レディース異世界満喫禄

日の丸

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閑話  王様会合12

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「メイシェル王よ此処は?」



俺が【転移の腕輪】を使い転移した場所はアズエルに転移した時に使う為に買った家だ。



「此処はアズエルという街の一軒家です、これからお2人をある場所へ案内します、ついて来て貰えますか?」



まあここまで無理やり連れて来たようなものなのだがここら辺はキチンと言わなければならぬ事なので言葉にした。



「わかりました、お願いします」



「はい」



レスターも緊張しながらも返事をした。



「では目的地に向かいますので家を出ましょう」



俺は先頭に立ちドアを開けて外へと出た。

俺の後に続くようにコーリアス殿とラスター殿も付いてくる。



「10分ほど歩きます、まあのんびりと行きましょう」



アクスが【王様会合】のメンバー全員を連れてもう【銀狼の寝床】行ってると思うのでコーリアス殿に声をかけながら行く事にする。



「今回は大変でしたな」



何があったかはざっとしか聞いてはいないが『内乱』が起きた事だけは判ったのでそう言った。



「使徒様には感謝しかありませぬ、あのお方のお陰で我が国の被害は最小限で済んだのです」



・・・・・・・・・・・・ん?『使徒様』?誰が?・・・・・・・・・・レンか!!確かにアイツの活躍を聞くと『使徒様』と言われても納得できるが、アイツを知る者達からすれば笑い話にしかならんぞ?これは皆で共有しなければならぬ!!



「ここです」



俺が足を止めて【銀狼の寝床】の前でそう言うとコーリアス殿が首を傾げて口を開く。



「此処は?」



まあいきなり連れて来られた場所が大きな食堂ではそう言う反応になるのも無理はない。



「この店は【銀狼の寝床】と言ってアイツ・・・・レンがオーナーを務める店なのですよ」



その言葉にコーリアス殿は驚いた顔をした後口を開く。



「あの方はこのような店まで経営しておられたのですか?もしかしてアルセムでも【カグヤ商会】の他に店を出しておられるのでしょうか?」



どうやら【カグヤ商会】の事は知っているらしい。



「私は聞いておりません、中へ入りましょう」



コーリアス殿とラスターにそう言って店に入ると顔見知りの従業員が俺を見て静かに一礼した後口を開く。



「アクス様や他の方々が上でお待ちです」



俺はその言葉に頷き口を開く。



「いきなりですまぬ、迷惑をかけるな」



俺がそう言うと従業員は微笑みながら口を開く。



「お気になさらずに、統括からいつでも迎え入れられるように二階はあまり使っておりませんから」



まあ店自体を大きくした後だから余裕があるかもしれぬがエルスに感謝だな。



「お2人供上に行きましょう」



俺と従業員の会話を黙って見ていたコーリアス殿とラスター殿にそう言って俺達は2階へと上がる。



2階に上がると【王様会合】のメンバー全員が集まっていた。



「皆いきなりで済まないな」



俺がそう言うと【エルセア王国】の国王であるライアットが苦笑しながら口を開く。



「気にしなくていいですよケイン、新たな仲間が増えるとなればサボってでも来ないと後悔する事になる」



【王様会合】のメンバー全員は敬語を使わぬことを決めているのでライアットはフレンドリーにそう言ってくる。

俺はその言葉に頷きその後に口を開く。



「皆がそろっているようなので紹介しよう、こちらがコーリアス殿・・・アルセムの先々代の王で、こちらが今代の王となるラスター殿だ」



俺がそう言うと拍手が起こり其々が立ち上がりながら自己紹介を始めて顔合わせが終る。



「そう言えば聞いてくれよアクス、レンの奴アルセムでは『使徒様』って呼ばれるらしいぞ?」



俺がそう言うとここに居る全員がポカンとした顔をした後皆が笑い出した。



ヤッパリ皆も俺と同じ考えなんだろうな、レンは『使徒様』ではなく『親友』だという事だ・・・・と。

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