異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様

文字の大きさ
上 下
99 / 200
第3章 快適生活へ向けて頑張ろう!

099 払わなくても済んだかも?

しおりを挟む
脱げたズボンも利用して伯爵を腰の辺りで縛った。
そのまま、城に連行する。パンツ丸出しで。
護衛もついてきてるが、隙をみて奪還しようとしているだけ。
ただし変な事をすればパンツを切ると言ってあるので、なかなか行動出来ないようだ。

俺達はすぐに巡回している兵士に発見された。
なので「王国の密偵です」と教えると、増援が来た。
その時にはもう護衛は居なくなってた。見捨てられたようだ。

伯爵は「私は他国の伯爵位の者だぞ! 許されると思っているのか!」と騒ぎ続けている。
兵士は困惑しているが、常に俺が「ウソです。密偵です」と反論している。
兵士からすると、俺と伯爵、どちらとも関わりたくないようで、遠巻きにしている。

ただ「城ではなく、詰め所までお願いします」と言われた。
まぁ、密偵を城の中に入れないよな。
なので宰相さんを呼ぶように伝えておいた。

詰め所に到着したので、勝手知ったる他人の家とばかりに牢屋まで行く。
中に入り、肌着とパンツだけになるように指示。
武器とか隠し持ってたら問題だからね。

拒否しそうだったので、サルを2匹具現化。
「拒否するなら、こいつらに剥いてもらうけど?」と言うと、しぶしぶだが脱いだ。
サルを残したまま、服を持って牢屋から出る。
「騒ぐと攻撃されるかもな」とだけ脅しておく。
これで静かにしてるだろう。施錠もしてないけど、逃げられないだろうし。

剥ぎ取った服を兵士に渡してると、宰相さんが到着した。

「密偵を捕まえたそうですが?」
「うん、どっかの王国の伯爵を名乗った密偵」
「……密偵と特定した理由を聞いても?」
「まず、身分のある人が街に来てるって聞いた事無かったから。
 お忍びで他国の貴族が来るなんてありえないと思ったんだ」
「確かにそれはありえません。国境で発覚するはずですから」
「次に、俺をその国に引き抜こうとした。しかも脅迫付きで。
 最後に、断った俺に暴力を振るった。確定じゃない?」
「後半の私怨っぽいのがちょっと怪しいですけど……まぁ変だとは思いますね」

でしょ?

「何か証拠はありますか?」
「証拠? あっ、そうだ。メラカ商会で会った時に、サインしろって言われた書類があるよ。
 でも、今頃逃げた護衛みたいな人が回収してるかもしれないけど。
 言い忘れてたけど、メラカ商会のメラカって人に紹介されて会ったんだ。
 繋がってる可能性があるかもしれないよ。あっちも脅されてるかもしれないけど」
「メラカ商会ですか……判りました。こちらからも人を送ります」
「じゃあ帰って良いですか?」
「はい。でも2~3日は出かけないでください。
 裏取りをしますけど、照合する為に、また話を聞きに行くかもしれませんから」
「了解です」

悪は去った。
だが、これからも来るだろう。
頑張れキョウヤ、負けるなキョウヤ、奮い立てキョウヤ。
ババーン

なんてアホな事を考えてないで帰ろ。


家に帰って、くつろぎながら少し考える。

あの商会潰れるのかな?
家具屋さんで便利な感じだったのになぁ。

後払いにしてたら、払わなくても済んだかも?
ちょっともったいなかったかな?
いや、それでは家具欲しさに暴れたみたいな感じに見えるか。払っといて良かったかも。


しかし、よく考えたら、貴族とか皇帝に特別に拒否感は無いんだよな、俺。
せいぜいラノベの知識くらい。
なのに何でこんなにムキになってるんだろ?

確かに俺の自由を奪おうとして来るけど、ムチャクチャに反撃しなくても良かったはず。
もっと色々な手があったはずだ。簡単なのは他国に逃げる事だし。
なのにこの地に固執しているような振る舞いしてる。
……最初に来た地だからかな?
この地に居れば、帰れるかもって心のどこかで思ってる?

う~ん、わからん。
今後は注意して行動するようにしよう。短気は損気!
しおりを挟む
感想 35

あなたにおすすめの小説

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

修学旅行に行くはずが異世界に着いた。〜三種のお買い物スキルで仲間と共に〜

長船凪
ファンタジー
修学旅行へ行く為に荷物を持って、バスの来る学校のグラウンドへ向かう途中、三人の高校生はコンビニに寄った。 コンビニから出た先は、見知らぬ場所、森の中だった。 ここから生き残る為、サバイバルと旅が始まる。 実際の所、そこは異世界だった。 勇者召喚の余波を受けて、異世界へ転移してしまった彼等は、お買い物スキルを得た。 奏が食品。コウタが金物。紗耶香が化粧品。という、三人種類の違うショップスキルを得た。 特殊なお買い物スキルを使い商品を仕入れ、料理を作り、現地の人達と交流し、商人や狩りなどをしながら、少しずつ、異世界に順応しつつ生きていく、三人の物語。 実は時間差クラス転移で、他のクラスメイトも勇者召喚により、異世界に転移していた。 主人公 高校2年     高遠 奏    呼び名 カナデっち。奏。 クラスメイトのギャル   水木 紗耶香  呼び名 サヤ。 紗耶香ちゃん。水木さん。  主人公の幼馴染      片桐 浩太   呼び名 コウタ コータ君 (なろうでも別名義で公開) タイトル微妙に変更しました。

転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜

家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。 そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?! しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...? ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...? 不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。 拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。 小説家になろう様でも公開しております。

転生先ではゆっくりと生きたい

ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。 事故で死んだ明彦が出会ったのは…… 転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた 小説家になろうでも連載中です。 なろうの方が話数が多いです。 https://ncode.syosetu.com/n8964gh/

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

【完結】捨てられた双子のセカンドライフ

mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】 王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。 父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。 やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。 これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。 冒険あり商売あり。 さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。 (話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!

まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。 そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。 その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する! 底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる! 第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

処理中です...