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第5章 ダンジョンに行こう
172 罰を受けないかなぁ?
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2人が妖精の指示に従って奥の壁の方に向かっていく。
どうやらあっちで受け渡しをするらしい。
俺も向かおうとすると、2人の妖精に止められた。
「貴方には用があるの」
「だからあの2人を引き離したのよ」
「へ?」
俺に用事?
出会った事無いですよね?
「実はガド神様から神託があったの」
「貴方に伝えろってね」
「え~と……どちらの神様ですか?」
「あら? 知らないの?」
「貴方をこの世界に送った神様の1柱よ?」
な、な、な、なんですって~~~っ?!
軽く最重要情報を言わないでください!
「ここからは内緒の話よ」
「誰にも言わないようにね」
「は、はい。誰にも言いません」
そんな神様からの神託だ。
他人にバラすような事をする訳が無い。
「大声も禁止よ」
「小声で話して」
「す、すみません」
大声を出せば、向こうに居る2人にも聞こえるからだろう。
聞こえなくても興味を引いてしまう可能性もあるし。
「じゃあ伝えるわよ。
『他の神には内緒の話だ。俺はお前がこのダンジョンの最下層まで行く方に全部賭けた。だから最下層まで行け。
それだけではお前の事だから、準備を整えて後日行くと考えるだろう。それじゃダメだ。今行け。
その代わり成功すれば褒美を与える。最下層まで行けば元の世界に戻してやろうじゃないか。
行くよな? いや、行け。死んでも行け』だって」
「追加で『妖精達に魔法をもらい教わっていけ。後、10層に仲間を置いておいた。助け合っていけ』だってさ」
「………………え~と、俺って賭け事の対象なんですか?」
「さぁ? 私達は言われた事を伝えただけだから」
「覚えた? 忘れないでね。忘れたら私達が罰を受けるからね!」
「ま、待ってください。書き留めますので、もう1回言ってください」
ゆっくりと喋ってもらい、一言一句間違いの無いように書き留める。
え~と、どう考えても賭け事の対象ですよね?
競馬で言うところの馬ですよね?
そして言われている事は、間違いなく八百長ですよね?
良いのか?
この話に乗った場合、他の神様から俺は罰を受けないかなぁ?
でも乗らなかったら、この神様から罰を受けるのは確実。
多分だけど、今この瞬間も見られているのではないかと考えてしまう。
引き返そうとしただけで天罰が下るのではないだろうか?
考えても結論は1つ。
進むしか無い。
進まなきゃ罰は確実。進んでバレた場合も罰は確実だろうが、それは推測でしかない。
「進む事にします。
でも、あの2人も一緒で良いんですか?」
「どうなんだろ?」
「10層に居るのが仲間なんじゃない?」
なるほど。
じゃあ10層までは一緒に行くか?
いや、ダメだ。この辺で引き返す話になってたのだ。
10層まで行く、しかもそこで別れる、これでは交渉にならない。
1人で行くしかないな。
「自分だけで行きます。
でも何か良い言い訳をしなきゃ」
「それなら簡単よ」
「簡単ね」
「簡単? 殺すとかは無しですよ?」
「そんな野蛮な事はしないわ」
「これだから人間は」
「す、すみません」
だって、簡単に別れるって言ったらそんな気がするじゃん。ダンジョンで証拠も残らないだろうしさ。
「貴方を気に入ったから妖精女王が呼んでいると言えば良いのよ」
「あの2人は付いてこれない代わりに魔法紙がもらえる。逆に付いていくと言えば全て没収。ほら、簡単」
そう言われれば簡単っぽく聞こえるけど。
「そんな事を言って、妖精女王さんは怒らないんですか?」
「そんな存在居ないもん」
「居ない存在は怒らない」
妖精って、呼吸するように嘘を付くんだな……。
どうやらあっちで受け渡しをするらしい。
俺も向かおうとすると、2人の妖精に止められた。
「貴方には用があるの」
「だからあの2人を引き離したのよ」
「へ?」
俺に用事?
出会った事無いですよね?
「実はガド神様から神託があったの」
「貴方に伝えろってね」
「え~と……どちらの神様ですか?」
「あら? 知らないの?」
「貴方をこの世界に送った神様の1柱よ?」
な、な、な、なんですって~~~っ?!
軽く最重要情報を言わないでください!
「ここからは内緒の話よ」
「誰にも言わないようにね」
「は、はい。誰にも言いません」
そんな神様からの神託だ。
他人にバラすような事をする訳が無い。
「大声も禁止よ」
「小声で話して」
「す、すみません」
大声を出せば、向こうに居る2人にも聞こえるからだろう。
聞こえなくても興味を引いてしまう可能性もあるし。
「じゃあ伝えるわよ。
『他の神には内緒の話だ。俺はお前がこのダンジョンの最下層まで行く方に全部賭けた。だから最下層まで行け。
それだけではお前の事だから、準備を整えて後日行くと考えるだろう。それじゃダメだ。今行け。
その代わり成功すれば褒美を与える。最下層まで行けば元の世界に戻してやろうじゃないか。
行くよな? いや、行け。死んでも行け』だって」
「追加で『妖精達に魔法をもらい教わっていけ。後、10層に仲間を置いておいた。助け合っていけ』だってさ」
「………………え~と、俺って賭け事の対象なんですか?」
「さぁ? 私達は言われた事を伝えただけだから」
「覚えた? 忘れないでね。忘れたら私達が罰を受けるからね!」
「ま、待ってください。書き留めますので、もう1回言ってください」
ゆっくりと喋ってもらい、一言一句間違いの無いように書き留める。
え~と、どう考えても賭け事の対象ですよね?
競馬で言うところの馬ですよね?
そして言われている事は、間違いなく八百長ですよね?
良いのか?
この話に乗った場合、他の神様から俺は罰を受けないかなぁ?
でも乗らなかったら、この神様から罰を受けるのは確実。
多分だけど、今この瞬間も見られているのではないかと考えてしまう。
引き返そうとしただけで天罰が下るのではないだろうか?
考えても結論は1つ。
進むしか無い。
進まなきゃ罰は確実。進んでバレた場合も罰は確実だろうが、それは推測でしかない。
「進む事にします。
でも、あの2人も一緒で良いんですか?」
「どうなんだろ?」
「10層に居るのが仲間なんじゃない?」
なるほど。
じゃあ10層までは一緒に行くか?
いや、ダメだ。この辺で引き返す話になってたのだ。
10層まで行く、しかもそこで別れる、これでは交渉にならない。
1人で行くしかないな。
「自分だけで行きます。
でも何か良い言い訳をしなきゃ」
「それなら簡単よ」
「簡単ね」
「簡単? 殺すとかは無しですよ?」
「そんな野蛮な事はしないわ」
「これだから人間は」
「す、すみません」
だって、簡単に別れるって言ったらそんな気がするじゃん。ダンジョンで証拠も残らないだろうしさ。
「貴方を気に入ったから妖精女王が呼んでいると言えば良いのよ」
「あの2人は付いてこれない代わりに魔法紙がもらえる。逆に付いていくと言えば全て没収。ほら、簡単」
そう言われれば簡単っぽく聞こえるけど。
「そんな事を言って、妖精女王さんは怒らないんですか?」
「そんな存在居ないもん」
「居ない存在は怒らない」
妖精って、呼吸するように嘘を付くんだな……。
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