レディース異世界満喫禄

そんな事を言うのは珍しい！！

あたしを尊敬してくれてると聞いてあたしは驚いた。

だってあたしはかなり我儘で暴力的な性格をしてるんだよ？『尊敬』とは程遠い所にいる人間だと思うんだけど？と思い戸惑ってるとアリーヌが苦笑しながら口を開く。



「私の言葉を信じてないわね？なら子供達に聞いてみる？」



その言葉にあたしは慌てて首を左右に振り口を開く。



「いいです！！」



確かめるのが怖いとかじゃなくて面と向かれて『尊敬してるよ！！』なんて言われたらどんな顔して良いかわからないもん！！



アリーヌはあたしの焦りを見て溜息をついた。



「まあいいわ、でもそれくらい子供達は貴女を思ってるって事は覚えておいて」



「わかったべ」



あたしが頷くとやり取りを見ていたフィルミナが苦笑しながら口を開く。



「やっぱり仲がいいわ」



アリーヌとの付き合いも長いしそりゃ仲が良くなるよね。

と思ってたらアリーヌが肩を竦めながら口を開く。



「この子ってば鈍いのよ、だから偶には・・・・・ね」



え？



「あたし別に鈍くないよ？」



ん？何でアリーヌとフィルミナだけじゃなくてフィーナやメリオールさんまでもが深い溜息をつくのさ？



「ただいま戻りました・・・・・どうされたのですか？」



大人組が一斉に溜息をた時にエルスさんがリビングに入って来て不思議そうな顔で首を傾げたのであたしは苦笑しながら口を開く。



「気にしなくていいよ、お帰りエルスさん」



あたしがお帰りというとエルスさんが微笑みながら口を開く。



「はい、早速ですがいくつかお話がありますのでいいでしょうか？」



その言葉にあたしが頷くとエルスさんが真剣な顔になり口を開く。



「まずはハスラーさんのお店との継続的な取引をハウダックの支店に伝えてきました、味噌と醬油の在庫はありましたので明日商品を収めるという事になっております」



おお！！早速動いてくれたんだね！！さすがエルスさん！って言うかこの場合さすが【カグヤ商会】って言った方がいいのかな？



「次にフレアさんの事ですがハウダックの支店で暫く働いてもらい様々な事を覚えてもらう事になっております」



フレアさんは元討伐者で接客や販売なんてした事が無かったはずだからそれがいいだろうね、色々覚える事はあるかもしれないけど頑張ってほしいべ。



「それとは別に店の警備に関してもフレアさんに任せるつもりです」



元々商会の安全性をあげる為に引退した討伐者を【カグヤ商会】に入れようって話だったからね。



「そのぶんお給料は出してあげね？」



あたしがそう言うとエルスさんが真剣な顔で頷き口を開く。



「勿論です、通常の従業員のお給料はの他に危険手当としてお出しするつもりです。それとこのことに関しては事前に危険性を話した上で納得してくださいました」



それは本当にありがたいね！！危険な仕事を引退したのにまた危険な仕事をするんだから、そのぶんしっかりとお給料は出さないとね！



「それとこれは私的な意見ですがフレアさんは商人に向いてると思いますわ」



おお？エルスさんがそんな事を言うのは珍しい！！フレアさんはかなり優秀って事なんだね！！



「それは嬉しい誤算だね」



あたしがそう言うとエルスさんが微笑みながら口を開く。



「ですがとても助かります、優秀な人材はいくらいても困りませんから」



確かにその通りだね。



「レン様、夕食の用意が出来ました」



エルスさんと話をしていたら夕食の時間になったらしく、カナデがニコニコしながらそう声をかけてきたのであたしは頷く。



「まあ難しい話は此処までって事で」



お腹が空いたからね！！