レディース異世界満喫禄

日の丸

文字の大きさ
上 下
1,603 / 1,656

疲れてるって事じゃん!!

しおりを挟む
「やっぱりゴールデンディアじゃなかったのか」



レベッタさんにクリスタルディアって言われてショックだったあたしはそう呟きふと隣にいるアリーヌに視線を向けるとアリーヌもまた落ち込んでいた。



「確かに美味しくなかったからもしかして・・・・とは思っていたけど本当に違うなんて・・・」



わかるよその気持ち!!あたしだって同じ気持ちだから!!と思って何度も頷いているとレベッタさんが目を見開きあたしの両肩を『がしっ!!』って感じで思いっきり掴み口を開く。



「これは【魔の大森林】にいたの?答えて!!」



怖いですレベッタさん!!特にあたしを見る目が!!



「そうだよ、ゴールデンディアって奴を狩ったつもりだったんだけどね。クリスタルディアってそんなに珍しの?」



レベッタさんの反応を見るにかなり珍しい魔物なのだろう。



「クリスタルディアは70年前位に1体確認されただけの魔物で、当時狩られたクリスタルディアはミスリル聖貨1枚でギルドが買い取ったのよ」



「へ?」



「買い取った後に角を調べたのだけれども魔力を増加させる性質があるらしくて注目されてのだけど、初めて狩られ見た目がいいという事で王家に献上されたのよ」



あれかな?向こうで言う所の『剝製』にする為に王家にあげたのかな?



「まさかここでお目にかかれるとは思わなかったわ」



しみじみと呟くレベッタさんの言葉にあたしは視線を逸らしながら口を開く。



「あのさ・・・・・・これ1体じゃないんだけど?」



レベッタさんが目を見開き・・・恐る恐る口を開く。



「どれくらい・・・・狩る事が出来たの?」



ん?あれ?どれくらいガラス角を狩れたんだっけ?と思いシンに視線を向けるとシンが微笑みながら口を開く。



「276体ですね」



あ!!またレベッタさんが倒れた!!



「やっぱりレベッタさん疲れてるんだね」



あたしがそう言うとフィルミナがため息をつき口を開く。



「絶対に違うわ」



え?だっていきなり倒れたって事は疲れてるって事じゃん!!









「本当に情けない姿を見せて悪かったわね・・・・ギルドマスターとして恥ずかしいわ」



さっきみたいに倒れてすぐに起きる事は無く10分位うなされて起きなかったのであたし達はレベッタさんが起きるのを待つしかなかった。

そして目を覚まし周囲を見渡し全てを思い出し謝り始めたのだ。



「気にしない方がいいよ、レベッタさんも疲れてるんだろうしね」



あたしがそう言うとレベッタさんが口を開く。



「さっきの話なんだけど・・・・本当にクリスタルディアを276体も狩ったの?」



その言葉にあたしは頷き口を開く。



「勿論本当だよ、【魔の大森林】に入ってかなりの数がいたからどんどん狩ったらそれだけの数になってた」



ゴールデンディアだと思って張り切って狩りまくったんだよね、まあ違ったんだけどね!!



「ねえレン」



レベッタさんが少し考えた後にあたしの名を呼んだので視線を向けるとレベッタさんが真剣な顔で口を開く。



「クリスタルディアをうちのギルドに売って欲しいのだけれどいいかしら?」



「別にいいよ」



あたしが即答すると驚いて口を開く。



「良いの?」



驚くレベッタさんを見て苦笑しながら口を開く。



「276体もあるんだから構わないよ、そうだね・・・・・・10体で金貨10枚でいいよ」



その言葉にレベッタさんが慌てたように口を開く。



「貴女さっきの話を聞いてなかったの?前に捕まえたクリスタルディアはミスリル聖貨1枚でギルドが買い取ったのよ?」



あたしは真剣な顔で口を開く。



「ただし条件がある」



あたしは何も善意で安くしてる訳じゃないんだよ。



しおりを挟む
感想 1,343

あなたにおすすめの小説

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~

ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。 異世界転生しちゃいました。 そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど チート無いみたいだけど? おばあちゃんよく分かんないわぁ。 頭は老人 体は子供 乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。 当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。 訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。 おばあちゃん奮闘記です。 果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか? [第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。 第二章 学園編 始まりました。 いよいよゲームスタートです! [1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。 話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。 おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので) 初投稿です 不慣れですが宜しくお願いします。 最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。 申し訳ございません。 少しづつ修正して纏めていこうと思います。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?

あくの
ファンタジー
 15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。 加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。 また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。 長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。 リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

転生貴族のスローライフ

マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である *基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

処理中です...