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1章 王子サマの日常
その頃の執務室 ⑦
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「え?菅公と篁さん、どうしたんですか、その格好?!
紀伊助サマ達のコスプレに感化されたんですか?!」
朝、執務室に来た並男が驚いて声をあげた。
「ある意味、間違っとらんの」
菅公はのんびりと声をかける。
「そうですね、紀伊助がとても楽しそうだったので」
篁さんは、くつくつと楽しそうに笑っている。
そんな二人の格好は
菅公が、黒と緑の市松模様の羽織
篁さんが、上が黒、下が白のスーツ姿に白いハット帽をかぶっている。
「ご自分で用意されたんですか?」
並男の問いに、菅公は
「いんや。
昨日、紀伊助と、やたら紙袋持った剛磨が
〝篁さんと一緒に、閻魔に頼んだ衣装もこれで最後ですが、ちょっと多いんです。
一緒に選んで貰えませんか?〞
と、やって来ての。
〝樹魅がいっつもスーツだから、鬼のラスボスも用意して貰った、けど、
なぁんか、樹魅と違うの。
かといって、主人公も、なぁんか、違うの〞
と言っての。
苦労人ってことなら、樹魅が主人公でも良い気がしたんじゃがのぅ。
〝やっぱり樹魅はオカンなの〞
と、言い出しての。
樹魅、自前の割烹着、着とったじゃろ(バナナはおやつに入りますか、参照)
だから、ワシの白い手ぬぐい貸したぞい」
「樹魅は割烹着着てなんて絶対行かないでしょうけどね」
「行かんじゃろうな」
二人でくつくつと楽しそうに笑っている。
ここであっさり判明したが、紀伊助の衣装を用意してたのは、閻魔大王だったようである。
篁さんと紀伊助、二人に迫られては、閻魔大王もたじたじだったに違いない。
「で、余ったから、ワシらが着とる訳じゃ。
樹魅、帰ってきたら崩れ落ちるぞい」
「ちょっと可哀想な気もしますので、樹魅に、何か美味しいモノ、用意しておきましょうね」
二人ともノリノリである。
「絵面的に、
主人公とラスボスが机を並べて仕事してるけど、良いんですかねぇ」
「ここまできたら、我々も、コスプレして、お出迎えしちゃいます?」
「ドン○ホーテ行ってきましょうか?」
王子サマの部下達もなんだか楽しそうである。
紀伊助サマ達のコスプレに感化されたんですか?!」
朝、執務室に来た並男が驚いて声をあげた。
「ある意味、間違っとらんの」
菅公はのんびりと声をかける。
「そうですね、紀伊助がとても楽しそうだったので」
篁さんは、くつくつと楽しそうに笑っている。
そんな二人の格好は
菅公が、黒と緑の市松模様の羽織
篁さんが、上が黒、下が白のスーツ姿に白いハット帽をかぶっている。
「ご自分で用意されたんですか?」
並男の問いに、菅公は
「いんや。
昨日、紀伊助と、やたら紙袋持った剛磨が
〝篁さんと一緒に、閻魔に頼んだ衣装もこれで最後ですが、ちょっと多いんです。
一緒に選んで貰えませんか?〞
と、やって来ての。
〝樹魅がいっつもスーツだから、鬼のラスボスも用意して貰った、けど、
なぁんか、樹魅と違うの。
かといって、主人公も、なぁんか、違うの〞
と言っての。
苦労人ってことなら、樹魅が主人公でも良い気がしたんじゃがのぅ。
〝やっぱり樹魅はオカンなの〞
と、言い出しての。
樹魅、自前の割烹着、着とったじゃろ(バナナはおやつに入りますか、参照)
だから、ワシの白い手ぬぐい貸したぞい」
「樹魅は割烹着着てなんて絶対行かないでしょうけどね」
「行かんじゃろうな」
二人でくつくつと楽しそうに笑っている。
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「で、余ったから、ワシらが着とる訳じゃ。
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二人ともノリノリである。
「絵面的に、
主人公とラスボスが机を並べて仕事してるけど、良いんですかねぇ」
「ここまできたら、我々も、コスプレして、お出迎えしちゃいます?」
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