアカはそちらを怪訝そうに見ていたが、
なんか異様な圧を感じ始めた焔朱が
「アナタ達、アタクシの背に乗りなさい!落ちるんじゃないわよ!」
「「アカ以外、ムリです!!」」
「ああんもう、まどろっこしいわね!ちっちゃいのは可愛いけど、弱くて死にそうで怖いのよ!」
そう言って、ブチとチャチャをまとめて鼻で掴んで自分の頭の上に置いた焔朱。
ちゃんと掴んだままでいるあたり、面倒見がいいのである。
アカはバサバサと焔朱の背中に駆け登っている。
そうしてる間に雄叫びと土埃が焔朱の縄張りまで迫って来た。
「パオーーーーーーーーーーーーーーン!!!!」
(止まりなさい!!アタクシ焔朱の縄張り、雨炎火石処と知って荒らすおつもり?!
なら、遠慮はしなくてよ!!!)
焔朱が威嚇に軽く火を吹きながら叫んだ。
「ストォーーーーーーーーップ!!!!」
「「イエス、マム!!!!」」
そんなかけ声が聞こえたと思ったらズザザザザーーーッと、異様な圧を放っている物体が止まった。
土埃が晴れてくると、そこにいたのは牛頭馬頭家族のグレートなマムだった。
「はじめまして~。
アタシは今は大焦熱地獄で、罪人の引き回しをやってる牛頭馬頭家族の母親兼代表もやってる統星よぉん。なんだか迷える子羊ちゃんがいて、グレートなマムのアタシの力を借りたいって、助けてあげて欲しいってぇ、紀伊助ちゃんが言うから来てみたのぉ。
もしかしてアナタのことぉ?」
「「「えっ?!」」」
「アオ殿が来るんじゃないんっすか?」
「ああ~なんか、呼ぼうと思ってた子がいるけど、グレートなマムのアタシの方がきっと的確だと思うって紀伊助ちゃんが言うのよぉ。
なんでも、アタシなら、心に決めたダーリンとはラブラブだしぃ、息子たちも統制取れてるしぃ。
オイタにたいするココロガマエを是非とも教えてあげてくれってぇ。
いやん、もう、アタシってば、困ってる子はほっとけないしぃ、
しかも、紀伊助ちゃんなんてあんな可愛い子から頼りにされちゃったら、張り切っちゃうしかないじゃない!!
そうそう、頑張ればこんな感じになるのよぅ、って見せようと思って連れてきたのぉ」
そう、くねくねしゃべる牛頭の後ろで、直立不動で整列している息子2人。
「んで、アタシに何を相談したいワケぇ?
んもう、なんでも聞いちゃって。女子なら3サイズの秘訣も教えちゃうわ♡」
「コケーーー?!」
(オレら逃げた方良くないっすかぁーー?!)
アカの心の叫びで我に返った焔朱だった。
ゾウの焔朱、アルパカのブチ、カピバラのチャチャ、軍鶏のアカはそちらを怪訝そうに見ていたが、
なんか異様な圧を感じ始めた焔朱が
「アナタ達、アタクシの背に乗りなさい!落ちるんじゃないわよ!」
「「アカ以外、ムリです!!」」
「ああんもう、まどろっこしいわね!ちっちゃいのは可愛いけど、弱くて死にそうで怖いのよ!」
そう言って、ブチとチャチャをまとめて鼻で掴んで自分の頭の上に置いた焔朱。
ちゃんと掴んだままでいるあたり、面倒見がいいのである。
アカはバサバサと焔朱の背中に駆け登っている。
そうしてる間に雄叫びと土埃が焔朱の縄張りまで迫って来た。
「パオーーーーーーーーーーーーーーン!!!!」
(止まりなさい!!アタクシ焔朱の縄張り、雨炎火石処と知って荒らすおつもり?!
なら、遠慮はしなくてよ!!!)
焔朱が威嚇に軽く火を吹きながら叫んだ。
「ストォーーーーーーーーップ!!!!」
「「イエス、マム!!!!」」
そんなかけ声が聞こえたと思ったらズザザザザーーーッと、異様な圧を放っている物体が止まった。
土埃が晴れてくると、そこにいたのは牛頭馬頭家族のグレートなマムだった。
「はじめまして~。
アタシは今は大焦熱地獄で、罪人の引き回しをやってる牛頭馬頭家族の母親兼代表もやってる統星よぉん。なんだか迷える子羊ちゃんがいて、グレートなマムのアタシの力を借りたいって、助けてあげて欲しいってぇ、紀伊助ちゃんが言うから来てみたのぉ。
もしかしてアナタのことぉ?」
「「「えっ?!」」」
「アオ殿が来るんじゃないんっすか?」
「ああ~なんか、呼ぼうと思ってた子がいるけど、グレートなマムのアタシの方がきっと的確だと思うって紀伊助ちゃんが言うのよぉ。
なんでも、アタシなら、心に決めたダーリンとはラブラブだしぃ、息子たちも統制取れてるしぃ。
オイタにたいするココロガマエを是非とも教えてあげてくれってぇ。
いやん、もう、アタシってば、困ってる子はほっとけないしぃ、
しかも、紀伊助ちゃんなんてあんな可愛い子から頼りにされちゃったら、張り切っちゃうしかないじゃない!!
そうそう、頑張ればこんな感じになるのよぅ、って見せようと思って連れてきたのぉ」
そう、くねくねしゃべる牛頭の後ろで、直立不動で整列している息子2人。
「んで、アタシに何を相談したいワケぇ?
んもう、なんでも聞いちゃって。女子なら3サイズの秘訣も教えちゃうわ♡」
「コケーーー?!」
(オレら逃げた方良くないっすかぁーー?!)
アカの心の叫びで我に返った焔朱だった。
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