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1章 王子サマの日常
等活地獄 ⑤
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午後はフリー時間となった。
もちろん樹魅は鬼縁を指名、午前中に出た案件をいろいろ詰めていくことにした。
「紀伊助と剛磨は不喜処でしょ。柊路は?一緒に行くのね。焔矢は?」
「オレ、瓮熟処行ってみたい」
「あ、なら、ワタクシ達で案内しますよ」
2人の班長さんと一緒に焔矢は別行動となった。
不喜処は相変わらずの5モフ衆の出迎えである。
ワンワンガオガオコケーーーーキーーーーーッと賑やかな剛磨を放置し、
紀伊助は休憩中のモフ達を撫でる。
そして柊路は、なぜか一匹のオコジョを気に入り、ずーーーーっと撫でていた。
休憩中のモフの中から見ていた紀伊助、なんだか妙に気になって
「アオさん、アオさん、あのオコジョ、どうしたん?初めて見るよ?新人さん?」
紀伊助がアオに話しかける。
アオは紀伊助の目をじぃっと見つめる。
「ええええ?そうなの?アリエナイ…」
頭を抱えてうずくまる紀伊助。
こちらちしては、アオと話が通じている紀伊助にアリエナイのだが。
「どうしようかなぁ、どうするのがいいのかなぁ~」
うんうんと悩む紀伊助の所に熱烈大歓迎(あくまで個人の感想です)を受けた満面の笑みの剛磨がやってくる。
「やっぱり不喜処は心が癒される。
紀伊助は、ずいぶん難しい顔をしているが、どうした??」
「剛磨は、この子たちの中で、気になる子、いる?」
「みんな、大好きだぞ!!!」
「あ、うん。そうだね。(剛磨は、ほっとこう)柊路ぃ、その子気に入った?」
柊路は勢いよく首を縦にふる。
「んじゃ、その子は特別。柊路が面倒みてよ。で、柊路が仕事の時間はその子もお仕事。不喜処でアオさんのお手伝いして」
柊路は一瞬、驚いた顔をしたが、急いでオコジョを懐に入れて、ちょこんと顔を出すオコジョを撫でていた。
「みんな、聞いてた?この子は柊路の所の子になったから。毎日ここにお仕事に来るから、よろしくね」
紀伊助がモフ達に告げると、モフ達は片手を上げて了解の意を示す。
あれ、あんな子居たっけ?なんて思っても深く考えない。紀伊助が連れてきた人のモノになったモフ仲間。
紀伊助の言葉は絶対だ。
「柊路ぃ、一言ぐらい言葉を発しなよぉ。みんなイイ子で受け入れてくれてんだからさぁ。甘えないの、ケジメはちゃんとするもんだよぉ」
園児に説教される剣士。
ちょっと絵面がおかしい。
「感謝する。こいつのことも、これからよろしく頼む」
そう言って、モフ達に頭を下げる柊路。
モフ達も、自分と同じようなモフを大事にしてくれてる人間だ、と、好意的だった。
いじけたのは剛磨だ。
「紀伊助、オレも欲しい」
「特別がいないでしょ。みんな平等なんでしょ。
いつか、剛磨の特別が現れるまで大人しくアカ達とたわむれてるべきだね!」
園児に諭されて、頭を撫でられてるムキムキマッチョ。
やっぱり
ちょっと絵面がおかしい。
もちろん樹魅は鬼縁を指名、午前中に出た案件をいろいろ詰めていくことにした。
「紀伊助と剛磨は不喜処でしょ。柊路は?一緒に行くのね。焔矢は?」
「オレ、瓮熟処行ってみたい」
「あ、なら、ワタクシ達で案内しますよ」
2人の班長さんと一緒に焔矢は別行動となった。
不喜処は相変わらずの5モフ衆の出迎えである。
ワンワンガオガオコケーーーーキーーーーーッと賑やかな剛磨を放置し、
紀伊助は休憩中のモフ達を撫でる。
そして柊路は、なぜか一匹のオコジョを気に入り、ずーーーーっと撫でていた。
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「アオさん、アオさん、あのオコジョ、どうしたん?初めて見るよ?新人さん?」
紀伊助がアオに話しかける。
アオは紀伊助の目をじぃっと見つめる。
「ええええ?そうなの?アリエナイ…」
頭を抱えてうずくまる紀伊助。
こちらちしては、アオと話が通じている紀伊助にアリエナイのだが。
「どうしようかなぁ、どうするのがいいのかなぁ~」
うんうんと悩む紀伊助の所に熱烈大歓迎(あくまで個人の感想です)を受けた満面の笑みの剛磨がやってくる。
「やっぱり不喜処は心が癒される。
紀伊助は、ずいぶん難しい顔をしているが、どうした??」
「剛磨は、この子たちの中で、気になる子、いる?」
「みんな、大好きだぞ!!!」
「あ、うん。そうだね。(剛磨は、ほっとこう)柊路ぃ、その子気に入った?」
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「んじゃ、その子は特別。柊路が面倒みてよ。で、柊路が仕事の時間はその子もお仕事。不喜処でアオさんのお手伝いして」
柊路は一瞬、驚いた顔をしたが、急いでオコジョを懐に入れて、ちょこんと顔を出すオコジョを撫でていた。
「みんな、聞いてた?この子は柊路の所の子になったから。毎日ここにお仕事に来るから、よろしくね」
紀伊助がモフ達に告げると、モフ達は片手を上げて了解の意を示す。
あれ、あんな子居たっけ?なんて思っても深く考えない。紀伊助が連れてきた人のモノになったモフ仲間。
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いじけたのは剛磨だ。
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いつか、剛磨の特別が現れるまで大人しくアカ達とたわむれてるべきだね!」
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