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156 運試し2
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モサちゃんが、恐る恐るお菓子を手に取る。
その様子を誰もが緊張して見ている。
いや、違うね。俺と勇者だけはワクワクしながら見ている。
そして、モサちゃんはお菓子を口に運び……。
「…………美味しいです!」
「モサちゃん、クリアー!」
セーフだったみたいだね。
「これで確率は1/7になった。さあ、次は誰が挑戦する?」
言いながら思ったけど、これらを実行するなら司会者が必要だね。
某坂道の番組なら、黄色い果物男さんがやってるな。
でも、あれだけ上手い事回せる人が居るかなぁ?
「じゃ、じゃあ、次やりむす!」
立候補したのは……思い出した、マヤちゃんだっけ。
緊張しているのか天然なのか、噛んでるし。やりむすってなんだよ。
まぁ、スルーしてあげよう。
マヤちゃんは躊躇無く右端のお菓子を選んだ。
そのまま勢い良く食べる。
「美味しいでふ……エホッエホッ!」
すぐに言いたかったんだろうけど、口の中にあるのに喋るからむせてるじゃないか。
テレビならここで苦いセンブリ茶を出すところだが、さすがに用意していない。
仕込んでおく事を伝えておかないとね(ニヤリ)
ここからは全員が立候補し始めた。
ここまでを見て、当たりを引く確率が低い内にやってしまった方が得と判断したらしい。
好戦的と言われたアデミちゃんを指名したら、前に出た勢いのままお菓子を取り口に入れた。
そしてニヤリと笑って、咀嚼しながら元の位置に戻った。
いやいや、ドキドキの段取り無視かよ!
ドラムロールも鳴るヒマ無かったぞ。
あっ、良いね、ドラムロール。ドキドキ感が増えそうだ。
これも提案しておこう。
次の、のんびり屋のピストーちゃんもセーフ。
次の、不思議っ娘のスーチちゃんもセーフ。
この辺はちゃんと段取り通りやってくれた。
残りは3人か。
次の娘が手を挙げる。
皆から慕われてるショルちゃんか。
ここで1つまた閃いたので、支配人を呼んで耳打ちする。
その準備の為に支配人は舞台袖に引っ込む。
願わくばショルちゃんが当たりを引かない事だけど。
俺の願いは届いたようで、セーフだった。
神様ありがとう。
いや、偶然だよね。
神様が見てたらこの願いを叶えるどころか、何やってんだ!と怒られるわ。
これで残りは2人。
ショートカットの似合うティナちゃんと、いつも楽しそうなフェイちゃん。
二人共青白い顔をしている。
まぁ、どちらかが当たりだしな。
そこに用意をした支配人が到着する。
テレビを見てて、MCの人の立場って面白そうだと思ってたんだよね。
1回やってみたかったんだ。
「残り2人になった。当然どちらかが当たりを引くんだけど。
ここまで来たらちょっとアレンジをして見ようと思う」
俺はそう言って、支配人が持ってきた仕込んでない同じお菓子を1つ手に持つ。
そしてそれを2個残ってた盆に乗せ、隠してシャッフル。
見ていた誰もがポカンとしている。
残り2人で、お菓子は2つの状態。
誰も当たらないパターンを作ったの?と思ってるようだ。
そんな甘い事する訳無いじゃん。
俺はサッと舞台を見回し、目についた娘を指差す。
「君も参加だ」
「…………えっ? わ、私ですか?! えっ?! 何で?! えーーーーっ?!」
はい、美味しいリアクションいただきました!
その様子を誰もが緊張して見ている。
いや、違うね。俺と勇者だけはワクワクしながら見ている。
そして、モサちゃんはお菓子を口に運び……。
「…………美味しいです!」
「モサちゃん、クリアー!」
セーフだったみたいだね。
「これで確率は1/7になった。さあ、次は誰が挑戦する?」
言いながら思ったけど、これらを実行するなら司会者が必要だね。
某坂道の番組なら、黄色い果物男さんがやってるな。
でも、あれだけ上手い事回せる人が居るかなぁ?
「じゃ、じゃあ、次やりむす!」
立候補したのは……思い出した、マヤちゃんだっけ。
緊張しているのか天然なのか、噛んでるし。やりむすってなんだよ。
まぁ、スルーしてあげよう。
マヤちゃんは躊躇無く右端のお菓子を選んだ。
そのまま勢い良く食べる。
「美味しいでふ……エホッエホッ!」
すぐに言いたかったんだろうけど、口の中にあるのに喋るからむせてるじゃないか。
テレビならここで苦いセンブリ茶を出すところだが、さすがに用意していない。
仕込んでおく事を伝えておかないとね(ニヤリ)
ここからは全員が立候補し始めた。
ここまでを見て、当たりを引く確率が低い内にやってしまった方が得と判断したらしい。
好戦的と言われたアデミちゃんを指名したら、前に出た勢いのままお菓子を取り口に入れた。
そしてニヤリと笑って、咀嚼しながら元の位置に戻った。
いやいや、ドキドキの段取り無視かよ!
ドラムロールも鳴るヒマ無かったぞ。
あっ、良いね、ドラムロール。ドキドキ感が増えそうだ。
これも提案しておこう。
次の、のんびり屋のピストーちゃんもセーフ。
次の、不思議っ娘のスーチちゃんもセーフ。
この辺はちゃんと段取り通りやってくれた。
残りは3人か。
次の娘が手を挙げる。
皆から慕われてるショルちゃんか。
ここで1つまた閃いたので、支配人を呼んで耳打ちする。
その準備の為に支配人は舞台袖に引っ込む。
願わくばショルちゃんが当たりを引かない事だけど。
俺の願いは届いたようで、セーフだった。
神様ありがとう。
いや、偶然だよね。
神様が見てたらこの願いを叶えるどころか、何やってんだ!と怒られるわ。
これで残りは2人。
ショートカットの似合うティナちゃんと、いつも楽しそうなフェイちゃん。
二人共青白い顔をしている。
まぁ、どちらかが当たりだしな。
そこに用意をした支配人が到着する。
テレビを見てて、MCの人の立場って面白そうだと思ってたんだよね。
1回やってみたかったんだ。
「残り2人になった。当然どちらかが当たりを引くんだけど。
ここまで来たらちょっとアレンジをして見ようと思う」
俺はそう言って、支配人が持ってきた仕込んでない同じお菓子を1つ手に持つ。
そしてそれを2個残ってた盆に乗せ、隠してシャッフル。
見ていた誰もがポカンとしている。
残り2人で、お菓子は2つの状態。
誰も当たらないパターンを作ったの?と思ってるようだ。
そんな甘い事する訳無いじゃん。
俺はサッと舞台を見回し、目についた娘を指差す。
「君も参加だ」
「…………えっ? わ、私ですか?! えっ?! 何で?! えーーーーっ?!」
はい、美味しいリアクションいただきました!
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