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1章 王子サマの日常
灼熱地獄 ②
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「こちらが鉄鑊処です。
ここは、殺人は悪いことではない、と、説いたものが落ちます。
そこから、
いじめ、借金、友人関係、パワハラなど、自殺した者がいたとしても、悪いことではない、と
自分が気に入らない者を、死まで追い詰めても悪くない、
何なら、死んで新しい人生になる手伝いをするという、良いことをしてやった、
と嘯く者達が落ちて来るようになりました」
「「「「ああああぁぁ~」」」」
王子サマ達が苦笑いをしている。
「居ますね〝クソみたいな人生終わらしてやった、感謝しな〞みたいな人間」
「はい、そういうヤツラがくるので、
んまぁ、自分勝手がすぎるというか、まっっっったく反省しませんね。
だからこんなとこまで落ちてくるんでしょうが。
反省するまで1万6千年もかかるわけです」
「うわ~、縄文時代から現代くらいまで、時間かかるんだ」(剛磨)
「そこまで時間あったら、地獄で人類進化するかな?」(紀伊助)
「超な野菜人みたく?!」 (焔矢)
「えええぇ~、それは嫌ですね」(剛磨)
「ナニ言ってるの?!ならないからね?!」
不毛な会話にはきちんとツッコミを入れる樹魅。
君が常識人で居てくれないと王子達は何処に突き進むか分からない。
「んんんっ、で、ココの責め苦ですが、6種類の釜で、順番に煮ます。
6種類終えて、1精算です。
その、釜から釜へ移すのが中々に大変でして。
もし、何とかなるんでしたら、有難いな、と」
「今までは、どうやってたんです?」
「穴を掘った上に金網を置きまして、そこに一旦、全部ぶちまけます。
で、中身の罪人を取り出して、次の釜へ入れます。
が、
ぶちまけて2~3人抱えて次の釜へ入れますが、人数がいるので、一気に全員とはいかないわけです。
その間に復活して、逃げようとする奴も、やはりいるんですよ。
まぁ、絶対に捕まえますが。
その間、最初に釜へ入れられた奴は、ずっと煮られてるわけです。
軽く、不平等だな、とは思うんで、次は、逃げた奴から入れるんですが、
そうすると、やっぱり最後の方は逃げるんですよねぇ」
「いたちごっこですねぇ」
「ええ、まぁ、最終的に絶対逃げられないんだから、さっさと精算を終わらせろよ、と思うんですが、ねぇ」
「「「無理でしょうね」」」
「ローラーすべり台なら、煮汁は下に落ちて、中身は自動的に次にいかない?」
紀伊助である。
「あああぁ………。でも、6種類でしょう?
そこまで、斜面あったら、次の煮汁を作るのに、最初の方辛いんじゃない?」
樹魅である。
「獄卒の皆さんは、筋トレとか、得意ですか?」
「「「「「は????」」」」」
剛磨の突然の問いに、班長達にクエスチョンマークが浮かぶ。
「あ、紀伊助の案で思いついたんですが、
ベルトコンベアみたいに動かして、
その動力を筋トレにしたら、獄卒の皆さんの身体も鈍らなくていいかと思いましてね」
「「「「「おおお!!!」」」」」
「スゴいこと思いつくねぇ」
焔矢はケタケタと笑っている。
採用されそうな雰囲気である。
体育会系には、良い案だったようである。
ここは、殺人は悪いことではない、と、説いたものが落ちます。
そこから、
いじめ、借金、友人関係、パワハラなど、自殺した者がいたとしても、悪いことではない、と
自分が気に入らない者を、死まで追い詰めても悪くない、
何なら、死んで新しい人生になる手伝いをするという、良いことをしてやった、
と嘯く者達が落ちて来るようになりました」
「「「「ああああぁぁ~」」」」
王子サマ達が苦笑いをしている。
「居ますね〝クソみたいな人生終わらしてやった、感謝しな〞みたいな人間」
「はい、そういうヤツラがくるので、
んまぁ、自分勝手がすぎるというか、まっっっったく反省しませんね。
だからこんなとこまで落ちてくるんでしょうが。
反省するまで1万6千年もかかるわけです」
「うわ~、縄文時代から現代くらいまで、時間かかるんだ」(剛磨)
「そこまで時間あったら、地獄で人類進化するかな?」(紀伊助)
「超な野菜人みたく?!」 (焔矢)
「えええぇ~、それは嫌ですね」(剛磨)
「ナニ言ってるの?!ならないからね?!」
不毛な会話にはきちんとツッコミを入れる樹魅。
君が常識人で居てくれないと王子達は何処に突き進むか分からない。
「んんんっ、で、ココの責め苦ですが、6種類の釜で、順番に煮ます。
6種類終えて、1精算です。
その、釜から釜へ移すのが中々に大変でして。
もし、何とかなるんでしたら、有難いな、と」
「今までは、どうやってたんです?」
「穴を掘った上に金網を置きまして、そこに一旦、全部ぶちまけます。
で、中身の罪人を取り出して、次の釜へ入れます。
が、
ぶちまけて2~3人抱えて次の釜へ入れますが、人数がいるので、一気に全員とはいかないわけです。
その間に復活して、逃げようとする奴も、やはりいるんですよ。
まぁ、絶対に捕まえますが。
その間、最初に釜へ入れられた奴は、ずっと煮られてるわけです。
軽く、不平等だな、とは思うんで、次は、逃げた奴から入れるんですが、
そうすると、やっぱり最後の方は逃げるんですよねぇ」
「いたちごっこですねぇ」
「ええ、まぁ、最終的に絶対逃げられないんだから、さっさと精算を終わらせろよ、と思うんですが、ねぇ」
「「「無理でしょうね」」」
「ローラーすべり台なら、煮汁は下に落ちて、中身は自動的に次にいかない?」
紀伊助である。
「あああぁ………。でも、6種類でしょう?
そこまで、斜面あったら、次の煮汁を作るのに、最初の方辛いんじゃない?」
樹魅である。
「獄卒の皆さんは、筋トレとか、得意ですか?」
「「「「「は????」」」」」
剛磨の突然の問いに、班長達にクエスチョンマークが浮かぶ。
「あ、紀伊助の案で思いついたんですが、
ベルトコンベアみたいに動かして、
その動力を筋トレにしたら、獄卒の皆さんの身体も鈍らなくていいかと思いましてね」
「「「「「おおお!!!」」」」」
「スゴいこと思いつくねぇ」
焔矢はケタケタと笑っている。
採用されそうな雰囲気である。
体育会系には、良い案だったようである。
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