レディース異世界満喫禄

日の丸

文字の大きさ
上 下
654 / 1,656

これからの事だべ!!

しおりを挟む
エルスさんの【カグヤ商会】の店を出しましょう発言にあたしは思いっきり首を傾げていた。

そしてそんなあたしを見てエルスさんが話を続ける。



「レン様が私に物資関係の話を持って来たのは『ウォルムの厄災』の時の支援物資の時の事を当てにしての事だと思います」



「うん」



この話を・・・いやレンスに『物資に関しては何とかなる』と言ったのは『ウォルムの厄災』の時にエルスさんが手配し、ウォルムの各村へと支援物資を配ったことがあるから大丈夫だと思ったのだ。



「あの時はメイシェルの王都で伝手を使い物資を集めましたが今回はそれが使えません」



「はえ?」



え?もしかしてあたしの計画いきなり終了?やべえ・・・レンスになんて言おう?



「え?何で使えないの?」



あたしの質問にエルスさんが真剣な顔で答えてくれた。



「私の使った伝手は私が王宮で働いた時に得た伝手なのです」



「え?それが何で使えないの?」



王宮御用達の店から物資を買ったって事でしょ?品切れとかってのはあり得ないよね?



「お忘れですか?今は戦時です、国の方が優先されます」



あ!!そう言う事か!!確かに無理だね!!



「そこで先程の話の戻るのですが、ケネスダスに店を出す・・・・正確には新しい形の【カグヤ商会】の店をです」



「新しい形?」



え?新しい形って?もしかして従業員が皆着ぐるみを着て接客をするとか?・・・・・・・・ちょっと見てみたいかも!!



「はい今までの【カグヤ商会】は衣服とレシピの販売を専門としてきました、ですがケネスダスに出す店は食糧、衣服、薬、武器関係・・・・・・所謂総合商会として店を出すのです」



違ったよ!!



「別に今までの【カグヤ商会】でもよくない?」



あたしの言葉にエルスさんが首を左右に振る。



「レン様の今回の頼みに答えられる為にはそうした方がいいのです、許可して頂けますか?」



「エルスさんが必要だと思うんだよね?」



「はい」



エルスさんは間違ったことは絶対にしない人だ、ならばOKしかないでしょう!!



「わかったべ、頼める?」



「畏まりました、三日下さい話を纏めて見せます」



なんかエルスさんがやる気になってる!!頼もしいけどちょっと怖い!!



「んじゃ一度ケネスダスに行こうかエルスさん」



物資置き場に一緒に行って場所を確認してもらった方がいいし、一度行けばエルスさんに渡してある【転移の腕輪】を使いいつでも来れるようになるからね。



「畏まりました」



ん?あれ?そう言えば・・・・・・



「ねえエルスさん、確かもう店を任せられる人っていないんじゃなかった?」



確か【エルセア王国】に店を出す時に『任せられる人はもういない』と言ってた気がするんだけど?



「はい、店を出しても任せられる者が育っていません、ですから私、テレス、ポーラが交代でケネスダスの店を受け持ちます」



「え?いいの?家の事だけでもかなり忙しいんじゃないの?」



「大丈夫ですよ、子供達も半数の子達は見習いや討伐者となりましたからかなり手が空きますので」



ああそっか、でもなんか悪い気がするね。



「大丈夫ですよレン様、営業しつつ、きちんと教育はしていきます、数か月で任せられる人間が育ちますよ」



「わかったべ、大変だろうけど頼みます」



あたしは三人に頭を下げる。



「頭をお上げ下さいレン様、私達は貴女に仕えているのです、ですからお気になさらず」



エルスさんがそう言うとテレスが頷く。



「そうですレン様、貴女にお仕えして、色々な体験が出来て退屈しなくてすみますわ」



ねえテレスそれは喜んでいるんだよね?遠回しに貶してはいないよね?



「私は毎日が楽しいですよレン様」



ありがとうポーラ!!



「んじゃさんの皆で一度ケネスダスにいこうか」



「「「畏まりました」」」



何とかなりそうでよかったよ。
しおりを挟む
感想 1,343

あなたにおすすめの小説

転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~

ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。 異世界転生しちゃいました。 そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど チート無いみたいだけど? おばあちゃんよく分かんないわぁ。 頭は老人 体は子供 乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。 当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。 訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。 おばあちゃん奮闘記です。 果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか? [第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。 第二章 学園編 始まりました。 いよいよゲームスタートです! [1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。 話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。 おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので) 初投稿です 不慣れですが宜しくお願いします。 最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。 申し訳ございません。 少しづつ修正して纏めていこうと思います。

キャラ交換で大商人を目指します

杵築しゅん
ファンタジー
捨て子のアコルは、元Aランク冒険者の両親にスパルタ式で育てられ、少しばかり常識外れに育ってしまった。9歳で父を亡くし商団で働くことになり、早く商売を覚えて一人前になろうと頑張る。母親の言い付けで、自分の本当の力を隠し、別人格のキャラで地味に生きていく。が、しかし、何故かぽろぽろと地が出てしまい苦労する。天才的頭脳と魔法の力で、こっそりのはずが大胆に、アコルは成り上がっていく。そして王立高学院で、運命の出会いをしてしまう。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?

あくの
ファンタジー
 15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。 加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。 また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。 長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。 リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!

nineyu
ファンタジー
 男は絶望していた。  使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。  しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!  リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、  そんな不幸な男の転機はそこから20年。  累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!

処理中です...