レディース異世界満喫禄

日の丸

文字の大きさ
上 下
698 / 1,656

言ったら怒られると思うんだあたし!!

しおりを挟む
「あの子達は連れて行くのね?」



あたし達のやり取りを見ていたマリアールさんが聞いてきたので頷く。



「ケネスダスに戻るときにあの子達も連れて行くよ」



エルスさんに紹介してアズエルに連れて行かないといけないからね。



「本当にごめんなさいね」



「さっきも言ったけどあたしの気まぐれで引き取るんだ気にしなくていいよ、それにうちの子達も似たような境遇だから親身になって優しくしてくれるだろうからね」



「え?」



あたしの言葉に下げた頭を上げて驚いたような顔であたしを見ている。



「あたしと兄妹たちにに血のつながりはないんだ、でも家族だ」



もうあの子達は誰が何と言おうとあたしの兄妹だ。



「そうなの・・・・・・・ねえ?さっきも言ったけど私と友達になってくれない?」



そう言えばそんなことも言ってたね、でもね?



「もう友達だべ?」



本当の姿を見せた時点でもう友達だと思っていたよ?



「ありがとう」



あたしの答えが意外だったのか暫く固まった後になんでかお礼を言って微笑んできたのであたしは左右に首を振る。



「お礼を言われるようなことはしてない」



あたしはその言葉を聞こえないふりをし別の話を振る。



「さっきも言ったけどケネスダスに戻るね、レンスがこっちに来ると思うからこれからの事を話し合ってほしい、それとあたしが此処に戻って来た時ご飯行こうね」



「判ったわ、楽しみにしてる」



お互いに笑い合いあたしはそのまま街を出た。



10日ほどかけてケネスダスに戻った。

この10日ほどの旅でオルシアとテレシアとは打ち解ける事が出来た。



「レンお姉ちゃん、早く皆に会いたいよ!」



テレシアが手を引きながら笑顔で言ってくるのでとても嬉しく感じた。

10日前に親と会えなくなって落ち込んでいた兄妹揃って落ち込んでいるのが判ったので、旅をしてる時一緒に過ごして色々話をして、聞いて、笑って、泣いて、抱きしめて・・・そしてやっとすべてを受け入れて・・・・・・・・・・あたしに『ありがとう』と言ってくれた。



「皆も二人に会えば喜ぶよ、でもその前にあたし達のお姉さんに会ってもらうからね」



「レンお姉ちゃんのお姉さん?」



「そうだよお姉さんが4人がいるんだ」



エルスさん、テレス、ポーラ、カロラの四人ね、エルスさんをお姉さんと言うのはどうかと思うけど本人に『おばちゃん』とか言えないじゃん!!言ったら怒られると思うんだあたし!!



「ジャンヌさん!戻って来たんですね」



倉庫に向かって歩いていると向かい側からレンスが手を振って歩いてきた。



「来てたんだレンス、もしかしてサラッサルの物資に関して?」



「はい、今頼んだ物が来たことを確認してきました」



「そっか。あ!サラッサルもあたし達についてくれる事になったからサラッサルに行ったらマリアールさんと今後の事を話し合って来て」



あたしの言葉に驚いたような顔になり、その後あたしを『じーーーー』と見つめた後聞いてきた。



「ジャンヌ、何をしたのですか?」



「は?」



いきなり何を言い出すのさ?しかも『何かした』じゃなくて『何をした』って言い方がおかしいよね?あたしいつも何かをやらかすとでも思ってるのかな?



「別に何もやってないよ、マリアールさんが決めた事なんだからさ」



何でもかんでもあたしがやったと思わないでほしいべよ!!



「・・・・そう言う事にしておきましょう、マリアールさんと話し合ってきます」



「そうして、これで南部の街はこっちについたね、どうせなら三つの街の領主全員で話し合ったら?」



「・・・それは言い提案ですね、クルスラの街にも寄って声を掛けてきますよ」



「そうした方がいいね、この後4つの村を引き込めれば王都へ行こうと思ってるからね」



さていよいよ次のステップへとい行く事が出来そうだ。
しおりを挟む
感想 1,344

あなたにおすすめの小説

伯爵令嬢の秘密の知識

シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います

登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」 「え? いいんですか?」  聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。  聖女となった者が皇太子の妻となる。  そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。  皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。  私の一番嫌いなタイプだった。  ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。  そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。  やった!   これで最悪な責務から解放された!  隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。  そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。

桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。 「不細工なお前とは婚約破棄したい」 この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。 ※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。 ※1回の投稿文字数は少な目です。 ※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。 表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年10月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 1ページの文字数は少な目です。 約4500文字程度の番外編です。 バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`) ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑) ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜

KeyBow
ファンタジー
 この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。  人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。  運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。  ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。

処理中です...