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こういう所は見習いたいな!!
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「あらあらあら!うちの子が一段と可愛くなったわね!」
ウォルムの王妃様・・・アイリーンさんが娘の姿を見て微笑む。
アイリスは今、ギンガと化している・・・・・そう着ぐるみを着ているのだ!!
多分あたしの称号に【着ぐるみの伝道師】の称号が付くんじゃないかな?それくらい広めてる気がするよ!!
「レンちゃんありがとうね、こんなかわいい服くれるなんて」
「気にしなくていいですよ、他の着ぐるみも渡しますから後で着まわしてください」
食事の後さっさとここを離れようと思ったら『食後のお茶をご一緒にいかが?』と王妃様に笑顔で言われて逃げることが出来なくなりフィルミナ達と王城の一室に案内さて皆が座った所で、部屋にメイドが入って来てお茶の用意を始める。
「今日は本当に素晴らしい日であった」
アクスがにこやかに言うとアイリーンさんも頷く。
「ええ、とても美味しかったわ、こんなに美味しいんだったら現役のころに私も狩っておくべきだったわ」
「ん?現役のころ?」
「ええ、私は元討伐者よ最終ランクはAね、アクスとは元パーティーメンバーなのよ」
ニコニコしながらあたしの疑問に答えてくれたけど、アクスって王族でしょ?討伐者やってたの?
「うむ・・・本当は兄が王となるはずだったのだ、だから俺は好き勝手が出来てな、討伐者として様々な所を旅していたのだ、グラマスのハンナも元パーティーメンバーだよ」
今のウォルムの上位権力者全てがパーティーメンバーってすごくない?
「兄が病気で亡くなって俺が王位を継ぐことになったんだが俺はアイリーン以外と結婚する気は無かったんで色々あったが今の形となった訳だ」
おお!一途なんだね!
「それと・・・・気になっていたのだが、お主の持っているその布にくるまれているのは刀であろう?」
アクスがリュージュの方をみて語りかけたのでリュージュが一瞬『ビクッ』とした後頷く。
「レンが一押しの子を持ってこいって言ったから持ってきた」
微かに聞こえる音量で答えた後、下を向いて黙り込むリュージュ、うむ!よく言った!
「うんとねこの子人見知りなんだ、でも腕はトップクラスだよ、あたしも一振り売ってもらったけど『素晴らしい』の一言だった、だからアクスにも教えてあげたかったんだ」
あたしの言葉にリュージュが驚いた顔をした後赤くなり下を向く。
「ふむ・・・・・見せてもらえるか?」
「・・・・・・ん」
アクスに向けて刀の包んである袋を差し出すとそれを受け取るアクス。
「・・・・確かに素晴らしいな」
布を取り鞘から刀を抜いて刀身を見た後鞘に仕舞う。
「・・・・・父上、その刀私が欲しいです」
フィリッツが刀を見てアクスに言ってきた。
「・・・ふむ・・確かに武器の一つも持つ年だしな・・・」
考え込むアクスにリュージュが待ったをかける。
「それはダメ、その子はアクセサリーや調度品じゃない」
「「「「え?」」」」
「王様ならともかく、王子にはまだその子は早い、もし王子が使うのならその子は調度品とかわりがなくなる、戦う為に生まれたのにその子がかわいそう」
「つまり息子の腕ではこの刀にふさわしくないと?」
「うん」
真顔でリュージュに聞いているアクスが返事を聞いた後・・・・笑い出した。
「くくく!確かに刀は使ってこそだ!その刀に見合った者の腕によってな!気に入った!フィリッツよ腕を磨け!この【刀匠】を認めさせるために!それと城に勤めている騎士の中で刀を使っている熟練者をそなたの店に連れて行く、その者達の刀を打ってくれ」
「・・・・・・会ってから決める」
「くくく!そうか!会ってからか!!」
よかったよ・・・・職人の拘りで喧嘩になる事ってよくある事だけど相手が王様だったからちょっとヒヤヒヤしたよ、でもすごいなリュージュは王族相手でも自分の拘りを曲げなかった、これはすごいと思う。
こういう所は見習いたいな!!
ウォルムの王妃様・・・アイリーンさんが娘の姿を見て微笑む。
アイリスは今、ギンガと化している・・・・・そう着ぐるみを着ているのだ!!
多分あたしの称号に【着ぐるみの伝道師】の称号が付くんじゃないかな?それくらい広めてる気がするよ!!
「レンちゃんありがとうね、こんなかわいい服くれるなんて」
「気にしなくていいですよ、他の着ぐるみも渡しますから後で着まわしてください」
食事の後さっさとここを離れようと思ったら『食後のお茶をご一緒にいかが?』と王妃様に笑顔で言われて逃げることが出来なくなりフィルミナ達と王城の一室に案内さて皆が座った所で、部屋にメイドが入って来てお茶の用意を始める。
「今日は本当に素晴らしい日であった」
アクスがにこやかに言うとアイリーンさんも頷く。
「ええ、とても美味しかったわ、こんなに美味しいんだったら現役のころに私も狩っておくべきだったわ」
「ん?現役のころ?」
「ええ、私は元討伐者よ最終ランクはAね、アクスとは元パーティーメンバーなのよ」
ニコニコしながらあたしの疑問に答えてくれたけど、アクスって王族でしょ?討伐者やってたの?
「うむ・・・本当は兄が王となるはずだったのだ、だから俺は好き勝手が出来てな、討伐者として様々な所を旅していたのだ、グラマスのハンナも元パーティーメンバーだよ」
今のウォルムの上位権力者全てがパーティーメンバーってすごくない?
「兄が病気で亡くなって俺が王位を継ぐことになったんだが俺はアイリーン以外と結婚する気は無かったんで色々あったが今の形となった訳だ」
おお!一途なんだね!
「それと・・・・気になっていたのだが、お主の持っているその布にくるまれているのは刀であろう?」
アクスがリュージュの方をみて語りかけたのでリュージュが一瞬『ビクッ』とした後頷く。
「レンが一押しの子を持ってこいって言ったから持ってきた」
微かに聞こえる音量で答えた後、下を向いて黙り込むリュージュ、うむ!よく言った!
「うんとねこの子人見知りなんだ、でも腕はトップクラスだよ、あたしも一振り売ってもらったけど『素晴らしい』の一言だった、だからアクスにも教えてあげたかったんだ」
あたしの言葉にリュージュが驚いた顔をした後赤くなり下を向く。
「ふむ・・・・・見せてもらえるか?」
「・・・・・・ん」
アクスに向けて刀の包んである袋を差し出すとそれを受け取るアクス。
「・・・・確かに素晴らしいな」
布を取り鞘から刀を抜いて刀身を見た後鞘に仕舞う。
「・・・・・父上、その刀私が欲しいです」
フィリッツが刀を見てアクスに言ってきた。
「・・・ふむ・・確かに武器の一つも持つ年だしな・・・」
考え込むアクスにリュージュが待ったをかける。
「それはダメ、その子はアクセサリーや調度品じゃない」
「「「「え?」」」」
「王様ならともかく、王子にはまだその子は早い、もし王子が使うのならその子は調度品とかわりがなくなる、戦う為に生まれたのにその子がかわいそう」
「つまり息子の腕ではこの刀にふさわしくないと?」
「うん」
真顔でリュージュに聞いているアクスが返事を聞いた後・・・・笑い出した。
「くくく!確かに刀は使ってこそだ!その刀に見合った者の腕によってな!気に入った!フィリッツよ腕を磨け!この【刀匠】を認めさせるために!それと城に勤めている騎士の中で刀を使っている熟練者をそなたの店に連れて行く、その者達の刀を打ってくれ」
「・・・・・・会ってから決める」
「くくく!そうか!会ってからか!!」
よかったよ・・・・職人の拘りで喧嘩になる事ってよくある事だけど相手が王様だったからちょっとヒヤヒヤしたよ、でもすごいなリュージュは王族相手でも自分の拘りを曲げなかった、これはすごいと思う。
こういう所は見習いたいな!!
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