231 / 1,656
巻き込んでみた!!
しおりを挟む
「蒼天、エルスさんにこれを届けてくれるかな」
あたしは【アイテムボックス】から事前に用意してあった手紙を蒼天の背中に括り付ける。
内容は『あと少しでアズエルに着く』だ。
「クワッ!」
蒼天が飛び立つのを見送ってまた進みだす。
それから黙々とすすみアズエルの入場門が見えてきたので口元が緩んでしまう。
いつの間にかアズエルはあたしの【帰る所】になってる、ちょくちょく【転移】で帰ってたけど、正面から帰って来るとこうも違うとは思わなかった。
「あれ?姉御じゃねえか、帰ってきたのか?」
「あれ?ニックさんじゃん、なんで守護警備隊副隊長が門番なんてしてるの?」
「ん?今日は偶々、門番する奴が風邪で休んでな、三時間だけ門番やってるのさ」
「ご苦労さん」
「で?この方々は?」
「巫女様とその護衛隊」
「は?連絡受けてないんだけど?」
「王命の為、極秘で訪れさせてもらいました、この護衛隊の指揮を執っているフオートです、よろしくお願いします」
「はっ!ご苦労様です!只今手続きをします、お待ちください」
敬礼をした後、急いで詰所に駆けて行ったので待っていると入場門の向こう側からエルスさんが歩いてくるのが見えた。
「お待たせしました、どうぞお通りください」
ニックさんの言葉にあたし達はアズエルに入り、入場門の内側で広い場所に移動しこれからの事を話ておく。
「説明はあたしがするよ!まず宿だ!騎士と10神教の人は別になってるからね!案内するからそこで過ごして!今日はそのまま休みだ!」
一人の騎士が手を挙げて質問してくるのでニヤニヤしながら聞く、多分あたしが思ってることを聞いてくると思うんだよね!
「巫女様の警護は?」
『巫女様の警護は?』
やっぱりね!くくく!あたしの勝ちだ!
「アズエルいる間は警護・警備は無しだ!!あたしがアズエルの討伐者に頼んである!今日この後宿でゆっくり旅の疲れを癒しな!」
ざわつく騎士達を見ながら話をする。
「これは王命に含まれているからね!反論は許さないからね!それとこの人はあんた達を案内してくれるエルスさんだ!ハイあいさつ!!」
「「「「「「「よろしくお願いします」」」」」」」」
騎士達が声をそろえて挨拶している、さすがは軍人そう言う所はしっかりしてる。
「よろしくお願いしますね、レン様のお願いで皆さんを案内することになりました、皆さんついて来て下さい」
騎士たちは警備隊に馬車と馬を預けてエルスさんの後をついて行く。
「フオートさん、残ってくれる?後の事を話たい」
「わかりました」
エルスさんと騎士達を見送った後にあたし、アルナー、ガルド、ウルザ、フオートさんが残り後の事を話す。
「【スカーレット】と【ムーンライト】も宿をとっているからねゆっくりして、アルナーとフオートさんはあたしの家に泊まって」
「レン殿の家ですか巫女様はともかく?」
「あたしの家はアズエルで一番安全な場所だけど騎士が一人もつかないのは護衛隊としてはよろしくないだろ?だから家に泊まって」
「ありがたく」
頭を下げるフオートさんの肩を叩きながら笑いかける。
「で!此処に居る皆には知らせておくけど、明日、あたしの店を貸切にしてあるから昼ごろから宴会するよ、今日から三日の護衛を討伐者に頼んでるから、気にせず飲んで騒いでおくれ」
「姐御が前に言ってた『お疲れ会』なのかこれ?」
「え?終わってからじゃなかったの?」
まさか明日『お疲れ会』をやるとは思わなかったんだろう、かなり驚いている・・・・やった!ドッキリ大成功!!
「何で王命なんて言ったんだ?『お疲れ会』でいいじゃないのか?」
「騎士達を巻き込みたくなったからケインに頼んで、巻き込んでみた!!」
「いやいや!なんかそれはおかしいから!!」
ウルザよナイスツッコミだ!!
あたしは【アイテムボックス】から事前に用意してあった手紙を蒼天の背中に括り付ける。
内容は『あと少しでアズエルに着く』だ。
「クワッ!」
蒼天が飛び立つのを見送ってまた進みだす。
それから黙々とすすみアズエルの入場門が見えてきたので口元が緩んでしまう。
いつの間にかアズエルはあたしの【帰る所】になってる、ちょくちょく【転移】で帰ってたけど、正面から帰って来るとこうも違うとは思わなかった。
「あれ?姉御じゃねえか、帰ってきたのか?」
「あれ?ニックさんじゃん、なんで守護警備隊副隊長が門番なんてしてるの?」
「ん?今日は偶々、門番する奴が風邪で休んでな、三時間だけ門番やってるのさ」
「ご苦労さん」
「で?この方々は?」
「巫女様とその護衛隊」
「は?連絡受けてないんだけど?」
「王命の為、極秘で訪れさせてもらいました、この護衛隊の指揮を執っているフオートです、よろしくお願いします」
「はっ!ご苦労様です!只今手続きをします、お待ちください」
敬礼をした後、急いで詰所に駆けて行ったので待っていると入場門の向こう側からエルスさんが歩いてくるのが見えた。
「お待たせしました、どうぞお通りください」
ニックさんの言葉にあたし達はアズエルに入り、入場門の内側で広い場所に移動しこれからの事を話ておく。
「説明はあたしがするよ!まず宿だ!騎士と10神教の人は別になってるからね!案内するからそこで過ごして!今日はそのまま休みだ!」
一人の騎士が手を挙げて質問してくるのでニヤニヤしながら聞く、多分あたしが思ってることを聞いてくると思うんだよね!
「巫女様の警護は?」
『巫女様の警護は?』
やっぱりね!くくく!あたしの勝ちだ!
「アズエルいる間は警護・警備は無しだ!!あたしがアズエルの討伐者に頼んである!今日この後宿でゆっくり旅の疲れを癒しな!」
ざわつく騎士達を見ながら話をする。
「これは王命に含まれているからね!反論は許さないからね!それとこの人はあんた達を案内してくれるエルスさんだ!ハイあいさつ!!」
「「「「「「「よろしくお願いします」」」」」」」」
騎士達が声をそろえて挨拶している、さすがは軍人そう言う所はしっかりしてる。
「よろしくお願いしますね、レン様のお願いで皆さんを案内することになりました、皆さんついて来て下さい」
騎士たちは警備隊に馬車と馬を預けてエルスさんの後をついて行く。
「フオートさん、残ってくれる?後の事を話たい」
「わかりました」
エルスさんと騎士達を見送った後にあたし、アルナー、ガルド、ウルザ、フオートさんが残り後の事を話す。
「【スカーレット】と【ムーンライト】も宿をとっているからねゆっくりして、アルナーとフオートさんはあたしの家に泊まって」
「レン殿の家ですか巫女様はともかく?」
「あたしの家はアズエルで一番安全な場所だけど騎士が一人もつかないのは護衛隊としてはよろしくないだろ?だから家に泊まって」
「ありがたく」
頭を下げるフオートさんの肩を叩きながら笑いかける。
「で!此処に居る皆には知らせておくけど、明日、あたしの店を貸切にしてあるから昼ごろから宴会するよ、今日から三日の護衛を討伐者に頼んでるから、気にせず飲んで騒いでおくれ」
「姐御が前に言ってた『お疲れ会』なのかこれ?」
「え?終わってからじゃなかったの?」
まさか明日『お疲れ会』をやるとは思わなかったんだろう、かなり驚いている・・・・やった!ドッキリ大成功!!
「何で王命なんて言ったんだ?『お疲れ会』でいいじゃないのか?」
「騎士達を巻き込みたくなったからケインに頼んで、巻き込んでみた!!」
「いやいや!なんかそれはおかしいから!!」
ウルザよナイスツッコミだ!!
146
お気に入りに追加
1,282
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜
KeyBow
ファンタジー
この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。
人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。
運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。
ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる