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阿
響
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なんでこんなことになったのかはわからない。
友人たちと遊びに来ていた山間部の田舎町。
周りは緑に囲まれ、綺麗な水田が広がっていた。ムシが多いことだけを除けば、なんて良いところなんだろうか。
また、住む人々の優しさも溢れていた。
昼間、町の中を散歩していた時は、住人たちの人当たりの良さに心打たれた。
都会の住人のような、他人と関わりを持ちたくないという態度とは全くの正反対だった。
おかしくなったのは、酒を飲みながら夜の雰囲気を味わうために外を歩いていたあの時だ。
アノ奇怪な音が鳴り響いてからだ。
優しかった宿の女将さんは血走った目で私たちを追いかけてきたり、世間話をしたタバコ屋の主人も携帯を片手に追いかけてきた。
この町には、ソトの人に知られてはいけない何かがあるのかもしれない。
アノ奇怪なサイレンのようなものが何かの合図だったのカモしれない。
友人と離れ離れになりながらも外に隠れた。
体温を感知してなのか、ムシが寄ってきてその場に留まっていられない。身体中が痒い、さっき刺されたか?
耳鳴りがする。音が止まない。目を固く瞑る。誰かを探す声がする。
「どこ…たんだ」
「感染…」
「ジ…ジジ…」
「…く見つけな…」
声をかき消すようなサイレンの音が鳴り止まない。目を開けてると目の前が真っ赤に染まっている。
複数の足音が近づいてくる。皆血だらけの屍のような形相でこちらを見ている。
手には各々凶器と呼べるモノを手にしてじっとこちらを見つめている。
オレ以外の人は全ておかしくなってシマッタノカ。
奇怪なサイレンのオトが鳴りヒビク。モウドウアガコウト遅いノカモシレナイ…。
友人たちと遊びに来ていた山間部の田舎町。
周りは緑に囲まれ、綺麗な水田が広がっていた。ムシが多いことだけを除けば、なんて良いところなんだろうか。
また、住む人々の優しさも溢れていた。
昼間、町の中を散歩していた時は、住人たちの人当たりの良さに心打たれた。
都会の住人のような、他人と関わりを持ちたくないという態度とは全くの正反対だった。
おかしくなったのは、酒を飲みながら夜の雰囲気を味わうために外を歩いていたあの時だ。
アノ奇怪な音が鳴り響いてからだ。
優しかった宿の女将さんは血走った目で私たちを追いかけてきたり、世間話をしたタバコ屋の主人も携帯を片手に追いかけてきた。
この町には、ソトの人に知られてはいけない何かがあるのかもしれない。
アノ奇怪なサイレンのようなものが何かの合図だったのカモしれない。
友人と離れ離れになりながらも外に隠れた。
体温を感知してなのか、ムシが寄ってきてその場に留まっていられない。身体中が痒い、さっき刺されたか?
耳鳴りがする。音が止まない。目を固く瞑る。誰かを探す声がする。
「どこ…たんだ」
「感染…」
「ジ…ジジ…」
「…く見つけな…」
声をかき消すようなサイレンの音が鳴り止まない。目を開けてると目の前が真っ赤に染まっている。
複数の足音が近づいてくる。皆血だらけの屍のような形相でこちらを見ている。
手には各々凶器と呼べるモノを手にしてじっとこちらを見つめている。
オレ以外の人は全ておかしくなってシマッタノカ。
奇怪なサイレンのオトが鳴りヒビク。モウドウアガコウト遅いノカモシレナイ…。
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