レディース異世界満喫禄

いい子だね！！

そう言えばそうだった！セレーナには【氷結魔法】の事は言ったけど【超硬化】の事は言うのを忘れてたんだよね！！



「すっかり忘れてたよ、まあこれに関してはセレーナに言わなくて正解だったね」



あたしの言葉にシンが首を傾げる。



「どうしてですか？教えておいた方がセレーナさんも戦略を立てやすいと思いますが？」



あたしはシンの言葉に首を左右に振る。



「だからさ、教えたら【超硬化】ありきの戦いになっちまう。【超硬化】を無効化されたり【超硬化】の許容ダメージ以上のをもらうと終わっちまうからね、だからこそいつでも攻撃を受けない戦いを心掛けなきゃいけないのさ」



あたしの戦い方の基本はその考えを基礎としている。



「なるほど、そのお話をお聞きして納得しました」



シンだけではなく皆が頷く。



「レンお姉ちゃん、攻撃を受けない戦い方って前に教えてくれたステップワークを使ってって事なの？」



ガイルが目を輝かせてきいてきたのであたしは首を左右に振る。



「それだけじゃなくて持っている武器で防いだり、体捌きで躱したりもあるよ、その状況によって適切な動きってのがあるからね」



「そうなんだね！！僕も頑張って覚えるよ！！」



ニコニコしながら言って来たガイルの頭をん出ながら頷く。



「しっかりと一つ一つ覚えな、急いで覚えるとしっかりと覚えきれなくてあとで困る事になるからね」



「はい！」



やっぱりガイルは素直でいい子だね！！







「あれを受けて何で何ともないような顔してるの？」



レコアさんｇかなり驚いた顔でセレーナにそう言って来るのをセレーナは油断なく構えながら答える。



「私も分からないわ、正直槍の修行はしても打たれ強いわけじゃ無いはずなんだけど」



「まあいいわ打たれ強いんだったらやりようはあるから」



そう言った後思いっきり踏み込んで来た。

それはこの大会が始まって以来レコアさんが見せた動きの中で最速ともいえる速さであっという間にセレーナに迫り、セレーナの眼の前でもう一回サイドステップで移動した後に横からセレーナの頭ををトンファーで殴りつけた。

それに気がついたセレーナは何とか頭とトンファーの間に水湖を差し込みそのまま後ろに吹き飛ばされて舞台端まで飛ばされた後に何とか踏みとどまった。



「あれに反応するとは思わなかったわ」



本当に驚いたように言っているレコアさんから視線を離さないようにしながら構え直すセレーナはそまま口を開く。



「さっき言った師のお陰ですよ、まさに今の動きを結構やられたので」



セレーナはその言葉と共に思いっ入り槍を振り下ろして氷の刃を１０個作りレコアさんに向けて飛ばした後に追いかけるようにレコアさんに向けて走り出した。



「ワンパターンね！！」



向かってくる氷の刃を今度は撃ち落とさすにサイドステップで躱して・・・・・・焦ったようにトンファーを持った腕で前方ガードをして吹き飛ばされた。

セレーナがやった事は単純、氷の刃を避けようと動いた先に、先回りして思いっきり野球選手ばりのフルスイングを放っていたのを見て防御して吹き飛ばされたのだ。



「『単純だからこそ効果がある』と教わったの」



体勢を立て直してセレーナを睨むレコアさんに静かに構えながらセレーナがそう言うとレコアさんが苦笑する。



「本当に面白いわ、これからは本気で行くから」



レコアさんが先程より速く走り出してセレーナを中心に周るようにステップで動きは閉め、セレーナは追いかけることはせずにレコアさんから視線を離さずに相手に合わせて構えたまま出方を待つ。

そしてレコアさんが一気に距離を詰めてセレーナのボディーにトンファーで右ストレートを一撃放ち当てたら離れる、を３回繰り返してから少し距離を取るようにバックステップで離れた。



その後に観客達が一斉に沸き立った。

セレーナが倒れたのだ。