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第4章 色々解決したい
111 色鉛筆が完成しました!
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「そうそう、キョウヤさん!!」
「な、なんですか、突然大きい声出して!」
「色鉛筆が完成しました!」
「ななななななんだってーーーーーっ!!」
渡されたのは黒い芯の鉛筆だった。
「……これ、黒ですよね?」
「その前に造形を見てくださいよ!」
日本で売ってるような鉛筆みたいに、表面には塗装が無い。
普通の鉛筆だ。
違う点は芯がちょっと太い事くらいかな?
ちゃんと6角形だし。
ん? んんん?!
よく考えたら、この世界で見た鉛筆っぽいモノって、炭を木で挟んだモノだった!!
「凄い! 鉛筆になってる!!」
「やっと気付いてくれましたか! そうです! 言われたままのモノが出来ました!」
「やりましたね!」
「ええ。最初は何故6角形なのかと思いましたが、まさかあのような秘密があるとは……」
えっ?
6角形に秘密なんかあったの?
話を聞くと、なるほどと納得出来るものだった。
まず最初に櫛の形の木を削る道具を2種類作成したそうだ。仮にAとBとしよう。
Aは削る部分が丸くなっている。Bは三角になっている。
同じ大きさの木の板を2枚用意。
それぞれに等間隔で芯を入れる溝をAで削って作る。
板ににザリガニの糸から取れた接着剤を着けて芯を入れ、2枚を合わせる。
合わせた板をBを使って削る。
表面を削ったら裏面も同じように削る。
するとBの削り面が同じ位置になっているから、1本づつがパキッと分離する。
後は分離面を少し削って完成。
この櫛のような削る部品を作るのが苦労したらしい。
というか、構想から完成まで早くない?
天才ってズルいよな。
「この削る部品をガリと名付けました。
丸ガリで芯を入れる部分を、三角ガリで分離の為の溝を作成出来ます。
レールにセットして動かすのでズレる事も無いですし、いやぁ、良いアイデアを頂きました!
後は芯を色付きにするだけで、簡単に多種類も多数作れますからね!」
「覚えている事を言っただけで作り出す方が凄いですよ」
「いえいえ。取っ掛かりが無ければ何も出来ませんよ。
そうそう、それでこれが赤鉛筆です!」
おおっ!
確かに芯が赤い!
「使ってみても良いですか?」
「どうぞどうぞ」
早速手持ちのナイフで削ってみる。
突然だが、俺の通ってた小学校は古風な学校だった。
この時代なのに、筆記用具は鉛筆に限定。シャーペンボールペンはNGだったんだ。
しかも鉛筆削りもNG。どうしてたかと言うと、学校の購買でカッターを買うのだ。
その学校指定のカッターで鉛筆を削る。そんな決まりだった。
当然保護者からは「カッターは危険!」という意見が。
だが学校側は正面から正論をぶつけてきたそうだ。
「危険だからと遠ざけていては何が危険か分からないだろう! 扱ってみて初めて危険な物と認識するのだ!」と。
だから調理実習でもピーラー等はNGで包丁でやってた。
つまり、俺はカッターやナイフで鉛筆を削る事が出来るのだ。
ありがとう、小学校。役に立ってます。
そしてナイフの危険度を知ってるので、異世界でも人間相手に使う事が出来ません。
ラノベで人を切れる主人公は、あの小学校からやり直した方が良いよ。
とにかく削る。
うん、綺麗に削れた。
「キョウヤさん、削るのが上手いですね」
「ナイフを固定して、鉛筆を動かすのがコツですよ」
「ほうほう、なるほど」
早速書いてみた。
……芯が折れる。どうやら現代の色鉛筆程の強度は無いようだ。
あまり鋭角に削らずに鈍角にするのがコツかも。
うん、良い感じだ。
「多少柔らかいようですが、ちゃんと書けますね。凄いです!」
「ありがとうございます。芯は顔料を、溶かした蝋と混ぜて作りました。
……硬さを出す為に、他にも何か配合すべきかもしれませんね。ちょっと研究してきます!」
「いやいや! 帰ろうとしないで!! こっちの話がまだですから!!」
これだから研究家は。
頼みますよ。ボガスさんが居ないとどうしようもないんですから。
「な、なんですか、突然大きい声出して!」
「色鉛筆が完成しました!」
「ななななななんだってーーーーーっ!!」
渡されたのは黒い芯の鉛筆だった。
「……これ、黒ですよね?」
「その前に造形を見てくださいよ!」
日本で売ってるような鉛筆みたいに、表面には塗装が無い。
普通の鉛筆だ。
違う点は芯がちょっと太い事くらいかな?
ちゃんと6角形だし。
ん? んんん?!
よく考えたら、この世界で見た鉛筆っぽいモノって、炭を木で挟んだモノだった!!
「凄い! 鉛筆になってる!!」
「やっと気付いてくれましたか! そうです! 言われたままのモノが出来ました!」
「やりましたね!」
「ええ。最初は何故6角形なのかと思いましたが、まさかあのような秘密があるとは……」
えっ?
6角形に秘密なんかあったの?
話を聞くと、なるほどと納得出来るものだった。
まず最初に櫛の形の木を削る道具を2種類作成したそうだ。仮にAとBとしよう。
Aは削る部分が丸くなっている。Bは三角になっている。
同じ大きさの木の板を2枚用意。
それぞれに等間隔で芯を入れる溝をAで削って作る。
板ににザリガニの糸から取れた接着剤を着けて芯を入れ、2枚を合わせる。
合わせた板をBを使って削る。
表面を削ったら裏面も同じように削る。
するとBの削り面が同じ位置になっているから、1本づつがパキッと分離する。
後は分離面を少し削って完成。
この櫛のような削る部品を作るのが苦労したらしい。
というか、構想から完成まで早くない?
天才ってズルいよな。
「この削る部品をガリと名付けました。
丸ガリで芯を入れる部分を、三角ガリで分離の為の溝を作成出来ます。
レールにセットして動かすのでズレる事も無いですし、いやぁ、良いアイデアを頂きました!
後は芯を色付きにするだけで、簡単に多種類も多数作れますからね!」
「覚えている事を言っただけで作り出す方が凄いですよ」
「いえいえ。取っ掛かりが無ければ何も出来ませんよ。
そうそう、それでこれが赤鉛筆です!」
おおっ!
確かに芯が赤い!
「使ってみても良いですか?」
「どうぞどうぞ」
早速手持ちのナイフで削ってみる。
突然だが、俺の通ってた小学校は古風な学校だった。
この時代なのに、筆記用具は鉛筆に限定。シャーペンボールペンはNGだったんだ。
しかも鉛筆削りもNG。どうしてたかと言うと、学校の購買でカッターを買うのだ。
その学校指定のカッターで鉛筆を削る。そんな決まりだった。
当然保護者からは「カッターは危険!」という意見が。
だが学校側は正面から正論をぶつけてきたそうだ。
「危険だからと遠ざけていては何が危険か分からないだろう! 扱ってみて初めて危険な物と認識するのだ!」と。
だから調理実習でもピーラー等はNGで包丁でやってた。
つまり、俺はカッターやナイフで鉛筆を削る事が出来るのだ。
ありがとう、小学校。役に立ってます。
そしてナイフの危険度を知ってるので、異世界でも人間相手に使う事が出来ません。
ラノベで人を切れる主人公は、あの小学校からやり直した方が良いよ。
とにかく削る。
うん、綺麗に削れた。
「キョウヤさん、削るのが上手いですね」
「ナイフを固定して、鉛筆を動かすのがコツですよ」
「ほうほう、なるほど」
早速書いてみた。
……芯が折れる。どうやら現代の色鉛筆程の強度は無いようだ。
あまり鋭角に削らずに鈍角にするのがコツかも。
うん、良い感じだ。
「多少柔らかいようですが、ちゃんと書けますね。凄いです!」
「ありがとうございます。芯は顔料を、溶かした蝋と混ぜて作りました。
……硬さを出す為に、他にも何か配合すべきかもしれませんね。ちょっと研究してきます!」
「いやいや! 帰ろうとしないで!! こっちの話がまだですから!!」
これだから研究家は。
頼みますよ。ボガスさんが居ないとどうしようもないんですから。
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