14 / 186
014 引くわ~
しおりを挟む
街へ戻り、冒険者ギルドへ行く。
そこにはまだラビューさんが居た。
「すみません……討伐証明部位を持ってきました」
「えっ?」
俺と俺の後ろに立っているアンドロマリウスを何度も見るラビューさん。
「も、もしかして……執事さんが背負っている麻袋は…………」
「は、はい。あれが討伐証明部位です……。すみません」
「で、ではこちらにどうぞ。ここが受取所です。今度からここにお持ちください」
「了解しました。ありがとうございます」
「そ、それでは確認させてもらいますね。あっ、こちらが担当のデムさんです」
「デムさんですか。自分はリョウスケです。お願いします」
「おっ、おう。どうしたよラビューよ。顔色悪いぞ?」
「……今から判りますよ」
「ん? 何だか怖いな。でリョウスケよ。討伐証明部位があるんだって? ここに出しな」
俺が振り返り目で合図すると、アンドロマリウスが麻袋2つをカウンターに置いた。
見た目では1つの麻袋が、60Lのゴミ袋に見える。パンパンだから、120Lくらいあるんだろうか?
デムさんが恐る恐る袋を開ける。それを横から覗き込むラビューさん。
「ヒアーーーーーーー!」
「あ~、たまに居るヤツか。って何だよラビュー! デカい声出しやがって。
たまに居るヤツだろ?」
「え~と、すみません。その『たまに居るヤツ』ってなんです?」
「すっとぼけかい、リョウスケよ。判ってるよ。毎日コツコツ貯めたんだろ?」
「へ?」
「どうせ今日登録したばかりだろ? 居るんだよな~、コツコツ貯めておいて、登録日にまとめて持ってくるヤツ。
で『今日1日で狩りました~』って言うんだろ?」
あ~、そういうヤツが居るのか。
箔をつけたいんだろうなぁ。
でも、俺の場合はマジなんだよねぇ。俺が狩ってないけど。
「ちょっと、リョウスケさん!!」
「は、はい?」
ラビューさんに呼ばれてカウンターの横の陰に行く。
内緒話のようだ。
「デムさんが言ったみたいな事じゃないですよね?!」
「はぁ、まぁ、そうですね」
「登録してから、マジで狩ってきたんですよね?!」
「俺じゃないですけどね」
「私達を脅して、能力を秘密にさせておいて、見せびらかすってどういう事ですか?!」
「そんなつもりじゃなくてですね……、でもしょうがないじゃないですか、お金が居るんですよ」
「お金が必要? 借金でもしてるんですか?」
「違いますよ。家を買うつもりなんです」
「家を?」
家を買うって言ったら変な顔された。
俺が家を買うって、変な事か?
「理由はとりあえず理解しました。
どうやらデムさんのお陰で持ち込み品も勘違いされてるみたいだし、今日はセーフとしましょう。
でも今度から大量に持ち込む時は、事前に言ってくださいね!」
「わ、判りました」
カウンターに戻ると、ラビューさんが水晶を持ってきた。
「一応確認です。触れてください」
「はい」
これは俺も興味がある。
距離不明の穴の中で悪魔が虐殺したんだけど、魔力って増えてるんだろうか?
確か近くに居れば居るほど沢山もらえるって話しだった。悪魔が倒した場合はどうなんだろ?
「うわっ、増えてる……。本当に倒してきたよ、この人達…………。引くわ~」
どうやら増えているようだ。
でも言い方! 引くわ~とか言うな。
「どれくらい増えてます?」
「およそですけど、1000くらい増えてますね……」
「マジっすか……」
まぁ853体も倒したんだから、1でも853増えるからねぇ。
そこにはまだラビューさんが居た。
「すみません……討伐証明部位を持ってきました」
「えっ?」
俺と俺の後ろに立っているアンドロマリウスを何度も見るラビューさん。
「も、もしかして……執事さんが背負っている麻袋は…………」
「は、はい。あれが討伐証明部位です……。すみません」
「で、ではこちらにどうぞ。ここが受取所です。今度からここにお持ちください」
「了解しました。ありがとうございます」
「そ、それでは確認させてもらいますね。あっ、こちらが担当のデムさんです」
「デムさんですか。自分はリョウスケです。お願いします」
「おっ、おう。どうしたよラビューよ。顔色悪いぞ?」
「……今から判りますよ」
「ん? 何だか怖いな。でリョウスケよ。討伐証明部位があるんだって? ここに出しな」
俺が振り返り目で合図すると、アンドロマリウスが麻袋2つをカウンターに置いた。
見た目では1つの麻袋が、60Lのゴミ袋に見える。パンパンだから、120Lくらいあるんだろうか?
デムさんが恐る恐る袋を開ける。それを横から覗き込むラビューさん。
「ヒアーーーーーーー!」
「あ~、たまに居るヤツか。って何だよラビュー! デカい声出しやがって。
たまに居るヤツだろ?」
「え~と、すみません。その『たまに居るヤツ』ってなんです?」
「すっとぼけかい、リョウスケよ。判ってるよ。毎日コツコツ貯めたんだろ?」
「へ?」
「どうせ今日登録したばかりだろ? 居るんだよな~、コツコツ貯めておいて、登録日にまとめて持ってくるヤツ。
で『今日1日で狩りました~』って言うんだろ?」
あ~、そういうヤツが居るのか。
箔をつけたいんだろうなぁ。
でも、俺の場合はマジなんだよねぇ。俺が狩ってないけど。
「ちょっと、リョウスケさん!!」
「は、はい?」
ラビューさんに呼ばれてカウンターの横の陰に行く。
内緒話のようだ。
「デムさんが言ったみたいな事じゃないですよね?!」
「はぁ、まぁ、そうですね」
「登録してから、マジで狩ってきたんですよね?!」
「俺じゃないですけどね」
「私達を脅して、能力を秘密にさせておいて、見せびらかすってどういう事ですか?!」
「そんなつもりじゃなくてですね……、でもしょうがないじゃないですか、お金が居るんですよ」
「お金が必要? 借金でもしてるんですか?」
「違いますよ。家を買うつもりなんです」
「家を?」
家を買うって言ったら変な顔された。
俺が家を買うって、変な事か?
「理由はとりあえず理解しました。
どうやらデムさんのお陰で持ち込み品も勘違いされてるみたいだし、今日はセーフとしましょう。
でも今度から大量に持ち込む時は、事前に言ってくださいね!」
「わ、判りました」
カウンターに戻ると、ラビューさんが水晶を持ってきた。
「一応確認です。触れてください」
「はい」
これは俺も興味がある。
距離不明の穴の中で悪魔が虐殺したんだけど、魔力って増えてるんだろうか?
確か近くに居れば居るほど沢山もらえるって話しだった。悪魔が倒した場合はどうなんだろ?
「うわっ、増えてる……。本当に倒してきたよ、この人達…………。引くわ~」
どうやら増えているようだ。
でも言い方! 引くわ~とか言うな。
「どれくらい増えてます?」
「およそですけど、1000くらい増えてますね……」
「マジっすか……」
まぁ853体も倒したんだから、1でも853増えるからねぇ。
0
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説
本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。
なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。
しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。
探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。
だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。
――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。
Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。
Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。
それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。
失意の内に意識を失った一馬の脳裏に
――チュートリアルが完了しました。
と、いうシステムメッセージが流れる。
それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています


ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

スライムと異世界冒険〜追い出されたが実は強かった
Miiya
ファンタジー
学校に一人で残ってた時、突然光りだし、目を開けたら、王宮にいた。どうやら異世界召喚されたらしい。けど鑑定結果で俺は『成長』 『テイム』しかなく、弱いと追い出されたが、実はこれが神クラスだった。そんな彼、多田真司が森で出会ったスライムと旅するお話。
*ちょっとネタばれ
水が大好きなスライム、シンジの世話好きなスライム、建築もしてしまうスライム、小さいけど鉱石仕分けたり探索もするスライム、寝るのが大好きな白いスライム等多種多様で個性的なスライム達も登場!!
*11月にHOTランキング一位獲得しました。
*なるべく毎日投稿ですが日によって変わってきますのでご了承ください。一話2000~2500で投稿しています。
*パソコンからの投稿をメインに切り替えました。ですので字体が違ったり点が変わったりしてますがご了承ください。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる