レディース異世界満喫禄

【深海迷宮】の戦い①

「ただいま、やっぱり転移で行った先は魔物の群れのど真ん中だった、皆気を引き締めな！」


レン様が【迷いの谷】から戻ってきた後の第一声がこの一言だった。

やはり【スタンピード】は起きていてかなりの魔物がダンジョンから溢れているのだろう、私も気合を入れなければなりません。

そしてレン様の激を聞いた討伐者達が気合を入れるように声を上げる。


「「「「「「おう！！！」」」」


さすがレン様！お陰で討伐者達がやる気に満ちている、これなら転移した後『怯えて戦えない』なんてことは起きないだろう、そこまでを考えての激だったのですね！！


「次は【深海迷宮】だ！Ｂランカーは集まれ！」


私が感動しているとグラマスが声を上げて皆を呼び始めたので私もそこに向かう・・・と、レン様が真顔でお声を掛けてくださった。


「がんばれ」


私を見つめる目には『あんたを信頼している』と言う言葉が宿っている気がした、なので私は貴女様の期待にお応えいたしましょう。


「畏まりました」


私の全てを持って成し遂げて見せましよう、それを証明する為に、貴女の従者は優秀であると周りに証明するために・・・その気持ちを込め優雅にカーテーシーをして、レン様に微笑む。

レン様が私の姿を見て微笑み、その後に【深海迷宮】に転移をした。





そして転移したさきは魔物の群れの、まさにど真ん中でしたが事前に聞かされていたので、討伐者達は各々の武器をふるい戦い初めていて、私も転移直後を狙って【スピアーゲイザー】を使う。


「【スピアーゲイザー】」


ある程度の魔物を倒せたと思いましたがそれを押しつぶすように後から後から押し寄せてくる、ですがちっとも恐怖を感じない。


「さて・・・レン様、お戻りくださいな、此処は私の戦場でございます」


私の言葉を聞いてレン様が微笑む。


「あいよ」


その言葉を残しレン様は転移してこの地より戻られた。


「さて皆さん、まずは大きな一手を・・・・・【水神の守り】」


私の魔法の言葉を紡いだ瞬間、ここに来ている討伐者達に地面からあふれ出した水が襲い掛かり水浸しになる。



「なんだ？」


「冷てぇ！」


「誰のいたずらだよ！こんな時に！」



討伐者達が騒ぎ出した中一人の討伐者が違う悲鳴を上げた。



「うゎぁぁぁ、噛みつかれた！っていたくねぇ？」



きちんと魔法の効果は出ていますね簡単に言うと水の膜が彼を守ったのです、ですが安心されては困ります。



「皆さん今の魔法は皆さんの身を守る為の魔法ですが完全に防げるわけではないのです、ですから慢心しないで、避けれる攻撃はよけてください！」


私の言葉に討伐者達がすべてを理解し戦い始める。

・・・さてこれからが私の戦いですね、


「あなた方に恨みはありませんが死んでくださいな」


私は味方がいないのを確認した後、広範囲魔法を使う事にした。


「【コキュートス】」



私の視線に入っている全ての魔物を氷漬けにする魔法・・いい感じですね。


「そこのあなた、私達は今から【深海迷宮】に入ります、もう【深海迷宮】から魔物は出ないようにしますからここの掃討と終わったら周囲の町や村に向かってください」


「わかった、死ぬなよお嬢さん」


「もちろんですわ、そんな事をしたら我が主が悲しまれますから」


その言葉を残し【深海迷宮】の入口をくぐり抜けて、振り向き入口に向かい魔法を放つ。



「【アイシクルウオール】【アイシクルウオール】【アイシクルウオール】【アイシクルウオール】

【アイシクルウオール】【アイシクルウオール】【アイシクルウオール】【アイシクルウオール】」



これだけ重ねがけをすればこの壁は破られないでしょう。



「さて・・・ギンガさん、コハクさん行きますよ」



「ガウ！」　　「クゥ！」




早く終わらせてあの方の下に帰るのです！