レディース異世界満喫禄

気合を入れて作るよ！！

「あたしはいつもお淑やかに過ごしてるべ？」



アリーヌの言葉にあたしがそう返すと食事中のフィルミナ、フィーナ、アリーヌ、メリオールさんが手を止めてあたしを見る。



え？皆何でそんなに驚いた顔であたしを見るの？



「ねえレン・・・・貴女本気で言ってるのよね？」



あたしは首を傾げながら口を開く。



「え？そうだけど？」



あたしがそう言うとフィルミナが思いっきり溜息をついた後口を開く。



「レン・・・・お淑やかな人間はいきなり殴ったりはしなわ」



「う」



確かにそうだ！！でもあれは仕方ないじゃん！！聞く価値のない事を言ってたんだよ？黙らせるしかないよね？そう思いフィルミナに視線を向けて口を開く。



「あれは偶々そうなっただけでいつもはお淑やかなんだよ」



あたしがそう言うとフィルミナが思いっきり溜息をつき『はいはい』って言った後食事を再開し始めた。



「あれ？」



ねえその態度はおかしくないですか？ほら？『確かにレンはお淑やかだったわ』とか言ってもいいんだよ？と思っているとフィーナが立ち上がり口を開く。



「大丈夫ですお姉さま！！私はどんなお姉さまでもお姉さまの味方ですから！！」



・・・・・・・・・・・ねえフィーナ？それは『あたしが変な奴でも味方だから安心して！！』って言ってるようなものだよ？慰めにもなってないよ？と食事をしながらやり取りをしているとハスラーがあたし達の席に来て口を開く。



「これで注文されたのは終わりだ、足りるか？」



ハスラーの言葉にアニマルズとドラゴンズを見てみると皆は満足したような顔でいるのであたしは頷き口を開く。



「うちの子達も満足してるよ、ありがとう」



でもやっぱり向こうのモツ煮が食べたいんだよね・・・・ダメ元で聞いてみるか。



「ねえハスラー」



あたしがハスラーに声を掛けると首を傾げてあたしを見る。



「少し我儘を言ってもいい？」



更に首を傾げるハスラーにあたしは覚悟を決めて口を開く。



「厨房を借りたいんだ、あと食材も少し売って欲しい」



【アイテムボックス】に味噌と醬油は入れてあるので此処で作ってハスラーにも食べてもらおうと思ってそう聞いてみた。

因みに断られらたらモツだけ買い取って家に戻ってモツ煮を作ろうと思っている。



「何をする気だ？俺の作るモツ煮が気に入らなかったか？」



あたしの提案を聞き真剣な顔・・・・いや・・・睨むような目であたしを見ながらそう言って来た。



気持ちはわかる！！ご飯を食べた後『厨房を貸せ、おまけに食材も売れ』って言うのは料理人を侮辱しているようなものだからね！！



「あたしの故郷の料理があるんだけど、ハスラーが作ってくれた料理と酷似してるんだよ、だからアンタに食べてもらいたいんだ」



あたしは真剣な顔でハスラーにそう言う。



「・・・・・・わかった、ただし少量だ」



「ありがとう」





断られると思っていたけど了承してくれた！！まあ少量ってのはあたしが失敗しても食材ロスが最小限に出来るからだろうね。



あたしはキッチンに入り【アイテムボックス】から必要な調味料を取り出して調理を始める。



「これを使え」



だいたい中鍋一杯分のモツを用意されてあたしはそれを見て頷き、料理を始める。



先ずは【アイテムボックス】から大鍋を取り出して水を張り火にかけて煮立たせた後モツを投入して少し煮込む。



「さあ始めようか」



ここ最近家で過ごしていたから全然料理をしてなかったので気合を入れて作るよ！！