905 / 1,656
確かに!!
しおりを挟む
「ここだよ」
案内された場所は裏通りのさらに奥に進んだ所にあり、目の前には木製のボロボロの小さな家があった。
「ん?」
家の中からあたし達を見ている子供が見えた。
「他の奴等は?」
「奥に居る」
その言葉を聞いた男の子があたしに視線を向ける。
「本当に皆に手は出さないんだな?」
「うん」
その言葉を聞いて視線を家に戻すと口を開く。
「開けて」
ドアが開いて中が見えた所で少し驚く。
中が見える位置に三人くらいが立っていて、弓をしっかりと構えていたのだ、無理やり入った時に矢が飛んでくることになっていたのだろう。
「デューが連れて来たみたいだけどアンタ何をしに来た?」
子供達のリーダー格らしい女の子・・・・多分子供達の中で一番年上っぽい金髪ショートの女の子があたし達を睨みながら聞いてきた」
あたしはその言葉に苦笑する。
「話がしたいだけだよ、だからその弓は下してくんないかな?」
こっちジッと見ていた女の子が仲間に視線を向けると弓を下ろし始める。
「中に入って。あんまり中は見られたくないんだ」
「あいよ」
許可を得たので中に入ろうとすると、何かに気がついた女の子が慌て始める。
「その動物達は入れないから!!家が壊れる!!」
・・・・・・・・・確かに!!ガイアが壁に軽く当たっただけでも崩れるね!!
「皆悪いんだけど少し待っていてくれるかな?シンとミズキはアニマルズを一緒に居てあげてくれる?」
ご近所さんが驚いた時に2人に取り持ってもらおう。
「「畏まりました」」
2人が頷いてくれたのであたしは金髪の女の子に視線を向ける。
「これで大丈夫だべ?中に入っていいかい?」
金髪の女の子に聞くと頷いてくれたので中にはいると5人の男女が遠回しにあたしを見ている。
「んじゃ失礼して」
あたしはそのまま床に胡坐をかいて座る。
「あたしが此処に来たのは2つ聞きたい事があったからなんだ」
何も言わずあたしを見る子供達を見ながら口を開く。
「スリ以外何をやってる?スリだけじゃ生きていけないべ?」
毎回成功するほど甘くはないだろうしね。
「俺達が出来る日雇いの仕事とかもたまに・・・・・・でもすごく安い」
・・・・・・・まあ子供が出来る事なんだからお小遣い帳程度の額なんだろう。
「なるほど・・・・・もう1つだ・・・アンタ等あたしに雇われない?・・・・いや違うか?あれ?見習いって雇うって事になるんだっけ?」
ん?確か見習いも少しは給料が出るはずだから雇っているって事でいいのか?
「「「「「「は?」」」」」」
そろって疑問の声を上げる子供達を見ながら続ける。
「うちの商会がこの街に店を出すことになったんだ、だからそこで働かないかって事だ」
オープンに向けて人を集めてるって言ったから丁度いいと思うだよね、見習いとはいえ教えれば戦力になるんだから。
「・・・・私達は貴女をさっきまで知らなかった・・・・なのに何でその話をしてくるの?」
「気まぐれ」
金髪女の子にそう言われたからしっかりと答える。
これはあたしの気まぐれ、我儘なのだよ!!
「ただし1つ約束を守ってもらう」
子供達を見ながらあたしは口を開く。
「もうスリは・・・・犯罪を犯さない事、商会で雇う以上商会の責任になるからね」
あたしの気まぐれで商会で雇う以上エルスさんにこれ以上迷惑をかけてはいけない、だからしっかりと言っておかないといけない。
「もちろんうちで雇う以上、衣・食・住は保証するし給金も出るよ」
「私達を騙してこき使うつもり?」
金髪女の子が疑うように言って来た時テレスが前に出て口を開く。
「この方の言う事は本当の事です、信じられないのなら今用意している店へ案内しますわ、そこを見てから決断してもいいですよ?」
ナイスフォローだよテレスさん!!
案内された場所は裏通りのさらに奥に進んだ所にあり、目の前には木製のボロボロの小さな家があった。
「ん?」
家の中からあたし達を見ている子供が見えた。
「他の奴等は?」
「奥に居る」
その言葉を聞いた男の子があたしに視線を向ける。
「本当に皆に手は出さないんだな?」
「うん」
その言葉を聞いて視線を家に戻すと口を開く。
「開けて」
ドアが開いて中が見えた所で少し驚く。
中が見える位置に三人くらいが立っていて、弓をしっかりと構えていたのだ、無理やり入った時に矢が飛んでくることになっていたのだろう。
「デューが連れて来たみたいだけどアンタ何をしに来た?」
子供達のリーダー格らしい女の子・・・・多分子供達の中で一番年上っぽい金髪ショートの女の子があたし達を睨みながら聞いてきた」
あたしはその言葉に苦笑する。
「話がしたいだけだよ、だからその弓は下してくんないかな?」
こっちジッと見ていた女の子が仲間に視線を向けると弓を下ろし始める。
「中に入って。あんまり中は見られたくないんだ」
「あいよ」
許可を得たので中に入ろうとすると、何かに気がついた女の子が慌て始める。
「その動物達は入れないから!!家が壊れる!!」
・・・・・・・・・確かに!!ガイアが壁に軽く当たっただけでも崩れるね!!
「皆悪いんだけど少し待っていてくれるかな?シンとミズキはアニマルズを一緒に居てあげてくれる?」
ご近所さんが驚いた時に2人に取り持ってもらおう。
「「畏まりました」」
2人が頷いてくれたのであたしは金髪の女の子に視線を向ける。
「これで大丈夫だべ?中に入っていいかい?」
金髪の女の子に聞くと頷いてくれたので中にはいると5人の男女が遠回しにあたしを見ている。
「んじゃ失礼して」
あたしはそのまま床に胡坐をかいて座る。
「あたしが此処に来たのは2つ聞きたい事があったからなんだ」
何も言わずあたしを見る子供達を見ながら口を開く。
「スリ以外何をやってる?スリだけじゃ生きていけないべ?」
毎回成功するほど甘くはないだろうしね。
「俺達が出来る日雇いの仕事とかもたまに・・・・・・でもすごく安い」
・・・・・・・まあ子供が出来る事なんだからお小遣い帳程度の額なんだろう。
「なるほど・・・・・もう1つだ・・・アンタ等あたしに雇われない?・・・・いや違うか?あれ?見習いって雇うって事になるんだっけ?」
ん?確か見習いも少しは給料が出るはずだから雇っているって事でいいのか?
「「「「「「は?」」」」」」
そろって疑問の声を上げる子供達を見ながら続ける。
「うちの商会がこの街に店を出すことになったんだ、だからそこで働かないかって事だ」
オープンに向けて人を集めてるって言ったから丁度いいと思うだよね、見習いとはいえ教えれば戦力になるんだから。
「・・・・私達は貴女をさっきまで知らなかった・・・・なのに何でその話をしてくるの?」
「気まぐれ」
金髪女の子にそう言われたからしっかりと答える。
これはあたしの気まぐれ、我儘なのだよ!!
「ただし1つ約束を守ってもらう」
子供達を見ながらあたしは口を開く。
「もうスリは・・・・犯罪を犯さない事、商会で雇う以上商会の責任になるからね」
あたしの気まぐれで商会で雇う以上エルスさんにこれ以上迷惑をかけてはいけない、だからしっかりと言っておかないといけない。
「もちろんうちで雇う以上、衣・食・住は保証するし給金も出るよ」
「私達を騙してこき使うつもり?」
金髪女の子が疑うように言って来た時テレスが前に出て口を開く。
「この方の言う事は本当の事です、信じられないのなら今用意している店へ案内しますわ、そこを見てから決断してもいいですよ?」
ナイスフォローだよテレスさん!!
106
お気に入りに追加
1,282
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜
KeyBow
ファンタジー
この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。
人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。
運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。
ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる