レディース異世界満喫禄

日の丸

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あたしは仲間に恵まれてるんだよね!!

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「プレシア、もう仲間は探さなくていいよ?あたし達で十分だ」


「は?」


仲間云々の話で落ち込んだプレシアの肩を叩き笑いかける。


「あたし達は少数でダンジョンを制覇出来るくらいだから、数の不利なんて問題ないよ」


「本当に?」


疑いの眼差しであたしを見ているプレシアにエルスさんが答える。


「本当ですよ、ダンジョン制覇をしてウォルム王と拝謁なさりました」


エルスさんの答えにプレシアが固まった。


「ん?どうしたのプレシア?」


「貴女ってすごい人だったのね」


まじまじと見られた後にそう言ってため息をつくプレシア。


「仲間が皆凄いんだよ、あたしは助けられてばかりだ」


スタンピードの時も皆が居なければ三ヶ所同時攻略なんてできなかったし、大災害だって皆が居たから早々に収束することが出来たんだし、あたしは仲間に恵まれてるんだよね!!


「だから【軍】は心配しなくていいよ、プレシアは【知】と【武】に専念して・・・・そう言えばアンタ武器は何使うのさ?」


「・・・・・・無手よ」


「無手・・・武闘家って事だよね・・・【バイダスターナ】はいつから始まるの?」


「二週間後よ」


ミズキ帰って来るかな?仕方ないからあたしが少し手ほどきをするしかないかなぁ・・・・【荒川流】の技は教える事は無いけど基本的な事なら教えてもいいかな?


「良し決まり!プレシア!まず明日ギルドであたし達に依頼を出す、その後ここに戻ってあたしと手合わせだ、基本を教えてあげる」


「教える?何を?」


「あたしも無手の流派をかじってるんだよ、だからそれを教えてあんたの能力の底上げをする」


「私結構強いわよ?」


「なら風呂あがったら手合わせだ、それが手っ取り早い」


「分かった」









そして風呂上がりのリビングで大の字で倒れているプレシアを見下ろすあたし。


「何なの貴女・・・汗一つ・・・呼吸すら乱れていないなんて」


息を切らせながら寝転がるプリシアを見下ろしニヤリとする。


「鍛え方が違うのさ、でもこれで分かったべ?明日から鍛えてあげるよ」


あたしを見上げ、少し間を置いた後真剣な目で『お願いします』と言ったので頷く。


「アンタが少しでも強くなれるようにするよ」


少しでも危険を回避する力を付けてもらわないとね!


「プレシア温泉にもう一回入っておいでよ、汗だくだからね、カナデついて行ってあげて」


「畏まりました」


プリシアとカナデを見送った後あたしはエルスさんに気になる事があったので相談することにする。


「ねえエルスさん、プリシアの一族と他の二家に関する情報、それと・・・・王城での派閥のパワーバランスとかが気になるんだけど、どうすれば知ることが出来るかな?」


プリシアの話を聞く限りプリシアの一族はかなり後手に回り立場で言うと三王家の中で一番下っぽいんだよね。


「でしたら街にいる情報屋に依頼すればいいと思います」


「あ!そういう人っているんだ」


なんかドラマっぽいね!!


「どこの街にもいると思いますよでも今回は運が良かったですね、もう情報屋とは顔見知りと言うか会ってますよ」


「え?誰?」


「テレスの昔馴染みですよ、テレスが持ってきた【バイダスターナ】の情報は彼女から聞いたそうです」


あの綺麗なお姉さんか!!明日ギルドに行ってついでに探してみようかな?

そんな話をしていたらプレシア達が戻って来たので今日は寝る事にした。


「お休みなさい」


さあ明日から少し忙しくなるぞ!!


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