レディース異世界満喫禄

やっぱり自宅が一番だね！！

「ミズキの演技がすげえぇ」



ミズキが大泣きしながら騎士に縋り付きながら説明しているのをあたしは部屋の端で眺めていた。

もちろん蒼天の協力を得て姿を消していながらね。



そしてあたし・・・・・・・・ジャンヌダルクの遺体はあたしのサイズの人形を蒼天の魔法でジャンヌダルクに変え、ミズキの能力でうっすらと人形の表面を冷やしてもらい遺体の冷たさを表現した。

しっかりと騎士が勘違いしてくれて良かったよ。



「レン様、ラーニア様がいらっしぃました」



部屋に慌てて入って来たラーニアさんがベッドに眠るあたしを見て涙を流しながら騎士達に指示を出す。



「この部屋を調べて、もし他殺なら何か残っているかもしれないわ、それとそこの貴方、軍部総長、財務長、ガラム殿、アルベルド殿を呼んできて」



泣きながら指示を出しているラーニアさんを見て罪悪感に捕らわれるけど、これはあたしが『王』を引き受けた時に決めていたことだからそのまま黙って見ていることにする。



あたしが『王』を引き受けた理由は王の権力を利用して腐敗貴族の証拠をつかみ捕らえたり。国民のの為に貴族しか恩恵を受けることの出来ない法律の改正、あと税金の見直しなどをやる為だ。

これに関してはあたしが『こうして欲しい』ってセイに頼み、セイとラーニアさんで頑張ってくれた。

まあそうしないとこの国は変わらないと思ったのだ、アラビータ貴族に嫌がらせをしてやるってのもあったけどね！！



そしてシン達やガラムの働きで何とか形になったので、今回の『ジャンヌダルクの死』を引き起こし、レンスに王権を譲る計画を発動したのだ。



「宰相殿！！本当なのですか！！」



あたしが貴族に対する嫌がらせを思い出していると、ラッチさんを先頭にナジェークやアルベルドやガラムが部屋に駆け込んできてベッドを見て崩れ落ちる。



「そりゃないぜ大将・・・・・・」



「これからあのお方に尽くせると持ったのに」



「くっ！！」



大の大人が涙を流す姿を見て更に罪悪感があたしを襲うけどもう引き返せないのでそのまま立っていることに。



「ラ－ニア様、これを・・・・・」



あ！あたしが残した遺言書を見つけたみたいだね。

遺言書を見てラーニアさんが思いっきりため息をついて、そのまま泣いているラッチさんに遺言書を差し出す。



「ラッチ殿、読んでください」



涙を流しながら受け取り目を通し・・・・・立ち上がる。



「これがあのお方の望みならば私はレンス殿を支え、国の為に尽くしましょう」



ラーニアさんがラッチさんを見つめ・・・・頷く。



「私もです」



2人で頷きい合うのを不思議そうに見ていたナジェーク・アルベルド・ガラムも遺言書を読み立ち上がる。



「我々も支えると誓いましょう」



「大将の望みだ、従わなきゃ怒られちまう」



「あの方に期待されたのです裏切るわけにはいきません」



今度は５人で頷き合ってるよ。



「ですがまずはジャンヌ様がお亡くなりになった事を発表しなければなりません、その後に告別式をやり、後継者を発表します」



少し迷惑をかけるけど頑張って！！







「さてシン、カナデ、ライはこのまま残ってラ－ニアさん達の手伝いをしてあげてくれる？それとレンスの護衛もね」



あたしの遺言のお陰でレンスを狙う輩が出てきてもおかしくないからね。



「「「畏まりました」」」



あといくつかの事をして後はレンス達に任せればいいかな？



「あたし達はアズエルに戻る、何かあったら家に戻って来てね」



「「「畏まりました」」」



あたしはその後アズエルへと転移した。



廊下でスフィアを受け止めてリビングに降りていくと子供達全員がいてあたしの事を笑顔で迎えてくれる・



「「「「「「「「「お帰りなさいレンお姉ちゃん！」」」」」」」」」



やっぱり自宅が一番だね！！



「ただいま！！」



笑顔でそう言いながら心から思った。