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066 ケルン到着
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王太子の胃腸も治った翌日。
やっと移動を再開して、昼前に港町ケルンに到着した。
「おお~、ここがケルンか~」
聞けば城壁みたいなのは三方だけで、海側には無いらしい。
海からの襲来には、海の中に沈めてある尖った石が威力を発揮するそうだ。
船で近づいた場合、地元民じゃないと分からない航路を通らないと座礁するんだって。
もしその航路を知っていても、同時に沢山の船が通過出来ないから、撃退が容易になる仕組み。
ちなみに、尖っているのは魔物用の対策らしい。
王太子の力であっけなく検問を通ると、港町らしい匂いがした。
潮の匂いと言うのかな?
それと共に海産物を焼く匂いも。腹減ったなぁ。
「何か食うか?」
「いや……今は海産物は見たくない」
「グランは辛そうだねぇ。じゃあ宿を取ってきてくれよ。
集合場所は……そこの噴水でいいか?」
「了解した」
「って一人で大丈夫か?」
よく考えたら王太子を一人で行動させるって問題だよな?
「大丈夫だ。子供扱いするな」
「いや、そういう意味じゃなくてな?」
「冗談だ。大丈夫だよ。こういう街中で襲ってくるヤツはいない。
それにぶっちゃけ、隠れて護衛してるヤツが居るから、一人じゃないしな」
「えっ?!」
そうなの?! そんなの居るのかよ!
忍者? 隠密? 盗賊と書いてシーフ?
「じゃ、行ってくる」
あっ、聞く前に行ってしまった。
まぁ良いか。いつでも聞く事は出来るだろう。
それよりも安全って判ったからいい。
「じゃあ俺達は、飯にするか。何食う? どこで食う?」
「屋台のが食べたいな」
「じゃあそれで」
「え~と、あまり行儀の良い事ではありませんが……」
「ザック! 今はただの冒険者なの! 行儀が悪いとか無いの!」
「……はい」
アイザックさんも大変だね。
止めない俺も悪いかもしれないが。
いいじゃないか、食いたいんだよ。
そこの屋台なんか、イカ焼きっぽいのを売ってるんだぞ?
ほら、俺に食ってくれって主張してるぜ?!
うん、買おう。よし、買おう。
食い終わって、集合場所の噴水に行く。
既に王太子は来ていて、お爺さんと会話してた。
「何話してたんだ?」
「この噴水の事だ。ほらキレイだろ? 新しいのかと思って地元の人に聞いてみたんだ」
「結果は?」
「最近出来たものだそうだ。海水しか出ない場所なのに不思議だと言っていたな」
「ふ~ん。やっぱり怪しいかな?」
「怪しいと思うな」
そうなのか。
じゃあ悪魔を呼んで、聞いてみないとね。
同族が近くにいるなら気づくだろう。
「じゃあ、早速宿に戻って呼ぶか」
「いや待て。その前に冒険者ギルドに行くぞ」
「えっ? 何しに?」
「前にも言っただろ。資金調達と、到着した事を知らせる為だ」
あ~、そう言えばそうだったね。
「その後、ここの領主の館に行く」
「へ? それは聞いて無いぞ? 何でだ?」
「隣町に王太子が来てた。しかも街の検問をあっさりと通過しただろ?
誰がどう考えても、今この街に王太子が居るって判るだろうが。
だから挨拶に行くんだよ」
「へ~、そうなのか。大変だな」
「他人事のように言ってるが、全員で行くんだからな?」
「はぁ?! 俺もか?! 王太子と姫様と護衛の近衛兵で良いじゃないか!」
「アホか。それよりも地位の高い“聖人様”が行かなくてどうする!
それに顔を売っておいた方が、何かするにも都合が良い。諦めろ」
え~、面倒くさいなぁ……。
やっと移動を再開して、昼前に港町ケルンに到着した。
「おお~、ここがケルンか~」
聞けば城壁みたいなのは三方だけで、海側には無いらしい。
海からの襲来には、海の中に沈めてある尖った石が威力を発揮するそうだ。
船で近づいた場合、地元民じゃないと分からない航路を通らないと座礁するんだって。
もしその航路を知っていても、同時に沢山の船が通過出来ないから、撃退が容易になる仕組み。
ちなみに、尖っているのは魔物用の対策らしい。
王太子の力であっけなく検問を通ると、港町らしい匂いがした。
潮の匂いと言うのかな?
それと共に海産物を焼く匂いも。腹減ったなぁ。
「何か食うか?」
「いや……今は海産物は見たくない」
「グランは辛そうだねぇ。じゃあ宿を取ってきてくれよ。
集合場所は……そこの噴水でいいか?」
「了解した」
「って一人で大丈夫か?」
よく考えたら王太子を一人で行動させるって問題だよな?
「大丈夫だ。子供扱いするな」
「いや、そういう意味じゃなくてな?」
「冗談だ。大丈夫だよ。こういう街中で襲ってくるヤツはいない。
それにぶっちゃけ、隠れて護衛してるヤツが居るから、一人じゃないしな」
「えっ?!」
そうなの?! そんなの居るのかよ!
忍者? 隠密? 盗賊と書いてシーフ?
「じゃ、行ってくる」
あっ、聞く前に行ってしまった。
まぁ良いか。いつでも聞く事は出来るだろう。
それよりも安全って判ったからいい。
「じゃあ俺達は、飯にするか。何食う? どこで食う?」
「屋台のが食べたいな」
「じゃあそれで」
「え~と、あまり行儀の良い事ではありませんが……」
「ザック! 今はただの冒険者なの! 行儀が悪いとか無いの!」
「……はい」
アイザックさんも大変だね。
止めない俺も悪いかもしれないが。
いいじゃないか、食いたいんだよ。
そこの屋台なんか、イカ焼きっぽいのを売ってるんだぞ?
ほら、俺に食ってくれって主張してるぜ?!
うん、買おう。よし、買おう。
食い終わって、集合場所の噴水に行く。
既に王太子は来ていて、お爺さんと会話してた。
「何話してたんだ?」
「この噴水の事だ。ほらキレイだろ? 新しいのかと思って地元の人に聞いてみたんだ」
「結果は?」
「最近出来たものだそうだ。海水しか出ない場所なのに不思議だと言っていたな」
「ふ~ん。やっぱり怪しいかな?」
「怪しいと思うな」
そうなのか。
じゃあ悪魔を呼んで、聞いてみないとね。
同族が近くにいるなら気づくだろう。
「じゃあ、早速宿に戻って呼ぶか」
「いや待て。その前に冒険者ギルドに行くぞ」
「えっ? 何しに?」
「前にも言っただろ。資金調達と、到着した事を知らせる為だ」
あ~、そう言えばそうだったね。
「その後、ここの領主の館に行く」
「へ? それは聞いて無いぞ? 何でだ?」
「隣町に王太子が来てた。しかも街の検問をあっさりと通過しただろ?
誰がどう考えても、今この街に王太子が居るって判るだろうが。
だから挨拶に行くんだよ」
「へ~、そうなのか。大変だな」
「他人事のように言ってるが、全員で行くんだからな?」
「はぁ?! 俺もか?! 王太子と姫様と護衛の近衛兵で良いじゃないか!」
「アホか。それよりも地位の高い“聖人様”が行かなくてどうする!
それに顔を売っておいた方が、何かするにも都合が良い。諦めろ」
え~、面倒くさいなぁ……。
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