106 / 186
106 討伐依頼内容
しおりを挟む
「え~と……。
ま、まあ、受けてしまったのはしょうがないじゃないか!
それよりも前向きに検討した方が良くない?」
「…………そうだな。そうしよう」
「で、その『最近この辺りに現れたゴブルトというモンスター討伐』だったっけ?
それについて聞きたいんだけど、ゴブルトってどんなモンスター?」
済んだ事をいつまでもグチグチ言ってても事態は改善しないからね。
こういう時は話題を変えるに限る。
「俺は知らないな。ザックは?」
王太子は知らないようだ。
姫様も首を傾げているし、有名なモンスターじゃないのか?
「私も知りませんでした。なので詳しく聞いてきました」
「聞いただけ? 写真、いや、姿絵とか無いの?」
「特徴的なので見れば分かるそうです。
ゴブルトはゴブリンとコボルトの間のようなモンスターだそうです。姿はコボルトに近いのだとか。
しかし手がゴブリンっぽいので区別がつくらしいですね」
へ~、そんなの居るのか。
コボルトってアレだよな。狼人間みたいなヤツ。
で、ゴブリンはアレだろ? ラノベとかでザコ扱いが多いヤツ。狩りまくる話もあったっけ?
「音や匂いに敏感で動きが早く(コボルト要素)、そのくせに武器や防具を使うという(ゴブリン要素)厄介なモンスターだそうです。
武器や防具は、最初は棍棒程度だったそうですが、返り討ちにあった冒険者の物を使うようになっているそうです」
うわ~。剣持ってて盾で防御してるの?
ラノベ的には、そういうのは人間側の特権じゃないの?
「しかもコボルトっぽく群れで行動するらしく、個ではなく群で行動するのだとか」
軍隊みたいになってるじゃん!
しかもモンスターだから、人間よりも膂力があるとかでしょ?!
「その群れはコボルトも率いているという話もありました」
突撃歩兵部隊まで居た!
こりゃ本当に厄介なモンスターだわ。
確かに強いモンスターを狩れる冒険者に頼もうとするのも理解できる。
「おいおい、そんなのを俺達だけで退治するのか?!」
王太子のナイスツッコミ!
それは確かに俺も思った。
ラノベでもよくある展開だけど、強いモンスター相手に個人や1パーティーだけで行くのはどうかと思う。
そりゃ報酬の分配とか揉める可能性はあるけど、随時戦力の投入って戦術としてはダメじゃないか?
現に今、武器を奪われてパワーアップしてるしさ。
「他の冒険者の参入を私が断りました」
「「「はぁ?!」」」
まさかの裏切り行為?!
なんで断るよ?!
「なぜ断った?!」
「グラン、落ち着いてください。少し考えれば判ります」
「はぁ? ………………あっ、理解出来た。確かにその考えは正しいな」
「……なるほどね。理解したわ」
俺以外の理解が早い。
「お、おお。そうだね。た、正しいね……」
「リョー、理解してないだろ」
「そそそそそんな事は無いお?」
「だったら言ってみろ」
「アレだろ。ほら……そう! 王太子ってバレるからだろ!」
「違うわ!」
「じゃあ、えっと……アレがソレするから、いい感じでアレして上手く修める為にアレするんだ」
「アレアレうるさいわ! 違う!」
違うのか……。
じゃあ分かりません!!
「自分の事だと判らないのか。
簡単な話だ。お前が悪魔を召喚して、あっという間に退治して終わりだからだ!
それをなるべく見られない方が良いだろ?」
納得! 確かにその通りだ!
悪魔なら瞬殺しても不思議じゃないし、実際出来そう。
でもその風景を見られたら、逆に問題になりそう。
強すぎるキャラはラノベでも厄介事を引きつける要素になるしね。
うん。少人数、大事。
特に自分の事だし。超大事。
ま、まあ、受けてしまったのはしょうがないじゃないか!
それよりも前向きに検討した方が良くない?」
「…………そうだな。そうしよう」
「で、その『最近この辺りに現れたゴブルトというモンスター討伐』だったっけ?
それについて聞きたいんだけど、ゴブルトってどんなモンスター?」
済んだ事をいつまでもグチグチ言ってても事態は改善しないからね。
こういう時は話題を変えるに限る。
「俺は知らないな。ザックは?」
王太子は知らないようだ。
姫様も首を傾げているし、有名なモンスターじゃないのか?
「私も知りませんでした。なので詳しく聞いてきました」
「聞いただけ? 写真、いや、姿絵とか無いの?」
「特徴的なので見れば分かるそうです。
ゴブルトはゴブリンとコボルトの間のようなモンスターだそうです。姿はコボルトに近いのだとか。
しかし手がゴブリンっぽいので区別がつくらしいですね」
へ~、そんなの居るのか。
コボルトってアレだよな。狼人間みたいなヤツ。
で、ゴブリンはアレだろ? ラノベとかでザコ扱いが多いヤツ。狩りまくる話もあったっけ?
「音や匂いに敏感で動きが早く(コボルト要素)、そのくせに武器や防具を使うという(ゴブリン要素)厄介なモンスターだそうです。
武器や防具は、最初は棍棒程度だったそうですが、返り討ちにあった冒険者の物を使うようになっているそうです」
うわ~。剣持ってて盾で防御してるの?
ラノベ的には、そういうのは人間側の特権じゃないの?
「しかもコボルトっぽく群れで行動するらしく、個ではなく群で行動するのだとか」
軍隊みたいになってるじゃん!
しかもモンスターだから、人間よりも膂力があるとかでしょ?!
「その群れはコボルトも率いているという話もありました」
突撃歩兵部隊まで居た!
こりゃ本当に厄介なモンスターだわ。
確かに強いモンスターを狩れる冒険者に頼もうとするのも理解できる。
「おいおい、そんなのを俺達だけで退治するのか?!」
王太子のナイスツッコミ!
それは確かに俺も思った。
ラノベでもよくある展開だけど、強いモンスター相手に個人や1パーティーだけで行くのはどうかと思う。
そりゃ報酬の分配とか揉める可能性はあるけど、随時戦力の投入って戦術としてはダメじゃないか?
現に今、武器を奪われてパワーアップしてるしさ。
「他の冒険者の参入を私が断りました」
「「「はぁ?!」」」
まさかの裏切り行為?!
なんで断るよ?!
「なぜ断った?!」
「グラン、落ち着いてください。少し考えれば判ります」
「はぁ? ………………あっ、理解出来た。確かにその考えは正しいな」
「……なるほどね。理解したわ」
俺以外の理解が早い。
「お、おお。そうだね。た、正しいね……」
「リョー、理解してないだろ」
「そそそそそんな事は無いお?」
「だったら言ってみろ」
「アレだろ。ほら……そう! 王太子ってバレるからだろ!」
「違うわ!」
「じゃあ、えっと……アレがソレするから、いい感じでアレして上手く修める為にアレするんだ」
「アレアレうるさいわ! 違う!」
違うのか……。
じゃあ分かりません!!
「自分の事だと判らないのか。
簡単な話だ。お前が悪魔を召喚して、あっという間に退治して終わりだからだ!
それをなるべく見られない方が良いだろ?」
納得! 確かにその通りだ!
悪魔なら瞬殺しても不思議じゃないし、実際出来そう。
でもその風景を見られたら、逆に問題になりそう。
強すぎるキャラはラノベでも厄介事を引きつける要素になるしね。
うん。少人数、大事。
特に自分の事だし。超大事。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
勇者に恋人寝取られ、悪評付きでパーティーを追放された俺、燃えた実家の道具屋を世界一にして勇者共を見下す
大小判
ファンタジー
平民同然の男爵家嫡子にして魔道具職人のローランは、旅に不慣れな勇者と四人の聖女を支えるべく勇者パーティーに加入するが、いけ好かない勇者アレンに義妹である治癒の聖女は心を奪われ、恋人であり、魔術の聖女である幼馴染を寝取られてしまう。
その上、何の非もなくパーティーに貢献していたローランを追放するために、勇者たちによって役立たずで勇者の恋人を寝取る最低男の悪評を世間に流されてしまった。
地元以外の冒険者ギルドからの信頼を失い、怒りと失望、悲しみで頭の整理が追い付かず、抜け殻状態で帰郷した彼に更なる追い打ちとして、将来継ぐはずだった実家の道具屋が、爵位証明書と両親もろとも炎上。
失意のどん底に立たされたローランだったが、 両親の葬式の日に義妹と幼馴染が王都で呑気に勇者との結婚披露宴パレードなるものを開催していたと知って怒りが爆発。
「勇者パーティ―全員、俺に泣いて土下座するくらい成り上がってやる!!」
そんな決意を固めてから一年ちょっと。成人を迎えた日に希少な鉱物や植物が無限に湧き出る不思議な土地の権利書と、現在の魔道具製造技術を根底から覆す神秘の合成釜が父の遺産としてローランに継承されることとなる。
この二つを使って世界一の道具屋になってやると意気込むローラン。しかし、彼の自分自身も自覚していなかった能力と父の遺産は世界各地で目を付けられ、勇者に大国、魔王に女神と、ローランを引き込んだり排除したりする動きに巻き込まれる羽目に
これは世界一の道具屋を目指す青年が、爽快な生産チートで主に勇者とか聖女とかを嘲笑いながら邪魔する者を薙ぎ払い、栄光を掴む痛快な物語。
ああ、もういらないのね
志位斗 茂家波
ファンタジー
……ある国で起きた、婚約破棄。
それは重要性を理解していなかったがゆえに起きた悲劇の始まりでもあった。
だけど、もうその事を理解しても遅い…‥‥
たまにやりたくなる短編。興味があればぜひどうぞ。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~
名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。
~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる