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1章 王子サマの日常
衆合地獄 ③
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「樹魅がさっきからコイツらって言ってるけど、オネェさん一人だよね?」
素朴な疑問、と焔矢が尋ねる。
「ああ、コイツらであってるんだよ、なんせ双子だから、もう一人、どっか後ろの獄卒に混じってるんでしょう?こんな面白そうなこと、見のがすわけナイ」
「さっすが樹魅ぃ、わかってるぅ~」
と、獄卒の後ろから、ばぁっさぁ~っとマントをはためかせながら大仰な仕草で脱ぎすてて、
モーゼの十戒のように獄卒に道を開けさせながら
花魁その2が現れた。
「派手だな~」焔矢が指差してケタケタ笑っている。
樹魅の顔があからさまに「メンドクサイ」と言っている。
「んもう、ウチラと樹魅の仲じゃない、
ね、おカネちょうだい♡」
「やるわけねえぇェェ!!!」
「「ッチ」」
「舌打ちしたいのはこっちだぁぁぁ!
もうやだ、帰ろう、なんも問題もないだろ、コイツらが仕切ってて、なにか問題があるとしたら、予算の問題だけだろ、その花魁衣装にいくら使ったんだよ、趣味の延長で仕事をするなよ、きっちり分けろ、それで解決だろ」
「えええぇ、綺麗なウチラが観光資源じゃん。保護資金よぉ」
「却下だ。
何が保護資金だ。仕事に対する報酬はキチンと払っている」
「「いけずぅぅ~」」
「いけず、じゃねぇぇ!!!」
樹魅のストレスがマックスである。
素朴な疑問、と焔矢が尋ねる。
「ああ、コイツらであってるんだよ、なんせ双子だから、もう一人、どっか後ろの獄卒に混じってるんでしょう?こんな面白そうなこと、見のがすわけナイ」
「さっすが樹魅ぃ、わかってるぅ~」
と、獄卒の後ろから、ばぁっさぁ~っとマントをはためかせながら大仰な仕草で脱ぎすてて、
モーゼの十戒のように獄卒に道を開けさせながら
花魁その2が現れた。
「派手だな~」焔矢が指差してケタケタ笑っている。
樹魅の顔があからさまに「メンドクサイ」と言っている。
「んもう、ウチラと樹魅の仲じゃない、
ね、おカネちょうだい♡」
「やるわけねえぇェェ!!!」
「「ッチ」」
「舌打ちしたいのはこっちだぁぁぁ!
もうやだ、帰ろう、なんも問題もないだろ、コイツらが仕切ってて、なにか問題があるとしたら、予算の問題だけだろ、その花魁衣装にいくら使ったんだよ、趣味の延長で仕事をするなよ、きっちり分けろ、それで解決だろ」
「えええぇ、綺麗なウチラが観光資源じゃん。保護資金よぉ」
「却下だ。
何が保護資金だ。仕事に対する報酬はキチンと払っている」
「「いけずぅぅ~」」
「いけず、じゃねぇぇ!!!」
樹魅のストレスがマックスである。
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