地獄の王子サマ

犬丸大福

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1章 王子サマの日常

その頃の不喜処 ②

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モフ達の話し合いは、いつの間にかオコジョが主導権を握っていた。


「もきゅもきゅきゅもきゅ」
(膝をつかせるだけなら、簡単ですよ)

「「「コケ?!ガッ?!キッ?!」」」
(((えええっ?!)))

「もきゅ」
(私の真似が出来れば、ですが)

「「「コケ!ガッ!キッ!」」」
(((やります!!!)))

「もきゅ。もきゅもきゅ。も!もきゅ?」
(よろしい。では、真似て下さい。ハイ!もきゅ?)

「「「コ?ガ?キ?」」」
(((は?)))

「もきゅ!もきゅ!もっきゅ、もっきゅ?」
(やるんでしょう!ハイ!可愛く、もきゅ?)

「こきゅ?」
(もきゅ?)

「きゅ?」
(もきゅ?)

「ガウガーーー!」
(なぜだーーー!)

スパーン!!
「もきゅもきゅ!!!!」
(やると言ったのは貴方です!!!)

小気味良い音と供にオコジョの回し蹴りがクロにクリティカルヒットし、
クロが地面に埋まった。

「「コケ?!キッ?!」」
((んなッ?!?!))

「もきゅ?もっきゅきゅ。も、きゅ、もきゅ、もきゅもきゅ!
もきゅもきゅ、もっきゅ!」
(良いですか?敵を欺くのも戦略です。可愛く、あざとく上目遣いで、相手を籠絡ろうらくするのです!
媚を売るのではありません、戦略です!)

「「「コケぇ~、ガぅ~、キぃ~」」」
(((おふぅ~)))

「もっきゅ?!!!!!??!!?!!!」
(正攻法で膝をつかせなかったのでしょう?ならば、搦め手でいくのです。
どんな手だろうと、最後には勝った者が正義です!!
正義が勝つのではないのです。最後に立って居たものが正義になるのです!!
貴方は自然界で擬態を蔑みますか?
違うでしょう?
それは生きるための知恵です!!
それとも、人間の騎士道のように正々堂々と戦い、負ける事を潔しとしますか?
ならば、今の段階で剛磨に負けを認めるべきです!!!)

「「「コケ!ガゥ!キー!」」」
(((姐さん!!!オレ達が間違ってました!!!)))




今、不喜処に新たな派閥が誕生した。
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