異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ？

第２章 チートになれたので自重しません

034 こんな事もあろうかと

邪魔されずに宿に戻れた。
というか、皆が道を開けてくれた。
サルには森の奥深くまで進み、珍しい物があったら回収するように頼んでおいた。
回収した物は穴を掘って埋めて、そこに練習で使った布を縛った枝を立てるようにと通達。
後日残ってれば回収するし、残って無くても無かった物だと思えば痛くない。って考え。
どっちにしろ、しばらくすればサルは消えるだろう。

道中に布を売っている店があったので、布と糸を買っておいた。
前に聞いた、頑丈な糸はここにも売ってなかった。帝都なのになぁ。

さて、宿では確認作業だ。

レベルには変動が無かった。
具現化した動物で倒してもダメなのか、それとも経験値が足りないだけなのか、不明なので保留。
確認作業終了！

次は具現化だね。
正確には永続化だ。

現状、「手袋」「合羽」「ズボン」「ポーション（袋入り）」に永続化をかけているので、残りは３０個。
３０個もチートな物が作れるが、ＭＡＸ作るほどアホではない。
余裕は必要。というかいくらあっても足りないと思ってる。

って事で、５個くらい作ろうかと思っている。

まずは袋を作る！

チクチクチクチク

かっこ悪いけど、リュック完成！
……最初からリュックを買ってくれば良かったのではないだろうか？
ええぃ！　気にしない！　どっかで良いのを見つけたら買うとしよう！

リュックに付ける注釈は、勿論アイテムボックス！
段ボール箱と同じ感じに書いておく。
『頑丈』とかも書いたたけど、無理でした。
いざという時には、合羽の中に入れよう。

次！　三角布を４枚作成！
それを組み合わせる！

チクチクチクチクチク

手が死にそう！
でも、なんとか完成！
はい、テント！

注釈は『絶対防御』『入り口は無効』『棒を中心に立てるまではただの布』『空気の循環無し』。
これだけ有効だった。
空気の循環は悩んだけど、書いたんだよね。
中で火とか使えないじゃん？　でも外部の毒ガスとかは回避出来る。

『入り口無効』は苦肉の策。これ書かないと完成しなかった。
いざとなれば、俺の背中で入り口を塞げば良いだろう。その為に四つん這いで入る大きさにしたし。

最後！　布を丸めて円柱形に！
これを適当に縫って、完成！
適当なので手はギリギリ耐えた！

はい、フラッシュバン～！　テケテケテーン！
どこがだよ、というツッコミは受け付けません。
中心の布を引っ張り出して３秒後に、光と音を出します。『俺には無効』とだけ書いてます。

永続化を使ってまで作る物かって？
実はさ、憧れてるんだ。
そう、あるアニメのセリフに。

「こんな事もあろうかと……」

言ってみたいじゃない？
その為に作りました。後悔してません！

作ってないと、いざと言う時にセリフと共に使えないからね！

本当はまだまだ作りたい物があるんだけど、手が限界です。
縫って絵を描いて、そして刺繍。
チートをするには犠牲がつきものなんですよ。


これで俺のチートな持ち物は７個になった。
残りの枠は２７か。
考えて作らないとなぁ。