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015 集まる冒険者
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「……集計終わったぞ。マジか、これ?」
「いくらになりました?」
「ゴブリン1体で2000ゴールド、これが800体分。計160万ゴールド。
ホブゴブリンが1体で10000ゴールド、これが50体分。計50万ゴールド。
ナイトゴブリンが1体で20万ゴールド、これが3体分。計60万ゴールド。
合計で270万ゴールドだが……。どうやった?」
「どうやった、とは?」
「格好からして魔法使いだろう? ホブゴブリンは倒せるだろう。
だがナイトゴブリンは無理だ。あいつらは少々のダメージも気にせずに接近戦してくるからな。
だから誰か協力者が居たんだろ? それとも誰かが狩ってきた物を売りに来ただけか?」
270万ゴールド?! めっちゃ大金!
だってあの売家って40万だか60万くらいだったろ? 5軒くらい買えるぞ?!
「デ、デムさん、ちょっと」
「ナ、何だよ? おい、ラビュー? どこに連れて行く気だ?!」
「すみませんリョウスケさん、少々お待ち下さい!」
「おい! ラビュー! ん? ジョイまで一緒になってなんだよ!!」
連れて行かれた。
どうやらOHANASHIするらしい。
きっと俺の事を話すのだろう。
信じるか信じないかは貴方次第です、とか言うんだろうか?
しかし、俺としては早くして欲しい。
なんてったって、270万ゴールドなんて発表して待たされてるんだ。
ま、当然のように周囲に居た冒険者は集まってくるよね。
聞こえる声の中で一番多いのは、「どこかの村の村長の息子が、村人総出で狩ったものを持ってきただけのおつかい」説。
次に多いのは「あの執事が狩ったんじゃね?」説。惜しい!
少数派は、
「本当にあいつが狩った可能性もあるぞ?」説。違います。
「ペットの犬が狩ったんじゃね(笑)」説。惜しい!
その中から挙がった一言が総意となった。
「何でも良いだろ。ボロ儲けしてんだから、酒を奢ってもらおうぜ!」
「「「賛成!!」」」
いや、奢らないから。そんなヒマ無いし。
もう夕方だぜ? 俺、まだ宿も決めてないよ?
飯も食いたいし。こんなトコでのんびりしてる場合じゃないんだよ。
ラビューさん、まだー?!
それから10分後。
デムさんとラビューさんが戻ってきた。
デムさんは青白い顔をしている。どうやら聞いてしまったようだ。
デムさんはそのまま俺に内緒話をしてくる。
「お、お前……マジか?」
「え~、多分、聞いたとおりです。あっ、内緒でお願いしますよ?」
「言えるか、こんな事! 頭がおかしくなったと思われるわ!」
「信じたんですか?」
「少なくとも討伐した証明はここにある。
実力がウソだったとしてもこちらは困らない。それよりも本当だった時の方が問題になる。
ならば信じるしか無いだろ。それにあの二人がマジな顔で説明するし、石人形も見た。信じるしか無いだろ。
勿論、壮大なドッキリであって欲しいがな……」
ドッキリってこっちでも通用するんだ。
テレビとか無いだろうに、どうなってんだろ?
おっと、現実逃避してたら、ラビューさんが革袋を持って戻ってきた。
「お待たせしました。この中に270万ゴールド入っています。確認しますか?」
「いや、周囲の目もあるので後で確認します」
「ではこちらに受取のサインをお願いします」
これだけ恐れてるんだ。ちょろまかすなんてしないだろ。
して発覚した時が怖いでしょ。
冒険者達は俺がお金を貰うのを待っていた。
俺が受け取った瞬間、ワラワラと集まってきた。
だが、一定距離に入った瞬間、全員のズボンがずり落ちた。
どうやらグラシアが全員のズボンのヒモを切ったみたいだ。
だけどね、グラシア。
この場に居るのは全員男、しかもムサいオッサンとかだぞ?
誰得だよっ! せめて女性が居れば良かったのに! ここは地獄か?!
俺はそそくさと地獄を後にした。
「いくらになりました?」
「ゴブリン1体で2000ゴールド、これが800体分。計160万ゴールド。
ホブゴブリンが1体で10000ゴールド、これが50体分。計50万ゴールド。
ナイトゴブリンが1体で20万ゴールド、これが3体分。計60万ゴールド。
合計で270万ゴールドだが……。どうやった?」
「どうやった、とは?」
「格好からして魔法使いだろう? ホブゴブリンは倒せるだろう。
だがナイトゴブリンは無理だ。あいつらは少々のダメージも気にせずに接近戦してくるからな。
だから誰か協力者が居たんだろ? それとも誰かが狩ってきた物を売りに来ただけか?」
270万ゴールド?! めっちゃ大金!
だってあの売家って40万だか60万くらいだったろ? 5軒くらい買えるぞ?!
「デ、デムさん、ちょっと」
「ナ、何だよ? おい、ラビュー? どこに連れて行く気だ?!」
「すみませんリョウスケさん、少々お待ち下さい!」
「おい! ラビュー! ん? ジョイまで一緒になってなんだよ!!」
連れて行かれた。
どうやらOHANASHIするらしい。
きっと俺の事を話すのだろう。
信じるか信じないかは貴方次第です、とか言うんだろうか?
しかし、俺としては早くして欲しい。
なんてったって、270万ゴールドなんて発表して待たされてるんだ。
ま、当然のように周囲に居た冒険者は集まってくるよね。
聞こえる声の中で一番多いのは、「どこかの村の村長の息子が、村人総出で狩ったものを持ってきただけのおつかい」説。
次に多いのは「あの執事が狩ったんじゃね?」説。惜しい!
少数派は、
「本当にあいつが狩った可能性もあるぞ?」説。違います。
「ペットの犬が狩ったんじゃね(笑)」説。惜しい!
その中から挙がった一言が総意となった。
「何でも良いだろ。ボロ儲けしてんだから、酒を奢ってもらおうぜ!」
「「「賛成!!」」」
いや、奢らないから。そんなヒマ無いし。
もう夕方だぜ? 俺、まだ宿も決めてないよ?
飯も食いたいし。こんなトコでのんびりしてる場合じゃないんだよ。
ラビューさん、まだー?!
それから10分後。
デムさんとラビューさんが戻ってきた。
デムさんは青白い顔をしている。どうやら聞いてしまったようだ。
デムさんはそのまま俺に内緒話をしてくる。
「お、お前……マジか?」
「え~、多分、聞いたとおりです。あっ、内緒でお願いしますよ?」
「言えるか、こんな事! 頭がおかしくなったと思われるわ!」
「信じたんですか?」
「少なくとも討伐した証明はここにある。
実力がウソだったとしてもこちらは困らない。それよりも本当だった時の方が問題になる。
ならば信じるしか無いだろ。それにあの二人がマジな顔で説明するし、石人形も見た。信じるしか無いだろ。
勿論、壮大なドッキリであって欲しいがな……」
ドッキリってこっちでも通用するんだ。
テレビとか無いだろうに、どうなってんだろ?
おっと、現実逃避してたら、ラビューさんが革袋を持って戻ってきた。
「お待たせしました。この中に270万ゴールド入っています。確認しますか?」
「いや、周囲の目もあるので後で確認します」
「ではこちらに受取のサインをお願いします」
これだけ恐れてるんだ。ちょろまかすなんてしないだろ。
して発覚した時が怖いでしょ。
冒険者達は俺がお金を貰うのを待っていた。
俺が受け取った瞬間、ワラワラと集まってきた。
だが、一定距離に入った瞬間、全員のズボンがずり落ちた。
どうやらグラシアが全員のズボンのヒモを切ったみたいだ。
だけどね、グラシア。
この場に居るのは全員男、しかもムサいオッサンとかだぞ?
誰得だよっ! せめて女性が居れば良かったのに! ここは地獄か?!
俺はそそくさと地獄を後にした。
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