異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様

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第2章 チートになれたので自重しません

035 本当に帰るんだろうな?!

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翌日。
朝から冒険者ギルドに行くと、既にザワザワしてた。
あちこちから俺の事を話しているのが聞こえる。
まぁ半分は賭けの事だけど。「無効だ!」とか言ってる人が多いかな?

受付に行くと、知らない男性が座ってた。

はい、マッチョでハゲです。顔に蛇の入れ墨が入ってます。
ヤクザの事務所と言われても納得出来ます。帰ろうかな……。

「お前がキョウヤか?」
「え~と、はい、そうです」
「本当に奇抜な格好してんだな」

お前に言われたくないわ!という言葉を飲み込む。

「しかし、顔くらい見せろ。
 偽物が同じ格好して来てもわからんぞ」
「そこは身分証で確認してください」
「出さない理由でもあるのか?」
「ありますね。秘密ですけど」
「そこも秘密かよ」

言っても良いけど、そうすると合羽が盗難される可能性があるよね。
脱がないから無理だろうけど。
風呂とか入ってる時に盗むかもね。
あ~、後はハニートラップか。女性と××をしてる時を狙うとか。
風呂とか脱ぐ時の事を考えておこう。

「お前がギルドに売る物だけどな、まだ査定中だ」
「あっ、そうなんですね」
「あの場所行ってみろ。ギルドと商人が揉めまくってるぞ」
「へ~」
「……お前のせいなんだがな」
「でもギルドも儲かるでしょ? 損するならアレですけど、儲かるんだから良いじゃないですか」
「確かに儲かるけども。そのお陰で職員も足りなくなって、俺が招集されたんだが」

どうやら臨時職員?のようだ。

「じゃあ、今日は帰りますわ」
「待て! 本当に帰るんだろうな?!」
「へ? どういう意味ですか?」
「帰るんじゃなくて、また狩りに行ったりするんじゃないかって事だよ!」

あ~、まだ査定中なのに、物を増やすなって事か。

「大丈夫です! 狩りや採取には行きません!」
「本当だな?」
「本当です!」
「ウソだったら買取価格半分にするぞ?」
「構いません。ウソじゃないですし」
「信じたからな。おとなしくしとけよ?」
「はいはい。お疲れっしたー」

俺はギルドを出て、街の外に向かう。
昨日の場所は避けて、違う門から出ようとしたら、止められた。

「出ようとしてるじゃねーか!!」
「あっ、受付の人だ。出たらダメとは言われてないですよ?」
「出てどうするつもりなんだよ!」
「言った通り、狩りも採取もしませんけど?」
「なら外に何の用がある?」
「気になるなら付いてきたらどうです?」
「…………判った。同行しよう」

やっぱり冒険者なんだね。腰には斧みたいな武器を下げてるし。
元冒険者で引退したとかかも。

外に出てスケジュール帳を開く。
描いてたニホンザルは著作権マークが消えていた。
へ~、こうなるのか。
問題は、何かに倒されたのか時間経過で消えたのかが分からない事だけど。

って事で、もう一度著作権マークを書いてみた。
すると同じように10体のサルが登場する。

これって同じ個体なのかな?

「頼んだ物の位置って判る?」

一番手前に居たサルに聞いてみたら、頷いた。判るんだ!

「じゃあそこまで案内して。そうだ! 俺を運搬してくんない? ついでにその人も一緒に」

サルがウキウキウキーと言いながら俺を担ぎ上げてくれた。
騎馬戦するような感じ。

受付の人?
胴上げするような感じで運ばれてます。
俺と扱いが違うわ(笑)
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