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不思議だ!!
しおりを挟む「俺は反対だな」
改めて店に関する事をモンドに話したらモンドが予想外の返事をして来た。
「それは何故です?」
エルミアさんも意外に思ったようで首を傾げながら聞いている。
「理由は二つ、一つ目【カグヤ商会】の商品は衣服がメインだろう?同じエリアでやると衣服に匂いが付く可能性が高い事、二つ目が店の予定区画の広さ・・・・多分狭い」
服に匂いが付くって・・・・ああそうか!気にする人は気にするもんね!この世界には換気扇なんてものが無いから匂いが籠りがちになるもんね、でも狭いって何?
「狭いとはどういうことですか?」
エルミアさんは『狭い』の方が引っかかったらしく首を傾げている。
「これから話す事は自慢話じゃなくて今の【銀狼の寝床】状態だぞ?今の【銀狼の寝床】は昼と夜のメインの時間帯は行列ができる、つまりここで同じ様に営業するのならば【銀狼の寝床】以上にお客が入りきらない可能性がある」
え?そこまでの人気店になったの【銀狼の寝床】って?
「なるほど・・・・・ではこの店舗の二階を使ってみてはどうですか?」
エルスさんがモンドに言うとモンドが考え込んで首を振る。
「出来ればそれもやめた方がいい、もしもの話になるが店で火事を起こしたとき下の階によく燃える物が置いてあると、あまりいい未来は見えない」
まあ広い店舗と言っても火事が起きた時は一緒に燃えるわな。
「モンドさん一つ質問です、新しい店を出すとして人材はいますか?」
「いる、が!抜けられるときついんだよなぁ・・・・まあ他の奴等も育ってるしなんとかなるかぁ、ライカムは店を持っても大丈夫だと思う」
ライカムはモンドの下で副店長のポジションにいる男性だ。
「そうですか、ではこの王都で店舗を探しますのでライカムさんに話をしておいてください、確かライカムさんはご結婚してましたよね?『新居に関する手当は【カグヤ商会】から出しますのでご検討してください』とお伝え願いますか?」
「あのねエルミアさん?此処に出せないなら無理して【銀狼の寝床】の支店を作らなくてもいいんだよ?」
だって思い付きで言っただけだし!!
「いいえレン様、これはいい機会です支店を作りましょう、【銀狼の寝床】に関しては料理人が育ち切らないため増やせませんでしたがモンドさんが『大丈夫』と言って下さいましたから安心して増やせます」
エルスさん・・・・【銀狼の寝床】も増やしたかったんだ?やっぱりやり手の商人って感じだ・・・・何でこの人王宮のメイド長なんてやっていたんだろう?不思議だ!!
まあいいか【バウダック王国】に来てまだ二日目だからのんびりと店舗は探せるとおもうしね。
「レン様私は明日ギルドに行って空き店舗っを探してきます、お手数ですがモンドさんを送ってくださいませんか?」
「あいよ、帰るよモンド」
「おう」
モンドが頷き転移魔法であたしのアズエルの家に転移した。
「本当にとんでもないな転移魔法ってのは」
「まあ使えると便利だべさ、モンド悪いんだけどライカムさんに話をしておいて、断られても【銀狼の寝床】を辞めろとかは言わないから安心して欲しいとも言っておいて」
「わかった、だがあいつは受けると思うぞ?普通は自分の店を持つのは誰しもが持つ『夢』なんだ、それがかなうんだから断らんだろうさ」
「だといいな、まあすべてライカムさんに丸投げって事になるんだけど」
資金とかはこっちが出すけど後はライカムさん次第って事になると思う。
「大丈夫だろうさ、ライカムは【銀狼の寝床】を始めた時から働いていた奴だから、何をすればいいかとかはわかってるだろうしな」
「そう言えば【銀狼の寝床】もモンドに丸投げだったね」
経験者が言うと説得力があるね!!
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❇❇❇❇❇❇❇❇❇
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