レディース異世界満喫禄

日の丸

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ギド様の嘘つき!!

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あたし達は【アルセム】の拠点に転移した後家を出てボルクさんのいる【銀狼達の寝床】へと向かう事にした。



「・・・・・・・・・おかしい」



【銀狼達の寝床】はもちろん王都の街中にあるのだが表通りに歩いている人がほとんどいないのだ。

今の時間は朝食が終り人々が其々の仕事をし始める時間のはずなのに人通りがまばらで表通りの活気がまるでない。

しかも歩いている連中は騎士とか兵士とかばかりだ。



これは何かあったか?と少し考えた後後ろに振り向き控えてるライに視線を向ける。



「ライ、ミレーヌ、ギルドに行って何が起きてるかを探って来て」



こういった時、様々な情報を持つ討伐者から情報を得た方がいいと判断しライ達に情報収集を頼む。



「それで情報を得る事が出来たら【銀狼達の寝床】に来て、あたし達はそこに居るから」



何が起きてるかはわからないけど、ボルクさん達【銀狼達の寝床】のスタッフの安否も確認しておきたいのであたし達は【銀狼達の寝床】へと行く。



「「畏まりました」」



あたし達はライ達がギルドに向かうのを見送った後【銀狼達の寝床】へと向かう為に歩き始めた。





「ボルクさーん」



【銀狼達の寝床】に来てみたら営業はしていなくてドアが閉まっていたのでドアをノックしながら声を上げる。



「あれ?居ないのかな?」



そう思ってもう一回ノックしたら鍵が開く音がして扉があいた。



「レンか、入れ」



あたしの姿を確認したボルクさんがそう言って奥へと歩いて行ったのであたし達は店の中へと入る。



「元気そうで良かったよ」



ボルクさんが怪我も何もなく立ってるのを見てホッとした後そう声を掛けるとボルクさんは頷き口を開く。



「お前もな、ここ最近来なかったから巻き込まれたのかと思ったぞ」



あたしはその言葉を聞きやっぱり何かあったのだと思い口を開く。



「何があったのさ?街全体が殺気立ってるような感じだったよ」



あたしがそう聞くとボルクさんが顔を顰めながら口を開く。



「詳しくは知らんが、第三王子が偽王を討ち王となった、そして新王に歯向かう者達を討伐する為巻き込まれないように街は外出禁止令まで出ている」



だから外を歩いている奴があまり居なかったんだ。



「え?あたし達注意されなかったよ?」



外出禁止が出てるならあたし達も注意されるよね?



「多分反乱者討伐を依頼されてる討伐者と思われたんじゃないのか?」



そうなのかな?まあいいけどさ、でも・・・・・・ギド様の嘘つき!!何もないって言ってたのに内乱が起こってるじゃん!!



「他に何か知らない?」



でも言ってしまえば『内乱』なんだよね、神様が動く事ではないと思うんだ。



「これ以上は知らないな」



まあ一般人にわかる情報ってこんなものか。



「そっか、もう少ししたらライ達がここに来ることになってるからそれまでいていいかな?」



あたしがそう聞くとボルクさんが頷く。



「あ!ついでにいい物を持って来たから渡すよ」



此処に来た一番の目的を果たす為にボルクさんにそう言うとボルクさんが首を傾げる。



「何をだ?」



「食材」



ダーツフィッシャーやオーシャンズデッドを渡す為に【アルセム】に来たんだからね!!



「こんな状態で?」



え?



「どういう事?」



何でいきなり『こんな状態で?』っていうの?どんな状態さ?



「見てわかるように店は閉めてる、お客が来ないからな」



ああ!外出禁止のせいでか!!でもそれは違うと思うんだ。



「ボルクさん『こんな状態で?』じゃなくて『こんな状態だから』だよ」



あたしがそう言うとボルクさんが厳つい顔のまま首を傾げる。
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