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お断りだべさ!!
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「相変わらずだなお前は」
アストレイがケインにレスティオールであたしと王族組のやり取りを説明した後に言った言葉。
「あたしだって好きで王族に会いに行ったわけじゃないよ」
それなのに飯を食べた後にああなるとは思わなかったんだよ。
「で?アストレイはレスティオールの王族をどう見た?」
さっき聞いたけどメイシェル王国とレスティオールの付き合いはないらしい、なのでこういう機会はケインにとってもいい機会だそうだ。
「街を歩いた感じ治世は悪くないな、だが本人に会ってみたがレスティオール王は平時にはいい王だろうが緊急事には頼りなさを感じたな、それと部下や肉親に甘く見られてる節がある」
「ふむ・・・・」
「それと娘の教育に関して悔いていたようだから家庭に関してはあまり口を出していなかったのかもしれん」
「え?『色々手を尽くしたが』って言ってなかった?」
確かそんな事を王様が言っていた気がする。
「直ってないであろう?多分最初のうち言っていただけで奥方や教育係に丸投げだったのではないかな?」
・・・・・・・なるほど。
「アストレイ他に気になる事はあったか?」
考え込んでいたケインが真剣な顔でそう訊ねる。
「そうだな・・・・今の王はともかく次代の王が危ういな」
へ?あの王太子が王になると危ないって事?
「レンと王のやり取りの中で王太子がかなり王族意識がが高い感じがしたからな、このタイプは権力を得ると『俺様政権』になる事が多い」
凄く納得!
「まああたしがレコアさんの事に関してかなり言ったら『我々が王族だという事を忘れていないか?』って言ったし」
「まあ城で過ごしていればそうなるだろう、これに関しては俺の家も気をつけねばならんな」
「レオとラクスは素直な良い子じゃん」
あたしの言葉を聞きケインは苦笑しながら首を左右に振る。
「これからどうなるかわからんだろう?あの子達の年頃は様々な影響を受けるからな、もし今の王政に不満がある者が傍で要らぬことを吹き込んで考え方を変える事だってあり得るのだから」
まあそう聞くとそうなのかな?って思うけど、そんな事まで考えなきゃいけないなんて本当に王様なんてめんどくさいね。
「ケインも大変な仕事についてるね」
あたしの言葉にケインが笑い始める。
「まったくだ!皆が『王』とは何も考えず好き勝手出来るものと誰もが思っているからな、どうだレン?お前がメイシェル王国を治めるか?お前なら喜んで譲るぞ?」
ケインがニヤニヤしながらそう言って来たけどあたしは顔をしかめる。
「嫌に決まってるじゃん、好き好んでなるモノじゃないよ」
少しの間やったから尚更大変な事を分かってるのでお断りだべさ!!
「そいつは残念だ」
笑いながらそう言うと真顔に戻る。
「だが一つだけ言っておく、お前とお前の周囲の人間は確かに強い、だが今後他国の・・・・見知らぬ王族と会う場合レスティオール王とのやり取りみたいな事は止めよ、下手をすればその場で切り捨てられる、」
口調は厳しめだけどあたしを心配してくれるのがよくわかるのであたしも真顔になり頷く。
「まあそんな簡単に王族と会話するとかいう状況になるとは思えんが・・・・・・・・お前だしな」
ケインの言葉にあたしは視線を逸らす。
「あたしだって望んで王族と会う訳じゃないべさ」
そう言うとケインとアストレイが同時に笑い出した。
「まあ頑張れ、すまぬがアストレイはこのまま置いて行ってくれ、お前は家に戻り子供と過ごすといい」
「あいよ、アストレイの迎えはどうする?」
「エルスに頼んでくれるか?アストレイとの話は今晩中に済ませるから、まあそれにエルスに少し聞きたい事があったからな」
ケインの提案にあたしは頷く。
「わかったよ、これからエルスさんに伝えてくる」
あたしは2人に見送られながらレスティオールの拠点へと転移した。
アストレイがケインにレスティオールであたしと王族組のやり取りを説明した後に言った言葉。
「あたしだって好きで王族に会いに行ったわけじゃないよ」
それなのに飯を食べた後にああなるとは思わなかったんだよ。
「で?アストレイはレスティオールの王族をどう見た?」
さっき聞いたけどメイシェル王国とレスティオールの付き合いはないらしい、なのでこういう機会はケインにとってもいい機会だそうだ。
「街を歩いた感じ治世は悪くないな、だが本人に会ってみたがレスティオール王は平時にはいい王だろうが緊急事には頼りなさを感じたな、それと部下や肉親に甘く見られてる節がある」
「ふむ・・・・」
「それと娘の教育に関して悔いていたようだから家庭に関してはあまり口を出していなかったのかもしれん」
「え?『色々手を尽くしたが』って言ってなかった?」
確かそんな事を王様が言っていた気がする。
「直ってないであろう?多分最初のうち言っていただけで奥方や教育係に丸投げだったのではないかな?」
・・・・・・・なるほど。
「アストレイ他に気になる事はあったか?」
考え込んでいたケインが真剣な顔でそう訊ねる。
「そうだな・・・・今の王はともかく次代の王が危ういな」
へ?あの王太子が王になると危ないって事?
「レンと王のやり取りの中で王太子がかなり王族意識がが高い感じがしたからな、このタイプは権力を得ると『俺様政権』になる事が多い」
凄く納得!
「まああたしがレコアさんの事に関してかなり言ったら『我々が王族だという事を忘れていないか?』って言ったし」
「まあ城で過ごしていればそうなるだろう、これに関しては俺の家も気をつけねばならんな」
「レオとラクスは素直な良い子じゃん」
あたしの言葉を聞きケインは苦笑しながら首を左右に振る。
「これからどうなるかわからんだろう?あの子達の年頃は様々な影響を受けるからな、もし今の王政に不満がある者が傍で要らぬことを吹き込んで考え方を変える事だってあり得るのだから」
まあそう聞くとそうなのかな?って思うけど、そんな事まで考えなきゃいけないなんて本当に王様なんてめんどくさいね。
「ケインも大変な仕事についてるね」
あたしの言葉にケインが笑い始める。
「まったくだ!皆が『王』とは何も考えず好き勝手出来るものと誰もが思っているからな、どうだレン?お前がメイシェル王国を治めるか?お前なら喜んで譲るぞ?」
ケインがニヤニヤしながらそう言って来たけどあたしは顔をしかめる。
「嫌に決まってるじゃん、好き好んでなるモノじゃないよ」
少しの間やったから尚更大変な事を分かってるのでお断りだべさ!!
「そいつは残念だ」
笑いながらそう言うと真顔に戻る。
「だが一つだけ言っておく、お前とお前の周囲の人間は確かに強い、だが今後他国の・・・・見知らぬ王族と会う場合レスティオール王とのやり取りみたいな事は止めよ、下手をすればその場で切り捨てられる、」
口調は厳しめだけどあたしを心配してくれるのがよくわかるのであたしも真顔になり頷く。
「まあそんな簡単に王族と会話するとかいう状況になるとは思えんが・・・・・・・・お前だしな」
ケインの言葉にあたしは視線を逸らす。
「あたしだって望んで王族と会う訳じゃないべさ」
そう言うとケインとアストレイが同時に笑い出した。
「まあ頑張れ、すまぬがアストレイはこのまま置いて行ってくれ、お前は家に戻り子供と過ごすといい」
「あいよ、アストレイの迎えはどうする?」
「エルスに頼んでくれるか?アストレイとの話は今晩中に済ませるから、まあそれにエルスに少し聞きたい事があったからな」
ケインの提案にあたしは頷く。
「わかったよ、これからエルスさんに伝えてくる」
あたしは2人に見送られながらレスティオールの拠点へと転移した。
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