人生で1番「かわいい」と言われて

一章

事後報告

声を押し殺しウランちゃんの中で震えながら泣いていたところ、
1人の男の人が助けてくれた。
立てない私を立ち上がらせ、地面に散らばったチラシを拾い集め、手に持たせてくれた。

「...ごめん、見てられなくて。」
照れくさそうに言うその声は20代くらいだろうか？
私は無意識に答えてしまった。
「...あ、ありがと。」
「女の子？？」
私は声を出してしまったことにハッとして、
口元に手を当てる動作をした。

その後顔も知らない彼から一部始終を聞いた。
パチンコ店から出てきた男が肩をいからせながら、
怖い顔をしながらまっすぐ私の方へ向かってきて
そのまま肩をぶつけて来たそうだ。
そして倒れている私に目もくれず、罵声を浴びせてそのまま去っていった。
周りの人はその時に居合わせた人が殆どだったが
嘲笑いながらスマホを私に向けていたのだが
その様子が居た堪れない気持ちになって助けてくれたらしい。