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1章 王子サマの日常
視察の後の叫喚地獄
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焔矢はウンウン唸っていた。
「何なんです?さっきからうんうんウルサイんですが。
悩みを聞いて欲しいならそう言いなさい」
相変わらず、面倒見の良い樹魅である。
「オレのゾウの名前が決まらない!!!」
「ああ~。
良い名前付けてあげなきゃね。
間違っても紀伊助みたいに安易な名前にしないように」
「失礼な。ものすごく分かりやすいと好評です」
「誰から?」
「ぼくと剛磨」
「剛磨があんたを褒めない、なんて事があるわけないでしょうに」
「むぅ。あの子達も気に入ってるから、問題ないの。
それより、焔矢、候補は有るの?」
「オレのだ!って分かりやすくしたいの!
だから〝焔矢マークⅡ〞にしようと思ったら、ゾウに鼻で吹っ飛ばされた」
「「そりゃ、怒るわ」」
「えっと、ゾウはオス?メス?」
「女の子だぞ!」
「女の子?!って若いの、あのゾウ?!」
「って言わないと、鼻で吹っ飛ばされるからな!」
「マジか~」
「コワっ。
なら、余計に可愛い名前じゃないとダメでしょう。
マークⅡって、アホなの?お気に召すわけないの。
焔矢の焔の字使ってあげればいいの」
「紀伊助、頭良いな!!」
「このくらい、誰でも思いつくの」
そう言いながらも、ふんすっと胸を張る紀伊助。
「珠焔とか、焔朱とかどうです?」
いきなり、篁さんがやって来た。
「篁さん、カッケーーー!
焔朱がいい!!!」
「どっから聞いてたんですか、篁さん?!」
「ん~、マークⅡのあたり?」
「かなり最初じゃないですか。
ところで、どうしたんですか?」
「お知らせしとこうかと思って。
分別苦処の説教要員、無事に機能してるみたいよ。
まず、最初に罪人達に反省文書かせたんだって。
で、他の罪人達の前で朗読。
その上で、ダメ出し説教してるみたいよ。
罪人達の人生履歴も確認して、黒歴史も披露しながら説教してるんだって。
罪人達、悶えてるって話だよ。
僕達、良い人材紹介したね~」
「「「うわ~!!!想像以上にメンタルクラッシャーだ!!!」」」
「何なんです?さっきからうんうんウルサイんですが。
悩みを聞いて欲しいならそう言いなさい」
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「オレのゾウの名前が決まらない!!!」
「ああ~。
良い名前付けてあげなきゃね。
間違っても紀伊助みたいに安易な名前にしないように」
「失礼な。ものすごく分かりやすいと好評です」
「誰から?」
「ぼくと剛磨」
「剛磨があんたを褒めない、なんて事があるわけないでしょうに」
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僕達、良い人材紹介したね~」
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