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138 地鎮祭?

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さて、開墾した場所にあるという事なのだが。
地鎮祭っぽい事をやってるフリをして探すのだが。
いったいどうやって?

という疑問を持っていると、答えはあっけなく出された。

「では開墾場所に祈りを捧げさせて頂きます。
 しかしこの作業は秘匿されているものらしいので、人払いをお願いします」
「そうなのですか?」
「はい。そして村人にこの事を教える必要はありません。
 そうですね……作物がよく実るように祈ってもらう、とでも言って下さい」
「ありがとうございます。安心しました」

何が? どういう事?

「村に起きている現象が超常現象とバラさない方が良い。
 村民が不安になるからな。だからコッソリとやるんだ」

王太子が耳打ちしてくれた。
そういう理由ですか。納得です。

「では明日の昼からでも行いたいと思います。
 村人には明日の朝にでもお伝え下さい」
「判りました。そのようにします。
 ところで、今日はこの後はどうなさるつもりです?」
「馬車で一泊しようと考えています」
「それなら村の外れに空き家がありますので、そちらを使って下さい。
 寝るのは馬車でも良いですけど、風呂くらいは入りたいでしょう?」
「ありがとうございます。使わせて頂きます」

どうやら風呂があるらしい。ありがたい。


その家に行くと、確かに風呂はあった。
しかし湯船は無い。
シャワーヘッドらしき物だけがある。

「アンドロマリウス、これはどうやって使うんだ?」
「ここの裏手にタンクがあります。
 そこに水を入れシャワーの弁を開けば、水が出てくる仕組みですね」
「なるほど。って事は水なのか……」
「あるだけマシですね」

まぁ、魔石を利用した施設までは期待して居なかったよ。

「心配は無用です。私がお湯に致しますので」

さすが悪魔。助かります。


俺達は交代でシャワーを使い、サッパリして馬車で眠りについた。



翌日の昼。
いよいよ検索の時間だ。

検索方法は簡単。
俺が開墾場所の中央でムニャムニャしている間に、悪魔がカードを探すだけ。
カード探しは、そこに結界を張る為の物を埋めていると言い訳して行うらしい。

村人はと言うと……遠目で見ている。
そりゃ来るなと言われても興味があるだろ。
逆に言われたから興味持つよね。人間の心理ってそんなものだ。
押すなよ!って言われたら押したくなる。

呼び出した悪魔はウァサゴ。
悪魔同士は共鳴するらしいので誰でも良いみたいだけど、ウァサゴは能力が「失せ物探し」だから適切だろうって事で。


「ご主人様、ありましたぞ」

いやいや、まだ何もやってないよ?!
ムニャムニャする前に発見しないでくれるかな?!

「安心してください。場所の特定をしただけです。
 儀式が始まり次第、偽装として六芒星を作るような位置を移動し、拾ってきますゆえ」

良かった。こちらの意図はちゃんと分かっているようだ。
お願いしますよ?


こうして見つけたカードは、エンダー○ン…………じゃなくて、セーレだった。
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