158 / 200
第5章 ダンジョンに行こう
158 ドラゴンスレイヤー様だぞ!
しおりを挟む
スーズさんと話してると、セムターさんがこっちにやってきた。
「いや~、貴族さんとは話が合わないわ~」
「そうですか?」
「おう。取り分の話をしたら『貴族の自分が多く貰う』とか言ってるしさぁ」
「そうは言うが、当たり前だろう?」
当たり前なんだ!
日本での感覚で考えたらダメだね。
ラノベではこういう時に主人公が「等分だろ!」とか言い出しそう。
その世界の法とか常識を無視してね。
で、ずっとそういう世界で暮らしてた人々が何故か賛同するんだよなぁ。
「当たり前だからイヤなの! 俺は金が欲しいの!」
「では最低人数の2人で行く気か?」
「いやいや、金も欲しいけど、命は惜しいの!」
人数が増えれば取り分が減る。だが人数が少なければ危険も増える。
難しい問題だね。丁度良いラインはどこなんだろ?
「ちょっと確認したい事があるんだけど、聞いていい?」
「俺ですか?!」
「そう、君」
俺に確認したい事ってなんだろ?
「2つあるんだけどさぁ」
「は、はぁ」
「1つはさぁ、金に興味無いみたいな事言ってたじゃん? じゃあ取り分は等分じゃなくてもOK?」
つまりはここに居る3人で行く場合、33%づつではなく、20・40・40でも良いかって事かな?
「そうですね。無しとか言われると困りますが、多少減っても文句を言う事は無いですね」
「もしかして金持ち?」
「そうですね。運良くドラゴン討伐したので」
「「マジか……」」
2人から驚かれた。
ドラゴンスレイヤー様だぞ!
…………想像しただけで、は、恥ずかしい!!
「もう1つの聞きたい事ってなんです?」
「お、おぅ。そうだった。動物を使役出来るって言ってたよな?
例えばだけど、10頭くらい使役してダンジョンに入った場合、その10頭も人数に入れて割れとか言わないよな?って事だったんだけどな」
「言いませんよ!」
「だろうな。言うようなヤツが金に興味無いとか言わないよな。だが一応確認しときたくてな」
事前確認は大事。
しかし、そんな事を考えても無かった。
それが可能なら誰か1人だけ同行してもらって、98頭出せば取り分は1:99になるのか。酷い話だ。
「う~ん、じゃあ組んでも問題無さそうだなぁ。そっちは聞きたい事は無いかい?」
「そうですね……あっそうそう、足が速いって事でしたけど、戦闘の方は?」
「言ってなかったっけ? 俺の戦闘手段は投擲だな」
「投擲ですか?」
「ああ。ナイフでも石でも投げれば百発百中だぜ!」
石を投げれば武器代がタダか。
ナイフを投げれば金がかかるけど、当たるなら倒せば回収出来る。
金を貯めるには良い手段かも?
それに足が速いなら、遠距離攻撃して、敵が反撃しようと近づこうともまた距離を開ける事が出来る。
接近戦のように一撃で倒すような事は出来ないが、安全性は高い。
「スーズさんの戦い方は?」
「ま、言わなくても分かるだろうが、魔法一択だな」
「それは遠距離攻撃ですか?」
「魔法に詳しく無いなら、そう考えるのも当然か。
魔法は多種類あり、接近戦向きの物もある。私はどちらも使う事が出来る」
「接近戦の魔法? 魔法で剣を作るとかですか?」
「そんな魔法は知らないな。あるなら是非とも入手したい!
私は触れた部分の温度を少し変える事が出来るので、それを利用して戦う」
温度を少し変える?
それでどうやるの?
「知っているかね? 動物は体温の変化に敏感なのだよ。
人間なら今の体温から少し上下するだけで動くのも辛くなるのだ」
おおっ、科学だ!
魔法があっても科学って発展するんだね。当たり前だろうけど。
事象を研究する人が居るのは当然だ。
誰もしないなら、文明が発達する訳が無い。
「いや~、貴族さんとは話が合わないわ~」
「そうですか?」
「おう。取り分の話をしたら『貴族の自分が多く貰う』とか言ってるしさぁ」
「そうは言うが、当たり前だろう?」
当たり前なんだ!
日本での感覚で考えたらダメだね。
ラノベではこういう時に主人公が「等分だろ!」とか言い出しそう。
その世界の法とか常識を無視してね。
で、ずっとそういう世界で暮らしてた人々が何故か賛同するんだよなぁ。
「当たり前だからイヤなの! 俺は金が欲しいの!」
「では最低人数の2人で行く気か?」
「いやいや、金も欲しいけど、命は惜しいの!」
人数が増えれば取り分が減る。だが人数が少なければ危険も増える。
難しい問題だね。丁度良いラインはどこなんだろ?
「ちょっと確認したい事があるんだけど、聞いていい?」
「俺ですか?!」
「そう、君」
俺に確認したい事ってなんだろ?
「2つあるんだけどさぁ」
「は、はぁ」
「1つはさぁ、金に興味無いみたいな事言ってたじゃん? じゃあ取り分は等分じゃなくてもOK?」
つまりはここに居る3人で行く場合、33%づつではなく、20・40・40でも良いかって事かな?
「そうですね。無しとか言われると困りますが、多少減っても文句を言う事は無いですね」
「もしかして金持ち?」
「そうですね。運良くドラゴン討伐したので」
「「マジか……」」
2人から驚かれた。
ドラゴンスレイヤー様だぞ!
…………想像しただけで、は、恥ずかしい!!
「もう1つの聞きたい事ってなんです?」
「お、おぅ。そうだった。動物を使役出来るって言ってたよな?
例えばだけど、10頭くらい使役してダンジョンに入った場合、その10頭も人数に入れて割れとか言わないよな?って事だったんだけどな」
「言いませんよ!」
「だろうな。言うようなヤツが金に興味無いとか言わないよな。だが一応確認しときたくてな」
事前確認は大事。
しかし、そんな事を考えても無かった。
それが可能なら誰か1人だけ同行してもらって、98頭出せば取り分は1:99になるのか。酷い話だ。
「う~ん、じゃあ組んでも問題無さそうだなぁ。そっちは聞きたい事は無いかい?」
「そうですね……あっそうそう、足が速いって事でしたけど、戦闘の方は?」
「言ってなかったっけ? 俺の戦闘手段は投擲だな」
「投擲ですか?」
「ああ。ナイフでも石でも投げれば百発百中だぜ!」
石を投げれば武器代がタダか。
ナイフを投げれば金がかかるけど、当たるなら倒せば回収出来る。
金を貯めるには良い手段かも?
それに足が速いなら、遠距離攻撃して、敵が反撃しようと近づこうともまた距離を開ける事が出来る。
接近戦のように一撃で倒すような事は出来ないが、安全性は高い。
「スーズさんの戦い方は?」
「ま、言わなくても分かるだろうが、魔法一択だな」
「それは遠距離攻撃ですか?」
「魔法に詳しく無いなら、そう考えるのも当然か。
魔法は多種類あり、接近戦向きの物もある。私はどちらも使う事が出来る」
「接近戦の魔法? 魔法で剣を作るとかですか?」
「そんな魔法は知らないな。あるなら是非とも入手したい!
私は触れた部分の温度を少し変える事が出来るので、それを利用して戦う」
温度を少し変える?
それでどうやるの?
「知っているかね? 動物は体温の変化に敏感なのだよ。
人間なら今の体温から少し上下するだけで動くのも辛くなるのだ」
おおっ、科学だ!
魔法があっても科学って発展するんだね。当たり前だろうけど。
事象を研究する人が居るのは当然だ。
誰もしないなら、文明が発達する訳が無い。
25
お気に入りに追加
338
あなたにおすすめの小説

修学旅行に行くはずが異世界に着いた。〜三種のお買い物スキルで仲間と共に〜
長船凪
ファンタジー
修学旅行へ行く為に荷物を持って、バスの来る学校のグラウンドへ向かう途中、三人の高校生はコンビニに寄った。
コンビニから出た先は、見知らぬ場所、森の中だった。
ここから生き残る為、サバイバルと旅が始まる。
実際の所、そこは異世界だった。
勇者召喚の余波を受けて、異世界へ転移してしまった彼等は、お買い物スキルを得た。
奏が食品。コウタが金物。紗耶香が化粧品。という、三人種類の違うショップスキルを得た。
特殊なお買い物スキルを使い商品を仕入れ、料理を作り、現地の人達と交流し、商人や狩りなどをしながら、少しずつ、異世界に順応しつつ生きていく、三人の物語。
実は時間差クラス転移で、他のクラスメイトも勇者召喚により、異世界に転移していた。
主人公 高校2年 高遠 奏 呼び名 カナデっち。奏。
クラスメイトのギャル 水木 紗耶香 呼び名 サヤ。 紗耶香ちゃん。水木さん。
主人公の幼馴染 片桐 浩太 呼び名 コウタ コータ君
(なろうでも別名義で公開)
タイトル微妙に変更しました。

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。

【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!
まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。
そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。
その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する!
底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる!
第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる