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172 頑張るスケルトン

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えっ……?!
何これ?

「どこにあった?!」

思わずスケルトンに聞いてしまった。
意思疎通は出来ても、スケルトンなので喋られないのに。

するとスケルトンはジェスチャーをし始めた。
どうやら解読しなきゃいけないようだ。

俺、隊長さん、王太子の3人で解読に挑む事に。



指3本をジャンケンのように出してきた。

「3、3だな?!」

正解のようで、腕を頭の上で丸にしてくれた。

次は……他のスケルトンを呼んで来たぞ?
そのスケルトンとすれ違っている。
その時にぶつかったのか、少し動いたように見えたが……ナニソレ?

「もしかして、スリか?!」

正解のようだ。さすが兵士隊長さんです。犯罪に詳しい。

次は……手のひらを上にして、中腰になり指先をクイクイと動かしている。
若干口も動いているようだが……う~ん、判らない。

これには誰も判らないようで、全員が困惑している。

するとさっきのスケルトンがやってきて、四つん這いになった。
その状態で、クイクイと動かしている指に近づいていく。

「もしかして、『ル~ルルルルル』か?」

正解だったようだ。
ドラマだかバラエティだかで見た記憶があったんだよな。
動物を呼んでいるんだろ?
それ、こっちの世界の人は判らないだろ……。


ジェスチャーはこれで終わりのようだ。
クリアタイムは……1分35秒か。
ちょっと時間がかかったなぁ…………じゃない!

タイムなんか競ってないんだよ!

「総合すると、『3スリる』……理解出来ないわ」
「サンスリル? …………ミスリルかっ?!」

な~なるほどね。
ミスリルか~。

えっ? 王太子と隊長さんが驚愕してるけど、どうしたの?
ファンタジーでおなじみのミスリルでしょ?

「ミスリルなんて滅多に発見されないんだ!」
「そうなの?」
「ど、どこにあった? どれくらいの量があった?!」

俺の疑問よりも量が気になるらしい。

スケルトンのジェスチャーによると、現在ミスリルの層に突き当たっているらしい。
硬いので、進めないそうだ。
なので、層に水平に移動し層が無くなる所まで移動しようとしたら、発掘したそうだ。

「なるほど……ミスリルの層か。
 これは一大産業になるかもしれん」

王太子が目を輝かせている。

あれっ?!
もしそうなるとしたら、温泉とか必要無くね?!
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