レディース異世界満喫禄

日の丸

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あたしの感動を返せウルザ!!

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「だって皆ずるいと思わない?レンちゃんと戦って『楽しかった』って自慢するのよ?」



あたしは楽しくなかったよ!!めっちゃ疲れたんだからね!!



「あのねソルティさん?今はそんなことをやってる暇はないべ?」



あたしがそう言うとソルティさんが納得したように頷く。



「確かにそうね、今は【スタンピード】に集中しないといけないわね、だから【スタンピード】後に戦いましょう!!」



何でそうなるの!!あたしは戦いたくないんだよ!!



「ソルティさん、あたしはアンタと戦う気は無いよ?」



これはハッキリと言っておいた方がいいと思いそうソルティさんに言う。



「え?何で?とっても楽しいと思うわよ?」



「それはソルティさんだけだからね?あたしは別に楽しくないからね?」



「試しにやってるみましょう?」



「だが断る!!」



どうしてメイシェル王国の師団長ってあたしと戦いたがるんだ?疲れるだけなのに!!



「あ!ねえカナデ!ここから【大地の最奥】までカナデの【風】は届くの?」



秘儀話題逸らし!!もう何を言っても通じないなら話題を変える!!あたしはそう思い後ろに控えてるカナデを見ながらそう聞いてみる。



「・・・・・・・・・届きません・・・・申し訳ありません」



しょんぼりと頭を下げるカナデの頭を撫でながら口を開く。



「気にしなくていいよ、『もしかしたら』って感じだったからね」



此処からカナデの風でわかるんだったら少し有利になるかもって考えとソルティさんとの話題逸らしの為に言った言葉だったんだからあまり落ち込まないで欲しいべさ!!



「けどカナデの風はこの砦に居る探索魔法持ちの騎士より凄いんだから、【スタンピード】が起きて魔物が押し寄せる時にしっかりと教えてね」



「はい!!」



やっと笑顔になってくれたね、でも本当に頼りにしてるんだよ。



「って事で【スタンピード】が起こるまでここに居るから何かあったら教えてね」



あたしは立ち上がりソルティさんにそう言う。



「わかったわ、今は余裕が無いけど。余裕が出来たら食事でもしましょう」



「うん」



余裕が無いのに戦いたがってたのかい!!とは口に出さずにあたし達は部屋を出た。







「さてと・・・・・何処にテントを張ろうか」



ほかの討伐者達は思い思いの所にテントを張り寛いでいたり、騎士団の手伝いをしていたりしていた。



「レン!待ってたわ!!」



「へ?」



横から声を掛けられて視線を向けると少し離れた場所でウルザ達【ムーンライト】の面々がこっちを見ていた。

どうやら【スカーレット】の他に【ムーンライト】も参加しているらしい。



「ウルザ達も来てたんだ?」



あたし達はウルザ達が居る所に歩いて行き口を開く。



「まあね、こういう時は私達討伐者の稼ぎ時だからね」



確かに討伐者って魔物と戦ってなんぼって所もあるしね。



「待っててくれたの?」



声を掛けてくるタイミングが良すぎるんだけど?



「ガルトから聞いてたのよ、今ガルド達は騎士団が砦の前に少し深い堀を作ってるのを手伝いに行ってるからレンが出てきたら案内してやれって言われたのよ」



さっき会った後にウルザと会ってあたしの相手を頼まれたみたいだね。



「それは悪かったね」



あたしがそう言うとウルザ達全員が苦笑しながら首を左右に振る。



「待ってる間話をしてたから退屈はしてなかったわ、だから気にしないで」



本当にいい奴等だね!!感動したよ!!



「それと雇い主に恩を売っておかないと!!」



あたしの感動を返せウルザ!!



「ってのは冗談でレン達のテントを張る場、私達の隣にしないかなって誘いもあったのよ」



・・・・・・・・・・・・・・・絶対に冗談じゃなかったよね?真顔だったよ?
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