レディース異世界満喫禄

だって仕方ないじゃん！！

「あの・・・・・・レン？」



あたしとポーラの会話を聞いていた響子さんが恐る恐るという感じで声を掛けて来た。



「ん？」



「私ここに住んでいいの？」



え？住む気は無いって事？



「え？アズエルに誘ったのはあたしだし、部屋はいっぱい空いてるから住んで欲しんだけど」



まだかなり部屋は空いてるしアズエルに連れて来て『あとは勝手にしてください』ってのはやりたくないんだけど？



「本当に助かるわ、治安がいいって聞いたけらこっちに来る気になったんだけど住むところはどうしようって思っていたから」



響子さんの話を聞きあたしは苦笑しながら口を開く。



「この街は特にいい奴が多いからね、安心して過ごして欲しい」



とても居心地のいい街だよ。



「レン様」



響子さんと話をしていたらセイが声を掛けて来た。



「ん？」



セイが一礼した後口を開く。



「私は一度【ウルステア】に行ってきます」



あたしが真剣な顔でセイを見るとセイは話を続ける。



「もう一人の情報屋の結果をもらってきます」



ああ！確かにレオリス以外の人にも頼んでいたんだったね！！



「わかったよ、気を付けて行きなよ？」



セイの実力なら大丈夫だともうけど油断はしないようにしてもらわないとね。



「勿論です、夕方には戻ると思います」



「うん行ってらっしゃい」



セイは【転移の腕輪】を使い転移していった。

あたしはセイを見送った後に響子さんに視線を向け声を」掛ける。



「響子さん、この後付き合って欲しい所があるんだ」



あたしがそう言うと響子さんは不思議そうな顔をしながらも頷く。



「そう言えば子供達は？」



あたしがポーラに聞くとポーラが答えてくれた。



「皆さん用事やお仕事に行っております」



「そっか、あの子たち元気でやってる？」



「もちろんです」



それは良かった、やっぱり子供は元気でないとね！！



「それじゃあ少し出かけてくるよ」



ポーラにそう言ってあたし達は家を出て街へと向かう。



「ねえ何処に行くの？」



歩きながら響子さんがそう聞いてきたのであたしは前を見ながら口を開く。



「知り合いに会いに行くのさ」



まあ響子さんが会えるかどうかわからないんだけどね！！そして１５分くらい歩いて目的の場・・・・・・教会についた。

そう響子さんに合わせたい奴ッてのは神様達、でももしかしたらあたししかそこの場所に行けないかもしれないから響子さんにはっきりと言えなかったんだよね。



「これはレンさんいらっしやい」



顔馴染みの神官さんが挨拶をしてきたのであたしも挨拶をする。



「こんにちは、少し祈らせてもらうよ」



「ごゆっくりどうぞ」



ニコニコしながらそう言って奥へと歩いて行った。



「さて祈るべ」



あたしは目を瞑りメルヴィーラを思い浮かべる。





「久しぶりねレン」



そう聞こえて目を開けるといつもの場所に来ていた。

今日はメルヴィーラ、ムキマッチョ、ジェネリアがいた。



あたしは周囲を見渡すと響子さんも来られたようでいきなりこんな場所へと連れて来られて混乱しているようだった。



「落ち着いて響子さん、ここは・・・・・・・どこ？」



あたしがメルヴィーラに視線を向けて問いかける。

だって仕方ないじゃん！！いつも祈ればここに来れたんだもん、何処にあるのかなんてわかる訳ないべさ！！



「ここは神界よ、貴女達にこっちに来てもらってるの」



「へぇそうだったんだ」



初めて聞いたよ！！



「レン、もしかしてこの人達って・・・・・」



響子さんの言葉にあたしは頷く。



「初めまして五代響子さん私はメルヴィーラ、戦を司る神よ」



メルヴィーラはにこやかにそう言って挨拶をした。