381 / 1,656
うん、ごめんなさい!!
しおりを挟む「今度はタイラントか・・・・・・・・」
あたしの目の前で深いため息をつきながらアストレイが両手で顔を覆っている。
あたし悪くないよ?あの子達が着いて来るって言ったから連れて来ただけだよ!!
・・・・・・・・うん、ごめんなさい!!
「前に渡してあった侯爵家の紋章入りの旗があるだろう?それを身に付けさせておけ、それと後でケインに言って国旗ももらっておけよ?国外に出た時は国旗の方がいいしな」
「あいよ、悪いね」
「もう慣れっこだ、気にするな」
・・・・え?あたしそんなに迷惑かけたっけ?・・・・・・迷惑かけたかも!!
「それで?確か今【バウダック王国】に行ってるのだろう?楽しんでるのか?」
エルスさんに聞いたんだねきっと、まあ楽しんでると言えば楽しんでる・・・・のかな?
「王位継承の儀に首を突っ込んでる」
「・・・・・・・すまん聞き間違えた、もう一度言ってくれ」
「王位継承の儀に首を突っ込んでる」
また両手で顔を覆い深いため息をつくアストレイ・・・尋ねられたから答えただけなのに何なのさ!!
「・・・・・聞き違いじゃなかったのか・・・・どうしてそうなった?」
ケインに言ったとそのままアストレイにも話す。
「その候補者は運がいいな、命を救われ、玉座も得ることが出来たのだから」
「いやいや!!話聞いてた?まだ【武】と【軍】が終わってないんだよ?なんでもう決まったみたいないい方するのさ?」
「お前が手助けすると決めた時点でもう決まりだ、お前が付いて負ける未来など考えられん」
真顔ではっきりと言い切るアストレイを間抜け顔で見ているとニヤリとして言葉を続ける。
「多分メイシェル王国でお前に勝てる奴は居ても片手で数えるだけだろう、そのお前がその候補者を鍛え、【軍】に出るんだ、負ける訳がない」
「買い被りすぎだよ、【武】はあの子の頑張り次第だし、【軍】はどうなるかわからないよ、あたしより強い奴が出てくるかもしれないしね」
なにせ騎士団長が向こうについてるんだ強者を出してくる可能性が高い。
「それでも・・・だ、それでもお前は勝さ・・・・まあこの話はこれまでだ、話は変わるが【バウダック王国】から帰ってきたら、前から頼んでいた娘をウォルムに連れて行ってもらう件、頼めるだろうか?」
「いいよウォルムも落ち着いてきたしうちの子達と一緒に連れて行くよ」
昨日ウォルムに行った時少なくとも王都は普段の生活に戻っているようだった、だから王都に連れて行っても大丈夫だろう。
「すまぬなマリーナが楽しみにしているのでな、できるだけかなえてやりたい」
「大丈夫うちの子達も喜ぶから、まあ【バウダック王国】でのごたごたが終わった後になるけどね」
それから少し話をした後自宅に戻った。
・・・・・・これはヤバい・・・対策を考えないと!!!
タイラントが仲間になったことで一つ問題が出て来た、それは部屋の広さだ。
アニマルズは寝るときあたしの部屋で一緒に寝たがるので必然的に部屋に居る事が多くなる、あたしの部屋は10人いても気にならないくらいの広さははあるが流石に大きな熊が二匹もいると狭くなってきたと感じてしまう。
・・・・・・よし!!エルスさんに相談だ!!
「皆【バウダック王国】に行くよ集まって」
皆が集まって所で【転移】した。
「皆ただいま!!」
突然転移して来た熊二匹を見たまま固まる子供達とエルスさん達を見る事になった。
143
お気に入りに追加
1,280
あなたにおすすめの小説
【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界に追放されました。二度目の人生は辺境貴族の長男です。
ファンタスティック小説家
ファンタジー
科学者・伊介天成(いかい てんせい)はある日、自分の勤める巨大企業『イセカイテック』が、転移装置開発プロジェクトの遅延を世間にたいして隠蔽していたことを知る。モルモットですら実験をしてないのに「有人転移成功!」とうそぶいていたのだ。急進的にすすむ異世界開発事業において、優位性を保つために、『イセカイテック』は計画を無理に進めようとしていた。たとえ、試験段階の転移装置にいきなり人間を乗せようとも──。
実験の無謀さを指摘した伊介天成は『イセカイテック』に邪魔者とみなされ、転移装置の実験という名目でこの世界から追放されてしまう。
無茶すぎる転移をさせられ死を覚悟する伊介天成。だが、次に目が覚めた時──彼は剣と魔法の異世界に転生していた。
辺境貴族アルドレア家の長男アーカムとして生まれかわった伊介天成は、異世界での二度目の人生をゼロからスタートさせる。
異世界転移の……説明なし!
サイカ
ファンタジー
神木冬華(かみきとうか)28才OL。動物大好き、ネコ大好き。
仕事帰りいつもの道を歩いているといつの間にか周りが真っ暗闇。
しばらくすると突然視界が開け辺りを見渡すとそこはお城の屋根の上!? 無慈悲にも頭からまっ逆さまに落ちていく。
落ちていく途中で王子っぽいイケメンと目が合ったけれど落ちていく。そして…………
聞いたことのない国の名前に見たこともない草花。そして魔獣化してしまう動物達。
ここは異世界かな? 異世界だと思うけれど……どうやってここにきたのかわからない。
召喚されたわけでもないみたいだし、神様にも会っていない。元の世界で私がどうなっているのかもわからない。
私も異世界モノは好きでいろいろ読んできたから多少の知識はあると思い目立たないように慎重に行動していたつもりなのに……王族やら騎士団長やら関わらない方がよさそうな人達とばかりそうとは知らずに知り合ってしまう。
ピンチになったら大剣の勇者が現れ…………ない!
教会に行って祈ると神様と話せたり…………しない!
森で一緒になった相棒の三毛猫さんと共に、何の説明もなく異世界での生活を始めることになったお話。
※小説家になろうでも投稿しています。
リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる