レディース異世界満喫禄

これはモンドにも教えてあげないといけないね！！

しょんぼりしているアリーヌを見てあたしの所まで来て耳に顔を寄せて小声で話しかけて来た。



「本当になにがあったの？アリーヌさんが落ち込むなんて初めて見たわ」



たしかにアリーヌが落ち込んでいる所なんて見た事が無いね、まあそれはいい事だと思うんだけどね。



「あれは自業自得なんだよ、罰として晩飯抜きって言ったらああなっちゃったんだよ」



プレシアはあたしの言葉を聞きポカンとした顔をして固まった後・・・口を開く。



「つまり・・・・晩御飯が食べられないから落ち込んでいる・・・・と？」



信じられないような顔でそう聞いてくるプレシアの顔を見ながらあたしは頷く。



「うん」



プレシアが真剣な顔から呆れたような顔になり口を開く。



「貴女達は本当に仲良しね」



え？



「何でさっきの話を聞いたのにそう言う答えになるのさ？」



あたしがそう聞くとプレシアは呆れたこのまま口を開く。



「よく言うでしょ？『喧嘩するほど仲がいい』って」



「う」



それを言われると何も言えなくなるんだけど？まあもういいや！！と思いながらアリーヌに視線を向けて口を開く。



「アリーヌ？こっちに来て座りなよ、一緒に飯食うべ」



アリーヌは驚いた顔であたしをガン見した後に何度も頷き急いで椅子に座る。



「ではいただきます」



アリーヌが座ったのを見終えてからそう言うと皆も笑顔で口を開く。



「「「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」」」」」



さあ！めっちゃ楽しみにしていたモツ煮を堪能しよう！！







「これは美味しいわね・・・・・・この歯ごたえ・・・・初めてだけど好きよ」



エルミアがモツ煮を食べながらそう言うとあたしもその言葉に頷く。



「今日城下町でこれのハーブ煮バージョンを食べたんだよ。でもあたしの故郷の味と違ってね、だから必要な物を買って家で作ってみた」



あたしがそう言うとプレシアが驚いた顔でモツ煮を見た後に口を開く。



「これがレンの故郷の味なの？確かレンって【渡り人】なのよね？」



その言葉を聞いてあたしは頷き口を開く。



「そうだよ、でも『あたしの故郷の味』って言うけどもうプレシアとエルミアはかなり知ってるはずだよ？」



その言葉にエルミアとプレシアが驚いた顔をした後に首を傾げる。

あたしはそんな２人を見て苦笑しながら口を開く。



「【銀狼の寝床】でカレーやかつ丼、ピザにうどん・・・・いろんなものを食ってるべ？」



その言葉に２人は納得したような顔で笑顔で頷く。



「まあこれは城下町でモツ煮を食べた時に故郷の味が恋しくなって作ったって感じなんだけどね」



うん！！やっぱりモツ煮って言えば味噌と醬油を使った奴が一番だね！



「ん?アリーヌ？どうしたのさ？」



アリーヌのご飯の減りがいつもと違うので声を掛けると何とも言えない顔であたしを見て来る。



「もう怒ってないからしっかりと食いなよ、それとも不味かった？」



あたしがそう聞くとアリーヌは首を左右に振り食事を再開し始め、いつものペースに戻ってきたのであたしも食事を再開する。



「やっぱり美味いね」



これはモンドにも教えてあげないといけないね！！そうすればモツ煮を【銀狼の寝床】でも食べれるし！



「あ」



モツ煮の事を考えていたらハスラーとの約束を思い出してあたしはメリオールさんに視線を向けて口を開く。



「ねえメリオールさん、エルスさんって今何処に居るか知ってる？」



あたしがそう聞くとメリオールさんは少し考えた後口を開く。



「わかりません、エルスは今多忙の為一日中同じ場所に留まってはいないと思うので」



あ！【カグヤ商会】の警備関係の事で走り回ってるんだっけか！