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第3章 快適生活へ向けて頑張ろう!
078 殲滅しても良いんですか?
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戦っている男1人と、女5人。
男は見た感じだと、大人になりきれてない感じがする。18~20歳くらいかな?
逆に女は15歳くらいから25歳くらいまでと様々。
男が先頭で戦い、女が補助する戦い方。
男は剣で戦っている。
女は盾持ち・弓矢・短剣・魔法・何もしてない。
何もしてないのは、多分治療がメインなのかな? 後は回復?
バランスの取れたチームといった印象。
まぁこの世界の事を知らない俺が「バランスが取れてる」とか言っても意味無いけど。
俺の勝手な想像だ。
ヒョウがヤバいようなら割り込もうと思ってたけど、余裕っぽい。
単純に「殺さないように」「獲物を盗まれないように」と考えているっぽい。
なので、向こうからは察知されない位置まで先導してもらい、そこで観察してる。
決着がつかないまま、長期戦の様相になってきた時、ヒョウが戻ってきた。誰かを咥えて。
あ~、その人見た事ある~。ハゲマッチョの人だ。
名前は確か…………ベルド! そう、ベルドさんだ!
「あ~、酷い目にあった……」
「こんちは、ベルドさん」
「てめぇ! のんきだな!」
「何怒ってるんですか?」
「いきなりギルド内にヒョウが入ってきて、手紙を読んだ受付のヤツが『担当はベルドさんです』と言ったんだよ!
そしたら問答無用で襟首を咥えられて、そのままここまで引きずられてきたんだよ!!」
「大変でしたね~」
「他人事か!!」
「担当とか決めたのはギルド内の事なので、俺のせいじゃないです」
「チッ! 後でギルドマスターには文句言ってやる!!」
ベルドさんが何やらブツブツ言ってる。
ギルド内の内紛も良いけど、まずはこっちをどうにかしてもらいたい。
「ベルドさん、苦情は後にして、こっち見てください」
「何だよ!」
「ほらあれです。俺のヒョウと争ってるでしょ? どうしたら良いですか? 殲滅しても良いんですか?」
「殲滅?! 何の事か分からんが止めろ! ……確かに戦ってるな。どうしてああなったんだ?」
「さあ?」
「知らないのかよ!」
「ちょっと待って下さい」
俺は動物達と目を合わせる。
なんとなくだが、獲物の取り合いだという雰囲気を感じた。
「やっぱり獲物の取り合いのようです」
「……お前、そいつらと意思疎通出来るのか?」
「出来ませんよ。頭大丈夫ですか? そんな感じがしただけです」
「失礼だな! そんな感じがするだけって言うが、普通はそれすら無理だからな!
で、獲物とやらは……ああ、後ろのやつか。経緯は判るか?」
もう一度、動物達と目を合わせる。
「早くしろよ」「もう皆で倒しちゃうか」「こいつ役に立たねぇなぁ」
そんな感じが伝わってくる。
そんな事、言える訳ないだろ!
「おい、役立たず、早くしないとあいつら全滅させるぞ! と言ってます。彼らが」
「お前の意見だろ!」
「違いますって! ほら、彼らの目を見て!」
ついそのまま伝えてしまった。
だがベルドさんも彼らの目を見れば理解してくれるだろう。
「……愛玩動物のような目をしてるが?」
「えっ?! あっ、お前ら!! さっきと目つきが違うじゃないか!! 裏切ったな!!」
酷い裏切りを見た。
何を縋るような目で見てんだよ!
特にヒョウ! お前咥えて引きずってきたくせに、媚びた目してんじゃねぇよ!
「とにかく! 止めるんですか? 逆に倒して良いんですか? 決めて下さい」
「止めるに決まってるだろ! というか、アレを倒せるのか?」
「1体であの状態ですよ? 全員で行けばあっという間に倒して終了です」
「だよな! 今から止めるから、お前はあの動物を止めてくれ」
「はいはーい」
そう言うなりベルドさんは現場に走っていった。
「俺は帝都の冒険者ギルド職員ベルド! 双方戦闘を止めろ!」
「ギルド?!」
その声を聞いて男女の動きが鈍くなった。
その間にヒョウは跳んで下がり、獲物の前に着地した。
「お前ら、止めろ! お前らが何もしなけりゃ向こうは何もしない! 止めねぇと違反扱いにするぞ!」
「くっ! しょうがない、皆、下がろう」
おおっ、鶴の一声!
正確には2回目だけどね。
俺はのんびり歩いてベルドさんに近づく。
その間に動物達には獲物の方に行ってもらう。
狩ったヒョウには彼らと交代でこっちに来てもらう。
「近づいてくるぞ!」
「何?! あぁ、キョウヤがこっちに来たからか。襲わないだろうな?」
「そいつらが手を出さなければね」
「そうか。お前ら、武器をしまえ」
「そいつを信用するんですか?!」
「こいつを信用するしないの話をしてねぇ。ギルド職員の俺がしまえって言ってるんだ。
お前ら冒険者だろ? ギルドに登録してるよな? なら意味は判るな?」
言われてしぶしぶ武器をしまう男女。
すげぇな、ギルドの威光って。
顔が怖いから従ったのかもしれないけど。
「キョウヤ、おめぇ、失礼な事を考えてねぇか?」
「いえ、全然? この目を見て下さいよ!」
「顔が見えねぇからわかんねぇんだよ!」
男は見た感じだと、大人になりきれてない感じがする。18~20歳くらいかな?
逆に女は15歳くらいから25歳くらいまでと様々。
男が先頭で戦い、女が補助する戦い方。
男は剣で戦っている。
女は盾持ち・弓矢・短剣・魔法・何もしてない。
何もしてないのは、多分治療がメインなのかな? 後は回復?
バランスの取れたチームといった印象。
まぁこの世界の事を知らない俺が「バランスが取れてる」とか言っても意味無いけど。
俺の勝手な想像だ。
ヒョウがヤバいようなら割り込もうと思ってたけど、余裕っぽい。
単純に「殺さないように」「獲物を盗まれないように」と考えているっぽい。
なので、向こうからは察知されない位置まで先導してもらい、そこで観察してる。
決着がつかないまま、長期戦の様相になってきた時、ヒョウが戻ってきた。誰かを咥えて。
あ~、その人見た事ある~。ハゲマッチョの人だ。
名前は確か…………ベルド! そう、ベルドさんだ!
「あ~、酷い目にあった……」
「こんちは、ベルドさん」
「てめぇ! のんきだな!」
「何怒ってるんですか?」
「いきなりギルド内にヒョウが入ってきて、手紙を読んだ受付のヤツが『担当はベルドさんです』と言ったんだよ!
そしたら問答無用で襟首を咥えられて、そのままここまで引きずられてきたんだよ!!」
「大変でしたね~」
「他人事か!!」
「担当とか決めたのはギルド内の事なので、俺のせいじゃないです」
「チッ! 後でギルドマスターには文句言ってやる!!」
ベルドさんが何やらブツブツ言ってる。
ギルド内の内紛も良いけど、まずはこっちをどうにかしてもらいたい。
「ベルドさん、苦情は後にして、こっち見てください」
「何だよ!」
「ほらあれです。俺のヒョウと争ってるでしょ? どうしたら良いですか? 殲滅しても良いんですか?」
「殲滅?! 何の事か分からんが止めろ! ……確かに戦ってるな。どうしてああなったんだ?」
「さあ?」
「知らないのかよ!」
「ちょっと待って下さい」
俺は動物達と目を合わせる。
なんとなくだが、獲物の取り合いだという雰囲気を感じた。
「やっぱり獲物の取り合いのようです」
「……お前、そいつらと意思疎通出来るのか?」
「出来ませんよ。頭大丈夫ですか? そんな感じがしただけです」
「失礼だな! そんな感じがするだけって言うが、普通はそれすら無理だからな!
で、獲物とやらは……ああ、後ろのやつか。経緯は判るか?」
もう一度、動物達と目を合わせる。
「早くしろよ」「もう皆で倒しちゃうか」「こいつ役に立たねぇなぁ」
そんな感じが伝わってくる。
そんな事、言える訳ないだろ!
「おい、役立たず、早くしないとあいつら全滅させるぞ! と言ってます。彼らが」
「お前の意見だろ!」
「違いますって! ほら、彼らの目を見て!」
ついそのまま伝えてしまった。
だがベルドさんも彼らの目を見れば理解してくれるだろう。
「……愛玩動物のような目をしてるが?」
「えっ?! あっ、お前ら!! さっきと目つきが違うじゃないか!! 裏切ったな!!」
酷い裏切りを見た。
何を縋るような目で見てんだよ!
特にヒョウ! お前咥えて引きずってきたくせに、媚びた目してんじゃねぇよ!
「とにかく! 止めるんですか? 逆に倒して良いんですか? 決めて下さい」
「止めるに決まってるだろ! というか、アレを倒せるのか?」
「1体であの状態ですよ? 全員で行けばあっという間に倒して終了です」
「だよな! 今から止めるから、お前はあの動物を止めてくれ」
「はいはーい」
そう言うなりベルドさんは現場に走っていった。
「俺は帝都の冒険者ギルド職員ベルド! 双方戦闘を止めろ!」
「ギルド?!」
その声を聞いて男女の動きが鈍くなった。
その間にヒョウは跳んで下がり、獲物の前に着地した。
「お前ら、止めろ! お前らが何もしなけりゃ向こうは何もしない! 止めねぇと違反扱いにするぞ!」
「くっ! しょうがない、皆、下がろう」
おおっ、鶴の一声!
正確には2回目だけどね。
俺はのんびり歩いてベルドさんに近づく。
その間に動物達には獲物の方に行ってもらう。
狩ったヒョウには彼らと交代でこっちに来てもらう。
「近づいてくるぞ!」
「何?! あぁ、キョウヤがこっちに来たからか。襲わないだろうな?」
「そいつらが手を出さなければね」
「そうか。お前ら、武器をしまえ」
「そいつを信用するんですか?!」
「こいつを信用するしないの話をしてねぇ。ギルド職員の俺がしまえって言ってるんだ。
お前ら冒険者だろ? ギルドに登録してるよな? なら意味は判るな?」
言われてしぶしぶ武器をしまう男女。
すげぇな、ギルドの威光って。
顔が怖いから従ったのかもしれないけど。
「キョウヤ、おめぇ、失礼な事を考えてねぇか?」
「いえ、全然? この目を見て下さいよ!」
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