レディース異世界満喫禄

日の丸

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あたしはこんな事を思う為にここに来た訳じゃない!!

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あたしがそう言うとテオラさんが真剣な顔で頷き口を開く。



「レン様本当にありがとうございます、オーシャンズデッドの事もそうですがその情報を教えてくれたことも感謝します」



「へ?」



「商人にとって情報は命ですから、その情報を生かしてどれだけ稼ぐか・・・・・それが商人です」



エルスさんも同じ考えの人だねきっと!!



「別にいいよ、これは『世間話』だからね」



あたしから聞いた事をどう生かすかはテオラさん次第だからね!!



「レン様、受付ラッシュが過ぎたみたいです」



あたしの後ろに控えていたセイがあたしにそう言って来たので受付のほうを見てみると確かにラッシュは過ぎて討伐者が3人位しか残っていなかった。



「行こうか」



空いている受付に行き栗色のショートヘアーの受付嬢に声を掛ける。



「すいません」



あたしがそう声を掛けると受付嬢が笑顔で口を開く。



「いらっしゃいませ、今回は依頼ですか?それとも依頼を受けに来たのですか?」



美人の笑顔はいいなぁ・・・・・はっ!!違う!!あたしはこんな事を思う為にここに来た訳じゃない!!



「ララウさんは帰って来てるかな?会いたいんだけど?」



あたしがそう言うと受付嬢が困惑した顔で口を開いた。



「失礼ですがララウとはどのようなご関係者でしょうか?」



そう聞いてきたのであたしは周囲を見渡しで近くに知らない人がいないかを確認した後に受付嬢の耳元まで顔を接近させて小声で話す。



「グラマスから直接依頼を受けてララウと少し行動をしたんだ、ララウは帰って来てる?」



まあ正確にはあたしが自発的にララウと一緒に事件に顔を突っ込んだんだけどね、こう言わないと受付嬢も教えてくれないと思ったのだ。

そしてあたしの考えは正しかったらしく受付嬢が真剣な顔で口を開いた。



「ララウはまだ帰って来てません」



そっかーまだ【レカスタシア】のギルドのゴタゴタが片付いてないのかな?



「そっか。それと悪いんだけど空いてる会議室を少し使わせてもらえないかな?」



ララウが居ないってなると、後の用事はテオラさんにドラゴンの皮を渡す事なんだよね。



「えっと・・・すいません私では決められないので聞いてきます」



「悪いね」



慌てて奥へと向かって行く受付嬢を見送った後にテオラさんに視線を向け口を開く。



「部屋を貸してもらえなかったらあたしの家に来て、そこで渡すから」



ここで無理ならあたしの家で渡すしかないからね。



「家?レン様の本拠地は【ウルステア】なのですか?」



と聞いてきたのであたしは首を左右に振る。



「あたしのホームは【メイシェル王国】のアズエルって街だよ、【ウルステア】の王都で家を買ったのはあたしの商会の為だよ」



『あたしの商会』と聞いてテオラさんは真剣な顔であたしを見る。



「なんでも【ウルステア】にも店を出すって事になってその為に拠点が欲しかったんだよ」



エルスさんの野望・・・・違った夢の為に家を用意したんだよね。



「レン様が経営している商会の名をお聞きしてもいいですか?」



真剣な顔でテオラさんがそう言って来たのであたしは頷き口を開く。



「一応あたしの商会って事になってるけど経営はしてないよ?心から信用している人に丸投げ・・・任せてるからね!商会の名は【カグヤ商会】って言う商会なんだ」



あたしがそう言うとテオラさんがめっちゃ驚いた顔であたしを見て後ろに後ずさりした。



「ん?どうしたのさ?」



何その反応?え?【カグヤ商会】ってそんなに評判が悪いの?



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