ガチャと僕のプライベートプラネット

太陽くん

文字の大きさ
上 下
48 / 82

研究所?兵器工場では?

しおりを挟む
あいつらやりやがった!

機械馬を分解しやがった!

目の前に広がるのは見るも無惨な機械馬、そのパーツ達。

あぁ、なんて可哀想に!

ホムンクルス製造機の使用禁止、俺やユニットの害となる物の製造禁止、そして俺と俺のユニットへの同意なしの実験禁止、さらに死の危険のある実験は行わないなど、とりあえず命令していたが、まさか機械馬が同意するとは思わなかった!

おい、機械馬!なんで同意したんだよ!ロクな結果にならないってわかってただろう!

肯定。しかし改造の誘惑に抗えず。

抗えッ、抗ってくれッ


そう機械馬は無事である。目の前に広がっているのは、機械馬の後継機を作ろうとして、しかし飽きたので放棄されたパーツ群。

なんとこいつらは機械馬を分解、分析、組み立てを一回するだけで仕組みを完全に理解し、そして新たに機械馬を2体も作りやがった!

なんでも機械馬の魔力不足を補うために蜜柑ジュースの木より直接魔力の抽出を行い、そして活性化した武装を改造増設したらしい。


なーにが、陸海空宇宙万能型機械馬だッ。

無駄だろうッここには海もないし、空もない、宇宙なんか行けない!
意味ないんよッ。

俺はゴテゴテした武装を展開し俺に見せる(心なしか鼻息が荒い、目がキラキラしている)機械馬の前に、その言葉を出す直前で引っ込めた。


クソッ理屈ではわかっても、やっぱり憧れる!宇宙稼働ってすごい!
その武装をもっとよく見せてくれ!
なんだよ、このレーザービーム砲って!このバリア発生装置ってどうなってるんだ⁈


………………………



そんな彼らだが、シンオオサカニウムを発見してしまった。

ずっと解析を続けているにも関わらず、全容が全くと言っていいほどわからない摩訶不思議金属。シンオオサカニウム。

彼らはこの金属に興味津々で、機械馬が持つ解析途中のデータを見ていた。このマッドサイエンティスト共でも解析完了まで数日はかかるようだ。

たったの数日と考えるべきか、それとも数日もかかると考えるべきか。






今日のログインボーナスは無料ガチャコイン。


ガタンッ








HR『HP』

『HP』ヒットポイントの略。ゲームなどにおいて、そのキャラクターやオブジェクトが、どこまで攻撃に耐えられるのかを表した数値。
この数値がなくなった場合、キャラクターは死亡、気絶、ゲームオーバー。オブジェクトの場合は破壊、故障、消滅などが発生する。




……俺の視界の右上に、突如として緑色のバーが出現した。

状況を考えるに、これがHPだろう。調べてみると、全員にこのHPバーが出現したようだ。
このHPバーは自分のものしか見ることができなかった。
このバーは任意で表示のオンオフを変更することができるようだ。
俺のバーは最大だ。


俺は自分の手で自分の頬を軽くビンタしてみる。しかしゲージは減らない。
当たり前だ。こんなことで減ってたまるか。
というか、自分のHPの総量を数値で見ることはできない。見えるのは緑色のバーのみ。

俺のHPはどのくらいあるのだろうか。






マッドサイエンティストの調査の結果、一種の安全装置のようだ。
バーが半分を切ると黄緑色となり、三分の一を切ると黄色に、1割を切ると赤色になるそうだ。

そしてどんな攻撃を受けても色が変化した瞬間にHPバーの減少が停止する。

例えば、HP満タンの状態でギロチンで首を切っても、5割、黄緑色になってバーが一旦停止する。その後少しするとHPが三分の一まで減少し黄色に変わるとまた停止。そしてまた少しすると1割まで減少するということらしい。

HP全損時、死亡するのかは不明。

命に関わる実験は禁止されているかららしい。

命に関わらない実験をしてどうやってこの情報を得ることができたのかは聞かないことにする。怖い。






一日一回無料ガチャ



ガタンッ





UC『闇を司るチョコケーキサンプル』


カプセルを開けて名前を見た瞬間、目の前が真っ暗になった。続けてなにかが地面に落下する音が聞こえる。


俺は驚いたが、しかしすぐに明るくなった。


目の前には、真っ黒い球体。雑な合成画像のように、その球体だけが今までに見たことがないくらい真っ黒だ。

球体に触れようとすると、実体が存在しないのか触れることができず透き通ってしまう。

何度も調べようと繰り返し球体に手を近づけること数回、中心になにかあることに気がついた。

切り分けられたケーキのような形だ。えっこれがチョコケーキサンプル⁈


マッドサイエンティストが嬉々として持って行った。







その後、彼らは新型の弾薬、暗闇弾を開発した。

照明弾と真逆の物だと考えればいいとのこと。
発射して起爆すれば、弾頭を中心に直径3メートルの暗闇を展開するようだ。

どうしてそうなった!



しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

スキル『箱庭』で国造り~母国を追放されまして~

桜月雪兎
ファンタジー
グラディス王国第2王子として産まれたルーカス・グラディスが13歳で受けた成人の儀式で判明したのはスキル『箱庭』と言うものだった。 しかしスキルは発動せず、役立たずのレッテルを張られたルーカスはどこの国も見捨てた枯れた土地に追放され……そうになったが、ある出来事により、自ら進んでその土地に向かった。 ルーカスはその土地に着くとスキルが発動した。 ルーカスはその土地に国を作ることにした。 これはルーカスの国造りの話。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

劣等生のハイランカー

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す! 無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。 カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。 唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。 学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。 クラスメイトは全員ライバル! 卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである! そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。 それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。 難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。 かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。 「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」 学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。 「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」 時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。 制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。 そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。 (各20話編成) 1章:ダンジョン学園【完結】 2章:ダンジョンチルドレン【完結】 3章:大罪の権能【完結】 4章:暴食の力【完結】 5章:暗躍する嫉妬【完結】 6章:奇妙な共闘【完結】 7章:最弱種族の下剋上【完結】

アレク・プランタン

かえるまる
ファンタジー
長く辛い闘病が終わった と‥‥転生となった 剣と魔法が織りなす世界へ チートも特典も何もないまま ただ前世の記憶だけを頼りに 俺は精一杯やってみる 毎日更新中!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

削除予定です

伊藤ほほほ
ファンタジー
削除します

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

処理中です...