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第56話 タイムアタック(後編)
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「いっくよ~☆」
「リーサ、タイミングを合わせるのじゃ!」
後衛のふたりが俺を追い越し、巨大スライムの前でクロスするように走る。
バシュッ
ふたりに向かって粘液を弾丸のように放つ巨大スライム。
「あったらないよ~」
ひょいっ
「効かぬわ!!」
ばしっ!
身軽にかわすリーサと、右手に装備した爪型の武器で弾き飛ばすミア。
攻撃の凌ぎ方は違えども、二人の魔法使いは巨大スライムを挟み込む位置に陣取ることに成功した。
「フレア・バースト!!」
「ダークバスター」
ズッドオオオオオオンッ!!
ゴアアアアアアアアッ!
巨大な爆発が巨大スライムを包み、間髪入れずに闇の炎が突き刺さる。
【おっと、これは見たことのない魔法です! 解説のシバタさん?】
【そうですね……】
イヤホンから実況が聞こえてきて、これが”競技”なのだと改めて実感する。
【術式スクリプトというプログラム言語のようなものを使って、魔法をカスタマイズすることが出来るのですが。これほどまでに使いこなしている選手はまれですね】
【なるほど!】
【ユウ選手はBランク、ミア選手とリーサ選手に至ってはE、Hランクなのですがランクで測れない実力を持っているようです】
ふたりが褒められていて、俺も嬉しい。
だが、いくらオリジナル魔法といえど、このスライムにはそれほど効いていないはずだ。
オオオオオオンッ!
雄たけびを上げて、巨大スライムが魔法の炎を振り払う。
『与ダメージは軽微、残HP推定300です』
ダメージがそこまで通らないのは想定通りだ。
「よしっ!」
ぱっと見、巨大スライムはさほどダメージを受けていないように見える。
だが、打撃武器を受け止める外皮のそこかしこは魔法の熱で破れ、内側のブヨブヨがむき出しになっている。
「この手のスライムとは何度も戦ったからね!」
異世界での経験を生かした攻撃である。
「ミア! 魔法でヤツをけん制してくれ!」
「任せるがよい!」
「リーサ、アレを使うぞ!」
「うんっ!」
大抵のスライムは復元能力があり、もたもたしていると傷が塞がってしまう。
俺はリーサとミアに指示を飛ばす。
「くくっ、余はこちらぞ!」
「ウインドカッター!」
バシュッ!
ミアが魔法と右手に装着した爪の攻撃で、巨大スライムの気を引く。
その隙に、俺はリーサのそばに駆け寄る。
「頼む!」
「任せて……」
リーサはダマスカスブレードに向けて両手をかざすと、ゆっくりと目を閉じる。
「ふうぅぅぅ……」
集中しているのか、リーサの狐耳と尻尾がピンっと立っていく。
パアアアアッ
リーサの両手が金色に光り、光の粒子がダマスカスブレードに移っていく。
「”エンチャント”!」
リーサの強化魔法である。
「”攻撃強化10%”!!」
それにバフスキルを重ね掛けする。
キイインッ
ダマスカスブレードを包む光が金から白へ。
「行くぞ!」
「いっけ~、ユウ!!」
リーサの声援を背に、床を蹴る。
「食らえ!」
大きくジャンプした俺は、ダマスカスブレードを振りかぶり、”スキル”を発動させる。
「”天空斬り”!!」
(ぐっ……!)
スキルの発動と同時にみしりと両腕が軋む音がする。
「はああああああああああっ!!」
ザンッ!!
振り下ろした切っ先は、巨大スライムの表皮に付いた傷を拡大させ……。
オオオオオオオオオンッ!?
断末魔の雄叫びと共に、巨大スライムは真っ二つになるのだった。
*** ***
「いててっ……」
リアルの身体に比べ、強度は上がっているとはいえ全身を筋肉痛のような痛みが襲う。
ステータスを確認してみたが、HPと防御力が半分程度に下がっていた。
「ユウ! だいじょうぶ?」
駆け寄ってきたリーサが心配そうに見上げてくる。
「ああ、ちょっと体が痛むけどケガしたわけじゃないよ。
リーサが色々調べてくれたおかげだ。サンキューな」
リーサの頭を優しく撫でてやる。
「ふにゅっ♡」
すりすりと頭を擦り付けてくるリーサはとてもかわいい。
「くくっ、成功したようじゃの!」
「ばっちりだ!」
俺が今試したのは、”リアルスキル”だ。
向こうの世界から戻ってくるとき、引き継いだいくつかの剣技スキル。
現実世界で使えば大きなダメージを負ってしまうそれを、ダンジョン内でも使えないかとリーサたちと試行錯誤していたのだ。
「力加減はまだ難しいけど……バフスキルと組み合わせれば何とかなりそうだな」
現実世界では、リーサの魔法と軽金属製の剣を組み合わせることで、跳ね返ってくるダメージを軽減した。
ダンジョンではバフスキルや固有装備もあるので、そいつらと組み合わせればもう少し楽にリアルスキルを使えるだろう。
『競技用Cランクダンジョンのクリアを確認……経過時間1312秒。
現在暫定トップです!!』
「やった~~!!」
わああああああああっ!!
イヤホンからも、大歓声が聞こえてくる。
【い、今の技は……スキル一覧にない技のようですが。 解説のシバタさん!?】
【アカシ選手は異世界帰り……引き継いだスキルをダンジョンで使ったということ?
いやぁ……よく分かりません!!】
【……え~、ともかくユウ選手のチームが暫定トップに躍り出ました! この記録を抜けるダンジョンバスターは現れるのか!?】
わあああああああああっ!!
「応援、ありがとうございます!」
カメラに向かって手を振る俺たち。
こうして、俺たちの大会デビュー戦は大成功のうちに幕を下ろしたのだった。
「リーサ、タイミングを合わせるのじゃ!」
後衛のふたりが俺を追い越し、巨大スライムの前でクロスするように走る。
バシュッ
ふたりに向かって粘液を弾丸のように放つ巨大スライム。
「あったらないよ~」
ひょいっ
「効かぬわ!!」
ばしっ!
身軽にかわすリーサと、右手に装備した爪型の武器で弾き飛ばすミア。
攻撃の凌ぎ方は違えども、二人の魔法使いは巨大スライムを挟み込む位置に陣取ることに成功した。
「フレア・バースト!!」
「ダークバスター」
ズッドオオオオオオンッ!!
ゴアアアアアアアアッ!
巨大な爆発が巨大スライムを包み、間髪入れずに闇の炎が突き刺さる。
【おっと、これは見たことのない魔法です! 解説のシバタさん?】
【そうですね……】
イヤホンから実況が聞こえてきて、これが”競技”なのだと改めて実感する。
【術式スクリプトというプログラム言語のようなものを使って、魔法をカスタマイズすることが出来るのですが。これほどまでに使いこなしている選手はまれですね】
【なるほど!】
【ユウ選手はBランク、ミア選手とリーサ選手に至ってはE、Hランクなのですがランクで測れない実力を持っているようです】
ふたりが褒められていて、俺も嬉しい。
だが、いくらオリジナル魔法といえど、このスライムにはそれほど効いていないはずだ。
オオオオオオンッ!
雄たけびを上げて、巨大スライムが魔法の炎を振り払う。
『与ダメージは軽微、残HP推定300です』
ダメージがそこまで通らないのは想定通りだ。
「よしっ!」
ぱっと見、巨大スライムはさほどダメージを受けていないように見える。
だが、打撃武器を受け止める外皮のそこかしこは魔法の熱で破れ、内側のブヨブヨがむき出しになっている。
「この手のスライムとは何度も戦ったからね!」
異世界での経験を生かした攻撃である。
「ミア! 魔法でヤツをけん制してくれ!」
「任せるがよい!」
「リーサ、アレを使うぞ!」
「うんっ!」
大抵のスライムは復元能力があり、もたもたしていると傷が塞がってしまう。
俺はリーサとミアに指示を飛ばす。
「くくっ、余はこちらぞ!」
「ウインドカッター!」
バシュッ!
ミアが魔法と右手に装着した爪の攻撃で、巨大スライムの気を引く。
その隙に、俺はリーサのそばに駆け寄る。
「頼む!」
「任せて……」
リーサはダマスカスブレードに向けて両手をかざすと、ゆっくりと目を閉じる。
「ふうぅぅぅ……」
集中しているのか、リーサの狐耳と尻尾がピンっと立っていく。
パアアアアッ
リーサの両手が金色に光り、光の粒子がダマスカスブレードに移っていく。
「”エンチャント”!」
リーサの強化魔法である。
「”攻撃強化10%”!!」
それにバフスキルを重ね掛けする。
キイインッ
ダマスカスブレードを包む光が金から白へ。
「行くぞ!」
「いっけ~、ユウ!!」
リーサの声援を背に、床を蹴る。
「食らえ!」
大きくジャンプした俺は、ダマスカスブレードを振りかぶり、”スキル”を発動させる。
「”天空斬り”!!」
(ぐっ……!)
スキルの発動と同時にみしりと両腕が軋む音がする。
「はああああああああああっ!!」
ザンッ!!
振り下ろした切っ先は、巨大スライムの表皮に付いた傷を拡大させ……。
オオオオオオオオオンッ!?
断末魔の雄叫びと共に、巨大スライムは真っ二つになるのだった。
*** ***
「いててっ……」
リアルの身体に比べ、強度は上がっているとはいえ全身を筋肉痛のような痛みが襲う。
ステータスを確認してみたが、HPと防御力が半分程度に下がっていた。
「ユウ! だいじょうぶ?」
駆け寄ってきたリーサが心配そうに見上げてくる。
「ああ、ちょっと体が痛むけどケガしたわけじゃないよ。
リーサが色々調べてくれたおかげだ。サンキューな」
リーサの頭を優しく撫でてやる。
「ふにゅっ♡」
すりすりと頭を擦り付けてくるリーサはとてもかわいい。
「くくっ、成功したようじゃの!」
「ばっちりだ!」
俺が今試したのは、”リアルスキル”だ。
向こうの世界から戻ってくるとき、引き継いだいくつかの剣技スキル。
現実世界で使えば大きなダメージを負ってしまうそれを、ダンジョン内でも使えないかとリーサたちと試行錯誤していたのだ。
「力加減はまだ難しいけど……バフスキルと組み合わせれば何とかなりそうだな」
現実世界では、リーサの魔法と軽金属製の剣を組み合わせることで、跳ね返ってくるダメージを軽減した。
ダンジョンではバフスキルや固有装備もあるので、そいつらと組み合わせればもう少し楽にリアルスキルを使えるだろう。
『競技用Cランクダンジョンのクリアを確認……経過時間1312秒。
現在暫定トップです!!』
「やった~~!!」
わああああああああっ!!
イヤホンからも、大歓声が聞こえてくる。
【い、今の技は……スキル一覧にない技のようですが。 解説のシバタさん!?】
【アカシ選手は異世界帰り……引き継いだスキルをダンジョンで使ったということ?
いやぁ……よく分かりません!!】
【……え~、ともかくユウ選手のチームが暫定トップに躍り出ました! この記録を抜けるダンジョンバスターは現れるのか!?】
わあああああああああっ!!
「応援、ありがとうございます!」
カメラに向かって手を振る俺たち。
こうして、俺たちの大会デビュー戦は大成功のうちに幕を下ろしたのだった。
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